コメディ・ライト小説(新)

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お喋りなリンゴと特殊な少女
日時: 2016/07/05 20:56
名前: 雛 ◆NQiqZ7FUYc

 春の暖かい風が部屋のカーテンを揺らし、開けて置いてあった本のページを捲る。
少しして部屋の主である少女が戻ってきて、世話しなく支度をする。
少女は急いでパジャマから制服に着替え、鏡を見ながら胸元まである黒髪をく。
『ほらほらー、早くしないと電車来ちゃうよー』
「分かってるっ」
少女しかいない部屋に少年の声が聞こえ、彼女はその声に返答する。
少女は支度を済ませると鞄に本と、真っ赤なリンゴを入れて部屋を出る。
大きな足音をたてて少女は階段を降り、家の電灯を消して外に出る。
『ちょっと、雑に入れないでよー……まったく、いつまでも本なんか読んでるからこんなことになるんでしょー』
「う……だって面白くて、つい時間を忘れちゃうんだもん」
所々に桜が咲いており道には桜の花弁が、まるで桃色の絨毯でも敷いたかのように一面に散らばっていた。
少女は走りながら見えない誰かと会話をする。
行きう人々は、そんな彼女を不思議そうにして見いた。
『これだから人間は』
「うう……リンゴは黙ってて」
少女は決まりが悪そうに少年の声に言う。
そう、彼女が言ったように、今少女と話しているのは彼女が先刻せんこく、鞄に入れたリンゴだった。
何ら変わりない、あの真っ赤なリンゴが人間の言葉を喋っていたのである。

 これはそんな珍妙なリンゴと少女の奇妙な物語。
本来食べられる側である食物と、それを喰らっている人間の物語。


   *   *   *

 はい、こんにちは! クリックありがとうございます!
何だこれは、と思ったかもしれません(笑)
今回はリンゴと少女を中心としたコメディ恋愛モノを書こうかなと思っています。


*注意事項

 ・きほん 中文~長文 で書いていきますので、読みにくい場合があります。
  ご了承ください。
 ・荒しなどは止めてください。
 ・コメント大歓迎です!


それでは、御ゆっくりお楽しみください!


*目次

第一話
 >>

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Re: お喋りなリンゴと特殊な少女 ( No.1 )
日時: 2016/07/05 22:49
名前: 雛 ◆iHzSirMTQE

第一話 「喋るリンゴ」

 朝になり、カーテンの隙間からこぼれた太陽の光が部屋に一つの光の線を作る。
雀の鳴き声がいくつか聞こえ、自動車やバイクの音も次第に増えていく。
ベッドには十代後半の黒髪の少女が眠っている。
時計のアラームが設定された時刻になると騒々しく音をたて始めた。
少女はその音に目を覚まし怠そうにし、ゆっくり動きアラームを止める。
 体を起こし、しばらくボーッとしていたが少女は背中からベッドに倒れて再び眠ろうとする。
しかし彼女が目を閉じようとした瞬間、インターホンの音が家に鳴り響いた。
「誰……」
少女は仕方なく体を起こし面倒くさそうに呟いて部屋を出る。
小さく欠伸をしリビングに行くとインターホンの画面を見る。
そこには段ボール箱を持った郵便配達員が映っていた。
『お届け物です』
「ちょっと待っててくださいね……」
少女はインターホン越しに言い棚をあさって判子を探し出す。
判子を持って玄関に行き、捺印なついんをして郵便配達員から荷物を受けとる。
 箱は大きさのわりには軽く、少女は怪訝そうな顔をしてリビングに戻った。
彼女は箱を机に置き、送り主を確認する。
赤月あかつき……? 中身は……リンゴ?」
箱に張られていたシールの送り主欄には『赤月』という名前が書かれていた。
少女は聞き覚えのない名前に首を傾げ、箱のガムテープを外して中を見る。
 箱の中には艶のある真っ赤なリンゴが一つ、緩衝材に包まれて入っていた。
箱の大きさから考えて、一つだけ入れられていることに少女は少し疑問を抱く。
「まあ、美味しそうだし貰っておこうかな」
『えー、僕食べられちゃうの?』
「ひゃっ!?」
少女がリンゴに触れようと手を伸ばした瞬間、彼女しかいないはずの部屋に少年の声が聞こえた。
いきなりの声に少女は驚き声をあげる。
そして辺りを見回し誰かいるのか確認する。
しかし家の住人である彼女以外、人のいる気配がない。
『こっち。こっちだよ』
「え……?」
少女は怪訝そうにし、再び聞こえてくる少年の声の方へ目を向ける。
リンゴから聞こえるような気がして、少女は半信半疑でリンゴに問いかけた。
「もしかして、リンゴの君が……喋ってるの?」
『うん、そう』
「…………」
少女は不安や混乱と好奇心の混ざった目でリンゴを見つめる。
少しの沈黙のあと、リンゴから少年の声で肯定の言葉が返ってきた。
少女は唖然あぜんとして、ただ箱に入った真っ赤なリンゴを見つめるしかなかった。



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