コメディ・ライト小説(新)

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Who is Alice? -世界が終わる時、きっとキミは-
日時: 2016/07/31 10:54
名前: 海崇 朝斗

元オレンジ名義で一度小説を投稿しておりました、海崇カイスウ 朝斗アサトと申します。

以前「セカイの終わる時、きっとキミは」という小説を執筆しようとしていましたが、ほとんど何も書かないまま断念してしまいましたが、今回制作意欲がモリモリと湧いてきましたのでもう一度だけ執筆させていただきたいと思います。

今回の小説は「セカイの終わる時、きっとキミは」で執筆しようと考えていた内容7割+新たな設定3割で構成された小説になります。
前作品を見たことが無い方も内容がしっかり分かる筈ですので、もしよろしければ閲覧お願いいたします。

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Re: Who is Alice? -世界が終わる時、きっとキミは- ( No.1 )
日時: 2016/07/31 11:51
名前: 海崇 朝斗

---プロローグ---

「5人目のAliceの生存を確認。直ちに所有者オーナー達に連絡しろ」

男が告げると、男の部下だろうか、複数の男女が了解の言葉と共に急いで部屋を出た。
一人になった男には余りにも大きすぎる部屋で、彼は呟いた。

「今度こそは成功させなければならないな……」



「なぁな! また来たよ」
「あ、ユウ君! いつもありがとね」
「今日私服? 凄い可愛い」
「そーなの、ありがと」
「お時間でーす」

彼は、人気グループ「桜前線さくらぜんせん40」、彼曰く天使達アイドルの追っかけをしている。
一般的にアイドルオタクと言われるものだ。友人にもバレているため吹っ切れているがこの趣味は女ウケは良くないのか、女友達は多くても彼女は出来ないらしい。
しかし彼の原動力は彼女達の笑顔なので気にはしていないらしい。

「次はまいぴょん行こっかなー?」

この時、彼はまだ気付いていなかった。
携帯に、一件のメールが届いていることに。



カーテンを完全に閉めた薄暗い部屋の中で、少年はうずくまっていた。
長い間外に出ていないのか肌は真っ白で髪も伸びきってしまっている。
眼には光が宿っていない。

「何か面白い事無ェかな……」

そう言って彼はパソコンを立ち上げた。
これから彼にとって面白い事が始まろうとしている事に今の彼は知る由も無い。



海の音だけが聞こえる高い崖の上に、少女は立っていた。
瞳からはとめどなく雫がこぼれ落ちていた。

「私はやっぱり……ダメでした。次は生きて、生き延びて」
その声は音にならずに消え、彼女は海へと落ちた。

その後、彼女の死体は見つからず、見つけようとする者も誰一人いなかった。

Re: Who is Alice? -世界が終わる時、きっとキミは- ( No.2 )
日時: 2016/07/31 12:12
名前: 海崇 朝斗

-作者より-


この小説はオリジナルの世界などではなく、主に日本が舞台となっております。
しかしこの小説に出てくる登場人物の中には特殊なチカラを持った者も複数存在しています。
そのチカラを持った人間達と持っていない人間達の葛藤やドラマを描いたものとなっております。



この小説に主人公は存在しません。
登場人物によって出てくる頻度は変わってきますが、皆それぞれにしっかりとしたストーリーがあるので、主人公というものは設定してはおりません。
数々の登場人物の想いが交錯するストーリーを是非お楽しみください。



小説のジャンルは「異能力バトル」をベースにする予定ですがハッキリいうと作者の私にも分かっていません。
友情、恋愛、青春、シリアス、コメディ……
どの様なストーリーかは大体決まっておりますが、執筆途中で変更する可能性も十分にあるので、ジャンルは、いわば「オールマイティ」となります。
(バトルが一切出てこないなんて事も有り得るかも、その時はご了承くださいませ、申し訳ございません)



この小説は自分が物凄く好きである歌手の詩から思い付いた部分があるので分かる方には「あれ? これ何か○○の歌詞に似てるな」という部分も存在すると思います。
というかその歌手が好きな方、詳しい方なら様々な部分で分かるかと思われます。
そちらもご了承くださいませ。

Re: Who is Alice? -世界が終わる時、きっとキミは- ( No.3 )
日時: 2016/08/02 02:16
名前: 海崇 朝斗

第1話 「Alice」


「なぁなからはすっかり認知もらえたなぁ」

誰から見ても気持ち悪いであろうニヤケ顔を浮かべる俺、望月モチヅキユウは「桜前線さくらぜんせん40」の16thシングル『青春カーブボール』の握手会イベントの帰りの電車の中にいた。

今作品でセンターを務める桜前線のエース、桜井サクライ奈々ナナの大ファンである。
何しろデビュー初期から応援し続けているのだ、センターになったのが嬉しくてバイト代をあるだけ全てCDに費やしてしまった。

「これで当分遊べねぇなぁ……」

握手会が始まる直前、友人から明日カラオケでも、と誘いのメールが届いていた事を思い出して断りの返事を入れるため携帯を開く。
他にも何件か通知が来ていたが、その中に知らない連絡先からのものがあった。

「迷惑メールかよ……、昨日見た大人アダルトなサイトのせいかもな」

と心の中で呟いてそのメールを消去しようとしたが
このメールは消去できませんというエラー表示が現れた。

「うわ、タチ悪ィ」

そうボソっと吐いてメールを確認する。
文面はこの様なものだった。

所有者オーナーの皆様
 新たなAliceの生存を確認しました。
 Aliceの情報については分かり次第後々連絡致します。
 今回は、必ず成功するように』

周りが見たら意味の分からない迷惑メールだ。
しかし、俺にはしっかりと意味のあるメールだった。

「そう言う事ねぇ……、テンション上がるな」

俺は携帯を閉じてある男に連絡を入れた。



「はぁー……疲れた」
「ただいまぁ……」

誰もいない真っ暗な部屋にそうポツリと零しベッドに横たわる。
数分の間ボーッとしていると携帯の電話が鳴った。

「桜井、明日の撮影、時間変わって午前10時からな」
「分かりました!」

私はそう返事をして電話を切り、携帯のメモに言われた事を記す。
桜井奈々。「桜前線40」のエースと呼ばれモデルも務めている。私の事だ。

実際の私はそんな華やかではない。
東京に上京して早4年半、メンバー以外に友達は出来ていないし、地元の友達とはたまに連絡するくらい。
彼氏は中学時代に1人いたくらいでそれもすぐ別れてしまう子供のお付き合いだった。
今は【恋愛禁止】というルールの為に彼氏を作ろうとすら出来ない。
年頃の女の子が恋愛禁止と言うのはどうなのか? と少し思ってしまうが、アイドルになった上で仕方の無い事だし、メンバーやファンの支えもあるし、仕事をするのも楽しいので余り気にはならない。

後は普通の子と何ら変わりは無い。
いや、周りには言えない秘密が一つだけあった。

そんな話は置いておき、私はお風呂に入ろうとリビングへと向かう。
テーブルの上に手紙が一通置いてあった。
戸締りはちゃんとしていた筈だし、誰も入った形跡はない。
気味が悪いと思いながらも私は手紙を見る。

所有者オーナーの皆様……新たなAliceの存在を……確認?」

私には特別な力がある。
それが私の秘密でありコンプレックスであった。

Re: Who is Alice? -世界が終わる時、きっとキミは- ( No.4 )
日時: 2016/08/02 12:55
名前: 海崇 朝斗

第2話 「秋澤空」

「桜前線40、桜井奈々新センターに抜擢……か」

数ヶ月前の記事だが、ようやく今知った俺は少しだけ喜びを感じ、机を見る。
そこにはまだデビューし始めの彼女なぁなと俺が笑顔で写っている写真があった。
人気になった今では2ショット会なんてものはやらないんだろう。
まぁ、俺には関係無い話か。

秋澤アキザワソラ。この名前を知っている人も少なくはない。
高校1年生ながら、陸上で東京都の代表として全国大会へ出場した男の名前。
俺の名だった。

高校生活も充実していた。
私立の名門校を目指していたくらい学力には自信があったし、少ないながらも親友と呼べる友も何人かいた。
自分には釣り合わないくらい美人な恋人もいた。
自分で言うのもなんだが、幸せな人生を送っていたのである。

しかし、不幸というものは突然やってくる。
過度な練習で、膝を壊した。
病院では暫く安静にしていれば治ると言われたが、怪我は一向に治らず、走れない身体になってしまった。
あの時の俺には絶望という言葉が本当に似合っていた。いや今も似合い続けているかもしれない。

普通の生活には支障をきたさない程度までは回復したが、俺は自信を失い、性格も気づかない内に段々と暗くなっていった。
そんな俺に愛想を尽かした彼女も俺に別れを告げ、俺のそばからいなくなった。

全てのモノに興味を持てなくなった自分は、親友達と共に応援していたアイドルのファンも自然と辞めてしまった。
そんな俺は学校を休む回数も日に日に増え、やがて外に出なくなった。

たった一つの怪我だけで、と周りは思っているかもしれない。
でも俺にとって一番大事な脚を失ったのだ。
それだけで俺の人生を180度変えるのには十分だった。


パソコンの電源を落とし、昼間から寝ようとしている所で携帯が鳴った。
悠からの電話だった。唯一まだ連絡を取り合っている。
仲が深いという事もあるが、もう一つ理由があった。

『もしもし! 電話した意味わかってるよな?』
「いや全く。どうしたそんなに慌てて……」
『はっ!? お前まだ何も見てねぇのか』
『Aliceが見つかったんだよ!!』
「Alice? 本気で言ってるのか?」
『嘘吐く必要性が無ェだろ……』
『お前、明日学校来いよ、作戦会議だ』
「今更行ける訳無ェだろ、こうやって電話すりゃ十分な話だ」
『これからAliceを捕まえるのに外に出なきゃなんだから、慣れる為の練習だよ!』

長い間似た様なやり取りを続け、俺はアイツに押され負けた。

「分かったよ、明日な」
『朝迎えに行くかんな!』

電話は切れた。
数分間じっと黙って寝転がり続け、その後部屋のドアを開けリビングへと向かった。
驚いた表情で母がこちらを見る。

「そ、空! どうしたの部屋から出て?」
「長い間迷惑と心配かけてごめんな、母さん。俺、明日から学校戻るから」

この時の母親の嬉しそうな顔を見て思った。
タイミングを見失っていただけで、本当はもっと早く学校に戻りたかったのだと。
俺は、Aliceが見つかった事に別の喜びも感じた。


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