コメディ・ライト小説(新)

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酩酊、空赤く。
日時: 2016/11/05 18:00
名前: 本庄こづえ


【Prologue】

突如鳴り響いた轟音は、大地そのものを突き動かすような揺れを連れて、一瞬で街を飲み込んだ。地を這うような音は不快なほどに胸に響き、人々の悲鳴が飛び交っている。晴子達はただただ茫然と崩れ去って行く我が街を眺める事しか出来なかった。

そうこうしているうちに、次々と息を切らした住民らが、爾丘なんじおかに避難してきていた。膝に手をついて安堵の表情を浮かべる者、変わってゆく街並を前に唖然とする者、家族と抱き合い涙する者。そんな中で、晴子は必死に彼を探していた。

目で探すのでは拉致があかない。親戚と無事を喜んでいる家族に背を向けて、晴子はそっとその場を後にした。

晴子は人混みの中小さな身体をさらに小さくして進んだ。途中、誰かが人の名前を呼び泣き叫ぶ声を、姿を、幾度と感じた。誰かが死んだのかな、そう思った。必死に走る身体と対照的に心は何故かとても冷静だった。

_____あいつさえ生きててくれれば。晴子はただそれだけを考えていた。足がガラスの破片で血だらけになっていたことも、込み上げ溢れ出る涙も、どうでも良かった。ただ、ただあいつさえ……。


「秋。」


ひらひらとソメイヨシノの花びらが舞う桜の木の前で、晴子はそう呟いたて足を止めた。

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