コメディ・ライト小説(新)

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罪恋***好きでいてもいいですか?***
日時: 2017/04/16 18:55
名前: Aika

+:*;.・。prologue。・.;*:+



最初は見ているだけで幸せだった。

結ばれなくてもいい。
遠くから貴方の笑顔を見られるだけで充分だった。
それ以上は何も望まなかった。


なのに。



いつからだろう。
こんなにも、 あふれ出すぐらい。
抑えきれないぐらいに。
貴方を好きだと思い始めたのは――――。



罪恋***好きでいてもいいですか?***

更新start→2017.4.2


***目次***

登場人物紹介>>1

*.・1章・.*
第1話>>2第2話>>5第3話>>6第4話>>7
第5話>>10



Page:1



Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.1 )
日時: 2017/04/02 22:27
名前: Aika

***登場人物紹介***


**岡崎 桜**Okazaki Sakura**高2♀**
3月28日生まれ。身長158㎝程度。担任の相田先生とは幼馴染みであり
小さいころからの知り合い。

**相田 祐樹**Aida Yuuki**24歳♂**
5月10日生まれ。身長は178㎝。眼鏡をかけており、顔立ちは整っているため女子生徒からの人気が高い。国語教師であり桜のクラスの担任。

**坂下 志穂**Sakashita shiho**高2♀**
12月18日生まれ。身長155㎝程度。小柄でかわいらしい顔をしている。他校に通っている彼氏がいるが、最近うまくいっていないらしい。

**長谷部 智也**Hasebe Tomoya**高2♂**
7月8日生まれ。身長175㎝程度。桜と志穂とは中学時代からの腐れ縁。軽音部に所属しておりギターボーカルを務めている。

Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.2 )
日時: 2017/04/02 22:59
名前: Aika

Episode1:初恋は叶わない。





初恋は実らない。
昔、 誰かがそう言っていた―――。


***************************************************************


―――出会ったのは小学校1年生の春。
桜が舞う中。
わたしの住んでいるマンションの隣に越してきた人。
親同士が仲良くなって、 それからだった。
子供同士が紹介されたのは。

『桜ー!この子がお隣に住んでる相田祐樹くん』
『桜ちゃんよりも8歳ぐらい年上だけどよろしくねぇ』

お母さんと、 その相田祐樹って人のお母さんがニコニコと笑いながら。
紹介してくれた人。

それが、 先生とわたしの初めての出会いだった。

『えっと…相田祐樹です。よろしくね、桜ちゃん』

すらっと背が高くて。黒縁の眼鏡がよく似合っていて…整った顔立ちの格好いい人だった。しかも、 笑顔もとても優しそうで―――。

第一印象はそんなに悪くない。むしろ良かった。

だからわたしもにこっと笑顔で同じように返した。

『よろしく、お願いします』

いま思えば、 きっとわたしは。
このころから、 先生に恋してたんだと思う。


***************************************************************

季節は巡って。
中学2年の時。

当時、先生は21歳で大学3年目。そろそろ就職とか考えなくちゃいけない時期になっていた。
ある時。学校からの帰り道で偶然祐樹さんと会って二人で並んで歩いていた。
わたしは何となく、気になって祐樹さんの進路を聞いてみた。

「祐樹さんは…進路とかもう、決めてたりするの?」

土手沿いに立つ桜の木々が風で揺れる。
祐樹さんの黒髪も桜の花びらとともにサラサラと揺れ動いていた。
大学生になって…また一つおとなびたその雰囲気はまるで、自分が置き去りにされているみたいで辛くなる。

祐樹さんは間を置いた後。
はっきりと答えた。

「俺…教師になろうと思う」

真っ直ぐな瞳でそういう君は。
自分の将来をきちんと見据えている君は。

世界で一番格好良く見えて。

途端にわたしは、 やっとこの時自分の気持ちを自覚した。

わたしは、 目の前の貴方が。
愛おしくって。 好きなんだってこと。

「そっか…祐樹さんならきっとなれると思う」

そういうと。
祐樹さんは優しい笑顔で。

「ありがと、 桜。俺、頑張るわ」

桜の花びらがひらひらと揺れて、二人の間に零れ落ちてくる。

―――そんな笑顔向けないでよ。

そんな顔されたら、 勘違いしそうになる。
もしかしたら、祐樹さんもわたしのこと子供なんかじゃなくて。
1人の女の子として見てくれてるんじゃないかって。
同じ気持ちなんじゃないかって…うぬぼれてしまいそうになる。

「…そんなわけ、ないよね」

叶わない。

「ん??なんか言った??」
「ううん、なんでもない」

どんなに君を想っても。
君はわたしを好きにならない。

告白して、 フラれて…それで、今の関係が崩れるぐらいなら。
一生、 自分の気持ちは蓋をしたまま心の底に置いたままでいい。






たしかに、 この時。
わたしは本気でそう思っていたんだ――――。

Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.3 )
日時: 2017/04/02 23:17
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c

こんばんは、初めまして!ましゅと申します。
……突然すみません<(_ _)>

実は「恋花火―ひと夏の恋―」も、いつも読んでいました!
ずっとコメントできずにいて……新作見た瞬間飛びついてしまいました((

何だか馴れ馴れしくすみません<(_ _)>


先生と生徒の恋。題名の罪、という言葉で切ないんだろうなぁ……と思いました。
桜ちゃんの心理描写がとても細かくて、切なさがこちらにもしみじみと伝わってきました( ノД`)

笑顔を向けられて勘違いしそうになる――っていうのがすごい心に響きました!


これからも更新、楽しみにしています!
突然お邪魔してすみませんでしたm(_ _)m

Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.4 )
日時: 2017/04/03 23:44
名前: Aika

→ *ましゅ様*


こちらこそ、初めましてです(*´ω`*)ノシ
Aikaです!初コメだぁ!嬉しいですo(^o^)o
しかも、『恋花火―ひと夏の恋―』から読んでいただけて、幸せすぎてテンションがおかしくなってます(笑)ありがとうございます~(;_;)

新作の『罪恋***好きでいてもいいですか?***』も恋花火同様、切ない恋愛物語になっていくと思います。年齢の壁、先生と生徒という立場の違い…それらをふまえて桜は自分の想いとどう向き合っていくのか…今後の展開に注目ですね(´・ω・`)

文才皆無なのと亀更新ですが、これからも温かく応援してもらえたらなぁと思います!よろしくお願いします(’-’*)


Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.5 )
日時: 2017/04/04 00:45
名前: Aika

Episode2:貴方がくれたもの。




貴方の言葉に、わたしは何度救われただろうか。
少しだけ大げさかもしれないけど
貴方がいなければ、きっと今のわたしはいないんじゃないかって思う。


それぐらい貴方はわたしにとって、すごく大切なひとなんです。



********************************************


――中学3年の冬。
今日は高校受験の合格発表の日だった。

「落ちてたら…どうしよ」

心配性のわたしは、朝から重い顔。
正直、自信は全くなかった。
自己採点の結果もあまり良くなかったし―――。

なんてことを悶々と考えながら、家の扉を開けると。

「「あっ…」」

ちょうど、マンションの隣の扉もあいて…そこから出てきたのは見知った顔。

「おはよう…祐樹さん」

そう。お隣から出てきたのは、現在大学4年の祐樹さん。見事に教員採用試験に合格が決まって4月から高校の教師になるみたいだ。

「おはよー!…そういやぁ、今日が合格発表だっけか?」

朝一番に笑顔でそんなことを言う祐樹さん。
わたしは、思いっきりひきつった顔で答える。

「もー!朝から嫌なこと言わないでよー」

むくれながら、そう言うと祐樹さんは屈託のない笑顔で悪気もなく言う。

「あははっ…わりぃわりぃ。それでテンション低いんだなお前」

駅までの道のりを二人でそんな会話をしながら一緒に歩く。バッタリ会ったときは、わたしたちは大体自然な形で途中まで一緒にすることが多かったりする。

「だってー!全然入試問題わかんなかったしさー…自信なんかないよ」

下を向いてそう言うと。
祐樹さんはわたしの頭に優しく手を置いて。
撫でながら口を開いた。

「桜なら、ぜってー大丈夫だ」

力強い言葉とわたしの頭を優しく撫でる仕草ひとつにまた、ドキッとした。

「俺はお前が頑張ってたの知ってるから。努力は報われるっていうしな。自信もって見に行ってこいよ!それで駄目だったら俺んところ来て泣いていいからよー」
「不吉なこというな!」
「あははっ…まぁ、今のはお前が暗い顔してるから笑わせようと」
「笑えない冗談は止めて」

不思議だ。
祐樹さんといると、さっきまでの不安でいっぱいだった気持ちが一瞬でどこかへ消えてしまった。
なぜか、重い顔が明るい顔になってる。

「じゃあ…俺はこっちの電車だから」

駅のホーム。祐樹さんは違う電車。
ここで、お別れか。なんだか名残惜しい。
もっと一緒にいたい…だなんて思う自分はバカだと思う。

「うん、またね」
「あとさー」
「ん?」

祐樹さんはバッグからゴソゴソと探して何かを取り出した。
そして、それをわたしに手渡す。

くれたのは、 合格祈願のお守り。

「ほんとは…受験当日に渡したかったんだけどな。遅くなっちまってわりぃ」
「えっ…嘘!祐樹さん用意しててくれたの…?」

驚きでいっぱいだった。
祐樹さん自身だって自分の就職のことで大変だったはずなのに。
それなのに、 わたしの事も考えてくれていて―――。

こんなこと、 されたら。

「ありがと、祐樹さん。行ってくるね」
「おう!行ってこい!」

わたし、 貴方の事。

今よりももっと…好きになっちゃうじゃんか、バカ。


**********************************************



入試の結果は。
見事に合格だった。
一緒に受けた友達もみんな、合格で。
幸せすぎて嬉しすぎて涙が出て―――。

友達と抱き合って泣いた。

ひとしきり、泣いて。
落ち着いたときに。
鞄からスマホを取り出した。
祐樹さんあてにLINEでメッセージをうつ。


『サクラサク!(^^)/』


そう伝えると。


すぐに返信がきて。


『やったなー!おめでとう!ヽ(*´▽)ノ♪』


「顔文字…ウケるんですけど」

クスッとその返信に思わず笑ってしまった。
ありがとうスタンプを送って携帯を閉じる。


―――3月のまだ、冷たい風が吹く。




上を見上げると。



雲ひとつない澄みきった青空が広がっていた。






Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.6 )
日時: 2017/04/09 00:04
名前: Aika

Episode3:あの日、 伝えられなかったこと。




あの日、 もしも貴方に告白してたら?
わたしたちの関係は、何か変わったのかな―――。


********************************************



―――中学の卒業式。

同じクラスの友達の坂下志穂は、中1の時からずっと好きだった男の子に告白するって騒いでた。
それを聞いて
自分とは違う積極的な彼女を少しだけ羨ましく思ってしまった。

「桜は好きな人に告らないの?」

明るく聞く彼女に。
わたしは、困ったように笑いながら答える。

「わたしの場合…告白したら絶対にフラれるから最初から言わないって決めてるんだ」

祐樹さんは絶対にわたしのことなんか、一人の女の子として見てない。
たぶん、彼からしたらわたしは、妹みたいな存在なんじゃないかと思う。

―――そんな彼にもしわたしが告白して駄目だったら…きっと前みたいに自然に話せるようになるまで絶対に時間がかかるし。
今の関係を壊したくない。
だから、 わたしはこの気持ちは一生、しまっておく。
あの頃から…祐樹さんを好きになったあの日からそう決めていた。

「後悔、 しない?」

わたしの心を見透かすような、そんな瞳で志穂に聞かれた。心が少しだけ…揺れてしまいそうになった。わたしは大きく頷いて笑顔で言う。

「うん。…しないよ」

嘘だ。…ほんとは、もうおさえることが苦しいぐらいに祐樹さんのことを好きになってる。

『好き』その一言を伝えたい。
けど、それは出来ない。
そのもどかしさが、わたしにとってひどく辛い。



*********************************************


卒業してから数日後。
志穂からLINEがきて。

『告白上手くいった!高校は別だけど付き合うことになりました~(^^)』

そんな知らせに。わたしは。

『よかったじゃん!志穂、がんばったもんね。おめでとう!』

友達の恋が成就した。志穂はわたしとは違って可愛くって…女の子らしくって。そのうえ、好きな相手にはとことん積極的に攻める性格だ。
彼氏ができても、当たり前だと思う。
それに比べて…わたしは―――。


何もしてない。






「―――わたしも…祐樹さんに」

―――告白、 してみようかな。

関係が壊れるのはたしかに怖いけど。

でも、フラれたとしても
告白したら…少しはわたしのことを気にしてくれるかもしれない。
妹として、だけではなく…一人の女の子として意識してくれるかもしれない。
今は無理でも…いつかは、わたしと付き合ってくれる日が来るかもしれない。

わたしは、スマホのLINEを開いて。
祐樹さんに向けてメッセージをうつ。

『少しだけ…話がしたいので今から会えませんか?』

すぐに既読の文字がついて。
返事が帰って来た。

『俺もちょうど、桜に話したいことがあったから今から駅前のカフェで会おうか』

え?…話したいことって、 何?
もしかして。祐樹さんも…わたしのことを―――。

わずかな期待を胸にわたしは勢いよく鞄を持って家を飛び出していった。



□ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □


――カラン、カラン。

息を切らしながら、 カフェに入っていくと。
すでに祐樹さんは席に座っていた。

「すみません…わたしから呼び出したのにお待たせしちゃって」

彼のもとへかけていって、正面に腰かける。
謝ると彼は笑いながら答える。

「いいよ、別に。それで話したいことって?」

四月から社会人なだけあって、大人な雰囲気のある祐樹さんにまた、ドキドキしてしまった。
かすかに香る煙草の匂いに年の差を感じる。

「わたしのは、大した話じゃないし…祐樹さんから言っていいよ」

駄目だ、わたし。
祐樹さんを前にすると何も言えない。
こんなはずじゃなかったのに。

「そう?じゃあ、俺から言うか」

祐樹さんは、コーヒーを口にしながら静かに口を開いた。

「―――実はさ…俺の四月からの勤務先がお前と同じ高校になったんだ!すごくね?」

―――瞬間。
凍りついたかのように体が固まった。
同時に、 その話を笑顔で話す祐樹さんを見てわたしのことなんか眼中にない。瞳に写ってないことを重い知らされた感じがした。

その事については初めから分かっていたんだ。
ただ―――。

同じ高校になるんだったら、告白なんかしたら…祐樹さん、いや。

―――先生を困らせてしまう。



「――そっか。よろしくね、先生」


やっぱり、言っちゃいけないんだ。
わたしのこの想いは。


「うん、よろしくな。…それで、お前の話ってなんだよ?」
「えっ!…高校受かったしどっか遊びにいかない?」

とっさの言い訳が思い浮かばなくてそんなことを口走っていた。

「んだよ、そんなことかよ。わざわざ呼び出さなくてもLINEで良かったんじゃねーの?」
「いいじゃーん!ここのココアめっちゃ美味しいし」
「お前なぁ…まぁ、いっか。考えといてやるよ」

そう言って。わたしの髪にふれて。
くしゃくしゃっと、なでる。
その大きな暖かい手が心地よくて…。
やっぱり、 好きだなって思ってしまう。





―――先生。






諦められるその時が来るまで。






あなたを好きでいても、 良いですか?










Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.7 )
日時: 2017/04/09 00:48
名前: Aika

Episode4:友達。




―――友達。
そう思っていたのは、 わたしだけだったのかな。


貴方はわたしに何も話してくれない。
それは、 わたしを信頼できないからなのでしょうか?




*********************************************


―――ピピピピッ…


目覚ましの音で目が覚めた。

「もう、朝か…」

1人、部屋のなかで誰に言うのでもなくポツリと呟いてベッドから起き上がりカーテンを勢いよく開ける。

窓の外からは太陽の眩しい光が入ってきた。
その光に目を細める。

「なんか…懐かしい夢を見てた気がする」

夢の中で…先生と初めて出会ったときのこととか、懐かしい思い出を見てたような…そんな気がするのは、わたしの気のせいだろうか。

そうぼんやりと思いながら制服に着替えて身支度を整えてから勢いよく家を出た。

「行ってきまーす!」



―――わたし、岡崎桜は今日から高校2年生になります。



■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■



「あっ!桜ー!おはよ」

学校につくと、中学からの親友の坂下志穂とバッタリ下駄箱で会い笑顔で挨拶をしてきた。
わたしも、笑顔で返す。

「おはよ、志穂!何組だった?」
「あたしはね、5組だったよー!桜は?」
「うっそ!同じクラス!」
「まじか!超嬉しい!よろしくね」

志穂と同じクラスと知って、不安だった気持ちが少しだけ和らいだ。人見知りの激しいわたしにとって、志穂と同じクラスというのはとても心強い。

志穂は愛想もよくて…さっぱりとした性格でわたしとは違って誰とでもすぐに仲良くなれる。
おまけに、見た目も可愛いから男子ともすぐに仲良くなれるし。ほんとにいつも感心してしまう。
きっと新しいクラスでもすぐに馴染めるんだろうなぁ…。

「あれ?志穂に桜じゃん!」

途端に自分の名前が呼ばれて振り向くと。
そこには、よく知った顔があった。

「智也か。何?あんたも5組なの?」

嫌そうな顔でそう言う志穂。
あからさまなその表情にわたしは苦笑してしまう。

「そうだけど?つか、そこまで嫌そうな顔しなくてもよくね?俺、結構傷つくんですけど」
「そうだよ、志穂。可愛そうだよ」
「いや、別に嫌じゃないけどさー!あたし、智也と中1からずっと同じクラスなんだよ?もう、さすがに勘弁してほしいんだよー」

ああ、なるほど。そういうことか。
たしかにこの2人はずっと同じクラスだったかも。

「そういやぁそうだな。今気づいたわ」

しれっと、そう言う智也にイライラしながら返す志穂。

「あんたは、どんだけあたしに関心ないのよ!」
「いや、別にそういうわけじゃねーけど」

噛みつくように言う志穂に戸惑う智也。
志穂はため息をついて。
それで、にやついた顔でからかうように言う。

「まー!あんたは、誰かさんと同じクラスになることだけが目的なんでしょ、どうせ」
「ばっ…何言ってんだよ、お前は!」

ん?誰かさん?

「志穂、誰かさんって何?」

わたしがそう聞くと。直後、智也が慌て始めた。

「だー!桜は知らなくて良いことなんだ!志穂っ!おめー、ちょっとこっちこい!コラ!」
「痛いなー、引っ張んないでよね」

智也が志穂の制服を引っ張って、ズンズンと歩いて2人でどこかへ消えてしまった。
わたし、1人を取り残して。
何だったんだろう、 誰かさんって?
もしかして、智也の好きな人かな。智也に好きな人がいたなんて初耳だな。
あの様子だときっと志穂は知ってるんだろうな。

なんで。


「智也…わたしには、教えてくれないのかな」


わたしも、 協力したいのにな。智也の恋。
友達だから、 わたしにできることなら何でもしたい。

なんで。
わたしには、 何も話してくれないのかな―――。



「なーんて…わたしじゃ、きっと役にたたないから教えてもらえないんだろうな」


そう1人でボソッと呟いて。足早に教室の方へと向かった。






Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.8 )
日時: 2017/04/09 22:33
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o
参照: http://From iPad@

こんばんは!
……お久しぶりです←

Aikaさんの新作だ!……と思って閲覧して読んだらもう夢中になっちゃって……( ;∀;)♡
「恋花火」も大好きな作品でしたがこの「罪恋」もすごく大好きになりました(*´▽`*)

桜ちゃんの祐樹さんに対する心情描写とか、切なさがもう伝わってきて←
好きな人だけど、自分の先生になっちゃうって辛い(´;ω;`)

もう本当に桜ちゃんと同じくらい苦しくなりました。


これから始まる桜ちゃんの高校生活、すごく楽しみにしてます♪
個人的には智也くんも応援したいなぁと思っています(。¯﹀¯。)

更新頑張ってください!
また「恋花火」にもお邪魔します(o´罒`o)

それでは(*゚▽゚)ノ

byてるてる522

Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.9 )
日時: 2017/04/16 18:26
名前: Aika

→*てるてる522様*


お久しぶりです(^^)/
恋花火に続いて罪恋のほうも読んでいただけて嬉しいです~(´;∀;`)

好きな人に思いを伝えられない桜の気持ちを考えると
たしかに辛いですよね(´・ω・`)
高校生活どうなっちゃうんだろう…作者にもわかりません(笑←え

智也くん!新キャラがここで登場ですねw
前回の更新で智也の好きな人が誰なのか何となく予想がついたんじゃないかなーと思います(笑)ますます修羅場の予感ですね(―ω―)
のろしゃん更新ですが頑張っていきます♪
よろしくお願いします(・∀・´)ノシ




Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.10 )
日時: 2017/04/16 18:55
名前: Aika

Episode5:重なる視線の先。






好きになってはいけない―――――。

そう思えば思うほど、 なおさら
好きになってしまうのはどうしてですか?



****************************************************************



智也の好きな人が誰なのか分からないまま
モヤモヤしながら教室に入ると。
すでに志穂と智也は教室の自分の席に座っていて。
言い合いをしているようにも、見えるけど
仲良さそうに話していた。

もしかして。

智也の好きな人って…志穂?
いや、でもそれなら志穂に恋愛相談なんかしないだろうし。
やっぱり、分からないなぁ。

「あっ…桜ー!!」

途端に志穂と目が合って大声で名前を呼ばれてしまった。
わたしは手を振って、志穂と智也のほうへと向かっていった。

「わりぃな、桜。さっき置き去りにしちまって」

わたしが二人の元へと駆けよると
智也が決まりが悪そうにそう言った。

「ううん、いいよ。気にしてないから」
「ったく…志穂が余計な事ばっかり言うから」
「いいじゃん、別に。いつか言うんでしょ?」
「だーかーらー!!…お前、本当に黙っててくれないかな、頼むから」

わたしは言い合う二人を見てくすっと笑ってしまった。
なんか、夫婦漫才みたい。
でも…志穂はほかに彼氏がいるし、智也はほかに好きな人がいる。
この二人がくっつくことはない。そう思うとなんか、残念な気持ちになった。

――――キーンコーン…


チャイムの音が鳴って。
バタバタと全員が席に着き始めた。
わたしも慌てて自分の席に着く。

そういえば、クラスの担任の先生誰なんだろう。

ふと、脳裏でそんなことをぼんやりと考えていた時。

教室の扉が勢いよく開いて…。
入ってきた人物にわたしは目を見開いてしまった。



その人物は黒板に自分の名前を書き、みんなのほうへと向き直った。
それから口を開けて自己紹介をする。


「―――今日からこのクラスの担任になった相田祐樹です。1年間よろしくな」


途端に。
クラスメイト達がざわざわっと騒ぎ出した。

「マジで!??相田ちゃんが担任か」
「嬉しい!!」
「かっこいいし、国語の教え方もうまいしー…」
「1年間楽しくなりそうだよね」

祐樹さんは…男女を問わず生徒からの人気が高い。
1年生の時もわたしは祐樹さんのクラスじゃなかったけど
祐樹さんが担任だったクラスの友達がイケメンだし最高っていつも騒いでた。

頬杖をつきながら。
祐樹さんのほうへ視線を向けると。

ふと、 視線が重なった。

その時。
わたしに向かって祐樹さんは優しく笑いかけた。
その笑顔を直視できなくって。
わたしは慌ててうつむいてしまった。
今のって…わたしに笑いかけてくれたの??
でも、違ってたら…恥ずかしいし。
突然のことに頭がごちゃごちゃになって整理がつかなくなっていた。

―――先生は、 ずるい。








そんな風に笑いかけられたら。








「―――諦められないじゃんか、 バーカ…」










か細く、小さな声は。
クラスメイトのざわめきで…かき消された。



Re: 罪恋***好きでいてもいいですか?*** ( No.11 )
日時: 2017/04/21 17:49
名前: Aika

Episode6:二つの心。





わたしは、自分の気持ちばかりしか見えていなくて。一番近くにいる、二人の想いに何一つ気づかない―――。



******************************************************



新学期がはじまり早くも1週間が過ぎて、授業も本格的に始まった。
今は国語の現代文の授業。
勿論、教えているのはわたしたちの担任・祐樹さん。

「―――それで、この時の筆者の考えが」

教科書を片手に板書をしていく祐樹さんの背中をわたしは頬杖をつきながらボーッと眺めていた。

机に置かれた教科書は開かれていなくて閉ざされたまま。ノートも取る気になれず、わたしは窓の外の雲ひとつない澄みきった青空を眺めているだけ―――。

いざ、同じクラスになると。

祐樹さんがいかに遠い存在なのか。
はっきりと思い知らされる。
正直、 これなら違うクラスの方が顔を会わせる機会だって少ないからほっとするのにな。

ほんと、 最悪だ。




―――キーンコーン。




そんな考えばかり思い浮かべていたら。
いつの間にか授業の終わる時刻になっていたみたいでチャイムが鳴り響いていた。

そこで、ハッとして顔を上げる。

「んじゃあ…今日はここまでな。あ、日直!これ運ぶの手伝ってくんねーか?」

そう言って祐樹さんはクラス全員分の宿題のプリントをひらひらとなびかせながら、こちらの方を見て言っている。

あれ?今日の日直って…。

「早くしろよー、 桜」

わたしじゃねーか!
しかも、祐樹さん普通に下の名前で呼んでるし!!

その瞬間。
クラスがざわめき始めた。

「え、何で相田ちゃん、桜のこと名前よびなんですか?」

気になったクラスメイトの女子が祐樹さんに向かってそう聞いていた。
まぁ、普通気になるよね。

「え…何でって俺と桜は幼馴染みで小さい頃からよく知ってるからだけど?」

しれっとした顔で普通にそう言う祐樹さん。
その事実にクラス中がまた、ざわざわとどよめき始める。
それを聞いたクラスメイトが目の色を変えてわたしの方へと駆け寄ってきてあれこれ聞いてきた。

「何々?幼馴染みってことは、付き合ったこととかあるの?」
「あ、それ気になる!どーなの、桜!」
「てか、現在進行形で付き合ってないの?」

一度に色々聞かれて戸惑っていると。
そこに祐樹さんが現れて。
わたしの腕を掴んだ。

「――俺と桜はただの幼馴染みなんだから馬鹿なこと聞いてんじゃねーよ。行くぞー」
「ちょっ…ゆう…先生!」

クラスメイトにそう言い残して。
わたしを引っ張って教室から出ていった。

その光景を一部始終見ていた志穂と智也は――。

「マジかー…桜と先生って幼馴染みだったんだねー。あの様子だと先生は桜に気がありそうだね、智也」
「そんなの…見てりゃー分かるわ。…けど」
「けど?」
「―――あんな奴にアイツを渡すつもりねぇし」

智也が真剣な顔でそう言うと。
志穂は小さく笑って。

「強気だね、さすが智也だわ」

二人ががこんな会話をしているのも知らず。
わたしは、ただ先生に引っ張られるがまま、後をついていっていた。

「あの…祐樹さん」
「何だよ」
「そろそろ…離してもらってもいいっすか?」

恐る恐るそう聞くと。
祐樹さんは慌ててわたしの手を離して謝った。

「あっ…わりぃ!引っ張っちまって。痛くなかったか?」
「いや、それは全然大丈夫です。でも…幼馴染みとか言って大丈夫ですか?変な噂とか流れたら――」

わたしが目を伏せてそう聞くと。
安心させるかのように優しい瞳でわたしの頭に手をおきながら。

「大丈夫だよ。アイツらにはただの幼馴染みってちゃんと言ったしな」
「そう、だけど」
「俺、隠し事とかできないからさ。それに今更桜のこと名字で呼ぶのもなんだかなー」
「わたしは、先生ってちゃんと言ってるのに」
「あれ?さっき俺のこと名前で呼ぼうとしてなかったっけか?」

からかうような問いかけにうっとなって言葉がでない。
無駄なところだけ覚えてんだから。

「あと、お前さー今日の俺の授業、全然聞いてなかっただろ」
「えっ!何で知ってるの!??」
「何でって…お前、そんなの―――」

―――キーンコーン…。

祐樹さんがそう言いかけると休み時間が終わるチャイムがなって。

「やっば!教室戻んなきゃだ!じゃーね、祐樹さん!!」

話の途中でわたしは、慌てて自分のクラスに戻っていった。
取り残された祐樹さんは。
誰もいない廊下でポツリと呟いた。



「―――そんなの…桜のこと、ずっと見てたからに決まってるだろが。気づけよな、 バーカ」





その声は当然、 わたしの耳には届くはずもなかった。





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