コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

恋は必然、同居は偶然
日時: 2017/07/05 12:59
名前: タオ(元:Minami)

恋に落ちるのは、必然で。

たぶん、避けられない運命的なもの。

そんな恋をすることは、とても楽しい。

だけど……、


「あれ、飯は?今日誰の番?」

「おまえだよ。」

「ねー、あたしの携帯はー?」

「画面バキバキのやつなら、そこに落ちてる。どう使えばそうなるんだよ。」

「風呂空いたぞ。」

「上半身も服着て、お願いだから。」


だからって、その相手と同居なんて、望んでいるわけがない。



_____これは、とある一軒家で起きる、珍妙奇妙な、シェアハウスの恋物語。




ーーーーーーー

こんにちは、タオです。

数年前にMinamiとして活動していましたが心機一転、名前も変えて新たに執筆を始めようと思った次第です。

ほんとに思い付きで、久しぶりに書こうかなくらいのノリで製作してますので、更新は遅めかもしれませんが、頑張ります。

未熟なところも多々ありますが、コメントいただけたりすると嬉しいです。

Page:1 2



Re: 恋は必然、同居は偶然 ( No.2 )
日時: 2017/07/06 12:43
名前: タオ(元:Minami)

始業式の定番であり、最大の苦痛、校長先生の春休みにあった出来事を延々と語る話も終わり、体育館はざわつく。

これから行われるクラス発表のため、私たち新二年は教室へと戻った。

去年は、綺麗に4人とも違うクラスで1年間を過ごしたから、今年は同じクラスがいいな、なんて思いながら、歩みを進めていると、突如後ろからのしかかる体重にうおっ、と声をあげる。

振り向くと、いたずらっ子のような笑顔の桃子が私の肩に腕を回していた。

「クラス、一緒になるかなー?」

私と同じことを考えていたらしい桃子が、ふわっとした口調でそう言う。

私は、肩にのしかかるそんな桃子を見上げて、なるといいね、と反応した。

各々の教室に帰り、席に座る。

今から配られる学年新聞にクラスが書いてあるとかで、先生がプリントを配布する時点から、高二とは思えない熱気が辺りに満ちていた。

私も例に漏れず、前から回ってきた新聞に目を通し、自分の名前を探す。

蒼白、って名字のおかげで、だいたい出席番号は1番。

上段で自分の名前を探しながら、最後のクラスである8組で目が止まった。

これまで、出席番号はすべて1番だったけど。

「うわっ、相沢あいざわさんがいる。」

「あれ、桜1番じゃないの?」

「初2番。」

後ろの席に座る友人、川畑かわばた 一期いちごが驚いた声をあげる。

一期は、最初の席が近かったことから仲良くなって、今では桃子と同じくらい仲の良い女子。

おっとり桃子とは違って、ボーイッシュなイメージが強い。

「一期は?何組?」

「8組。今年も一緒だ。」

そう言われて、相沢、蒼白、から進んでいなかった目線を下にスライドさせると、確かにあった。

誰か知ってる人他にいるかな、と更に下に動かすと、竹やんと桃子の名前を見つけた。

「あ、桃子と一緒だ。」

「あのおっとり系の子でしょ。仲良いんだっけ?」

竹やんの名前は出さずそう呟くと、一期は質問で返してきた。

その質問に頷いて、更に下へ動かすんだけど。

あれ………、藤沢ないじゃん。

立花の下に続く名前は、ナ行とハ行を見事に飛ばしていた。

ロストメンバーで唯一他クラスになった叶人の心境を思うと、思わず吹き出してしまった。

どうしたの、と聞いてくる一期に、なんでもないよ、と堪えきれない笑みを称えながら答える。

明らかになんでもなくない私を怪訝そうな顔で見つめる一期に、今度は私から話しかけた。

「一期は?誰か知り合いとかいた?」

「いや、んー…。同中の子は英語科だからなぁ。」

「あぁ、そうだったっけ。」

私の通う学校は、普通科と英語科、それから特進科に分かれている。

もちろん、学科の違う子とは同じクラスにはなれない。

かくいう私は、平々凡々な普通科だ。

………あれ、ちょっと待てよ。

叶人は、特進か。同じクラスはあり得ないんだ。

その事実が、堪えきれていなかった笑顔をスッと拭った。

なーんだ、つまんないの。

もう用済みになった学年新聞を、ボケッとしながら眺める。

私を初の2番にしてくれた相沢くんの名前が妙に気になった。

名前の隣にMと書かれているのを見ると、男なんだろうけど。

さすがに8クラスもあると、さすがに他クラスの日とまで覚えてない。

無駄にイケメンだからと学校中に知れ渡っているどこぞの誰かさんは例外だけど。

「ね、一期。」

「んー?」

「相沢くんってどんな人かわかる?」

「さあ。聞いたことないけど。ていうか、他クラスの男子とか、叶人王子しか知らないし。」

何を血迷ったか、“王子”のあだ名で通っている叶人の名前が上がって、確かにと笑いながら頷いた。

私は同居人ってこともあって、叶人を目の前にワーキャー言うようなファンクラブや親衛隊には属していない。

眼前の一期も、他校の彼氏がいるからと、そういったことには無関心。

だからこそ、つるみやすかったのかもしれない。

ざわめく教室が、だんだん冷めていくところで、教室移動のアナウンスが、教壇の鬼からかけられる。

それに従って、もう片方の校舎に位置する8組へと足を向けた。

隣で部活のしんどさを語る一期に相槌を打ちながら、私はこれからの生活に思いを馳せる。

「ねぇ、一期。」

「なに?この話、つまんなかった?」

「いや。今年も楽しくなるといいなぁ、と思って。」

「私がいるんだから、楽しくないわけないじゃん。」

「ふはっ。うん、そうだね。」

一期の言葉に、どこか不安がっていた気持ちが少しだけ落ち着いた。

ロストでは、同居人。

学校では、赤の他人。

そんな、桃子と竹やんが同じクラスになる。それはすごく嬉しいのに。

なんとなく、ちょっと寂しかったのはどうしてだろう。

Re: 恋は必然、同居は偶然 ( No.3 )
日時: 2017/09/12 20:22
名前: タオ(元:Minami)

自分達の教室に辿り着くと、後ろから肩を叩かれた。

誰か、なんて予想は簡単について、その予想はちゃんと当たった。

「桃子、今年は同じクラスだね。」

おっとり桃子は、ふわりと笑ってうん!と元気よく頷く。

隣の一期が目配せで紹介しろと言うから、私は互いに互いを紹介した。

「一期、これが桃子。」

「いや、見ればわかるよ。」

「桃子、これが一期。私の友達。」

「よろしくね、一期ちゃん。」

桃子と一期は、同じタイミングでペコリと頭を下げた。

その姿を満足げに眺めたあと、私は窓際一番端の前から二列目の席に腰を下ろした。

一期は今年も運良く私の隣で、もはや運命なんじゃないかとすら思った。

そういうこと言うと、ロマンチストだとかって笑われるから、言わないけど。

しばらく教室内はざわついていたが、目の前の席は空っぽだった。

「ねえ、一期。」

「ん?何?」

「前、来ないんだけど。相沢くん。」

変に開けた視界に、誰も座っていない空虚な席だけが用意されている。

始業式から欠席なのかな。

少女漫画でありきたりな、病気でなかなか学校に来れない、とか?

いや、でもそんな子がいるなんて聞いたことないし。

だんだん膨らんでいく想像に、一期が乱入してきた。

「遅刻常習犯か、サボリ魔じゃないの?始業式、ダルいし。」

なんだかいい響きの言葉がなくて、私は苦笑する。

まあ確かに、校長先生の春休みに起きた出来事とか聞いてもなにも楽しくないけど。

一期らしい想像上の回答に、自分のネガティブ想像を思い出して、その違いにも笑えた。

それから一期と駄弁っていると、教室の扉が音を立てて開いた。

姿を表したのは、相沢くん………、じゃなくて先生。

結局彼は来ずじまいで、ホームルームが始まってしまった。

「やっぱりサボりかなぁ。」

「そんな気になんの?」

苦笑しながら私の方を振り向く一期に、私は曖昧に頷く。

気になるか、と言われたら肯定する。

でも、何がそんなに気になるのかは、イマイチわからない。

ただ自分より出席番号が前なだけ。

なんの意味だってないし、別にそう珍しいことでもない。

高校二年の今まで、出席番号が2番になったことは確かにないけど。

それだけで、こんなに気になるわけもない。

んー、なんでなんだろう。

そんなことをぼーっと考えていると、突然大きな音を立ててドアが開いた。

なんだなんだと騒然とするクラスに現れたのは、良く言って垢抜けた、悪く言ってチャラそうな感じの男子。

慌てたように先生の顔を見て、今にもため息を吐きそうな先生に向かって、

「寝坊しました、すみません。」

ハハッと明るく笑いながら言ってのけた。

彼と同じクラスだったっぽい男子が、からかうように口を出す。

「おい、椿。初日から遅刻とか、ナメてんだろ。」

「ナメてねぇよ。昨日発売された新作ゲームが悪いんだっての。」

言い訳にならない彼の言葉に、クラスが湧く。

それを静かに、と宥めた教壇の鬼は、彼に告げた。

「相沢、あとで職員室来るように。」

「エッ、待って!そんなの嫌だ!」

………相沢…?え、この人が?

先生との職員室攻防戦を始めている生徒は、クラスの視線を一身に浴びている。

いい意味でも悪い意味でも目立ちそうな彼が、噂の(私しか噂してないけど)1番くんだなんて。

なんか、イメージ違う…。

勝手に思っておいてなんだけど、想像の斜め上を行く相沢くんに少しだけ落胆した。

一期も同意見のようで、私の肩を叩いて苦笑した。

先生との攻防戦を終えて、私の前の席に座った相沢くんから、無意識のうちに距離を取った。

なんて言っても、少し椅子を下げただけなんだけど。

ガッと音を立てて下がった椅子に反応したのか、相沢くんがこっちを向いた。

「あっ、えと、はじめまして?」

なんて反応したらいいのかわからなくて疑問系で伝えると、彼はクスッと笑いながら返してくれた。

「はじめまして。俺、相沢あいざわ 椿つばき。よろしくな。」

「蒼白 桜です。こちらこそよろしく。」

社交辞令を交わして終わり、かと思えば、相沢くんは私に興味津々な顔で食い付いてきた。

「なあなあ、サクラちゃんってさぁ。」

サクラちゃんって…。

少しばかり馴れ馴れしい態度の眼前の男子生徒に、内心少し戸惑いながらなに?と聞き返した。

そして返される、思いもよらない問いに私は言葉を失った。

「藤沢 叶人とどういう関係?」

「…、は、え…?」

Re: 恋は必然、同居は偶然 ( No.4 )
日時: 2017/09/17 22:01
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o
参照: http://From iPad@

お久しぶりです(*・ω・)*_ _)
来るの遅くなっちゃってごめんね!

小説読んだよー( ᐛ )و

シェアハウスってなんだか憧れる笑
私はだらしないから、もし誰かと一緒に住んだら迷惑ばっかかけちゃうと思うけど( ̄▽ ̄;)

セリフとかすごくナチュラルで読みやすかった!
やっぱりさすがだなぁって感じました(* ॑꒳ ॑* )

私は叶人くんと一期ちゃんが気になります!!
同居人は3人ともすごく個性的だから、それぞれの良さもあるなって思ったり!笑(*´▽`*)


そして相沢くんは一体何を知ってるのかすごく気になる!!!(@_@)
忙しいと思うから、あんまり無理しないでね( ̄^ ̄ゞ

更新頑張ってd('∀'*)

byてるてる522

Re: 恋は必然、同居は偶然 ( No.5 )
日時: 2017/09/18 11:32
名前: タオ(元:Minami)

てるてる、コメントありがとう!



私もシェアハウス憧れるなー。
したことないからやってみたいけど、たぶん私も迷惑かける組かも笑


てるてるにそう言われると嬉しいです!笑
でもまだまだてるてるには及ばないよー。


叶人と一期、気に入ってくれてありがとう。個人的には、まだ全然登場してないけど、大ちゃんが好きかなぁ。
書くときに大ちゃん贔屓しそう…笑


相沢はこれからジャンジャン掻き回してくれるから、楽しみにしといてね!


更新頑張ります!よければまたコメントしてねー。私もてるてるの作品楽しみにしてます!

Re: 恋は必然、同居は偶然 ( No.6 )
日時: 2017/12/03 14:42
名前: タオ(元:Minami)

思わず言葉を失ったとか言うよりも、奪われた感じ。

声にならない息が口から漏れ出て、空気に溶けていく。

明らかに動揺している私に、相沢くんは何を思ったのか、あ、やっぱり〜!と一人で納得している。

いや。

いやいやいや。

何が、あ、やっぱり〜!なの。

ていうかそもそも、なんでここで叶人の名前が出てくるの。

隣に座る一期の視線がなんだか怖い。

何それ、聞いてないけど。みたいな。

相沢くんへの弁解も、一期への弁明もしなければならないのに、動揺しすぎて声が出てこない。

“バレてはいけない”。

それが、ロストに住む上での絶対条件。

バレてしまったらどうなるのか、なんて規定はないんだけど、それでも多大な迷惑が同居人に降りかかるのは目に見えているから。

暗黙の了解である、絶対条件だったのに。

高校二年初日にして、破ってしまいそうな予感。

このままではいけないとなんとか頭を切り替えて、とりあえず相沢くんへの弁解を試みた。

「どういう関係、とは…。」

「え、だから、付き合ってんでしょ?」

…………誰と、誰が。

さらりと相沢くんから放たれた言葉に、私の思考回路は完全にフリーズした。

不幸中の幸いというか、この話を聞いているのは相沢くんと一期だけ。

話の主題となってる叶人王子の大ファンである女子の皆々様は真面目に先生の話を聞いてくれている。

そう、だから。

この話がみんなの耳に少しでも入る前に弁解しないと。

とは思うものの、瞬きすらできない。

思考回路は停止して、隣の一期からの視線に冷や汗が止まらない。

もうなに。なんなの。

………、とりあえず、落ち着こう。

相沢くんが何を見てそう思ったのか次第では、勘違いで話を済ませられる。

いやていうかそもそも、付き合ってるってこと自体、正真正銘の勘違いなんだけど。

脳内を無理やり切り替えて、私はなるべく理性を捨て去らないよう慎重に質問した。

「いや、えと。なんで?」

「なんで、って。付き合ってないの?」

あからさまに驚いたような顔をする相沢くんの顔がどうにも憎い。

なんで私が、あんな顔だけがイイやつの彼女になんかならなきゃいけないのか。

私は、全力で首呈した。

「なんだ、そっか。じゃあ、なんでこの前一緒の家に入っていったの?」

「エッ。」

「………桜、詳しく説明してくれる?」

今まで無言で私を見つめていた一期が、ついに口を挟んできた。

………神様。私、泣きそうです。


Page:1 2



スレッドをトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


E-Mail


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。