コメディ・ライト小説(新)

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幸福世界と死の鍵
日時: 2017/07/13 00:56
名前: Yomu

夜10時、塾の帰り。渋谷にある塾から帰宅するべくバス停に向かう。車のライトとビルの明かりが輝く様子が一望できる歩道橋を渡り、階段を降りようとした。そのとき__俺の足はふわりと階段のステップを踏み外して、体が前に傾き宙になげだされた。夜の明かりが視界に入り心臓が握られるような感覚を感じたのも、ほんの一瞬。気づけば俺は階段から落ちていった。頭をぶつける。ドンッという強い衝撃とともに強い痛み、脳味噌が振動しているみた___意識が遠ざかる。見えた夜空に星はなかった。

Epi ONE 『死』
瞼からうすく白くて眩しい光が入ってくる。
朝を迎えたときみたいな起きなければという使命感がして両目を開く。
しかし、視界に入ったのはシミひとつない白い天井。
俺の部屋の天井でもないし病院や学校でもない知らない天井だ。
顔を上げて辺りを見渡す。
「ここ....は・・・」
それは白い部屋だった。窓もないし電球や蛍光灯も見当たらない。
あるのは遠くに小さく見える小さな白い扉だけ。
すると、その扉が開きカツッという女性がヒールで歩いたときのような音がなった。
重ねて声がする。
「お目覚めですか?___ようこそ。死後の世界へ。」

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Re: 幸福世界と死の鍵 ( No.27 )
日時: 2017/08/01 13:12
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2

こんにちは、四季です。久々に覗かせていただきました。
最近特に描写がなかなか深い感じになっていますね!個人的に「再び来る風にまた髪を揺らし」の後ろで改行されているのが好きでした!(あまり関係ないことですみませんが……)ちなみに嘘とかお世辞とかじゃないですよ♪
これからも更新楽しみにしていますので頑張って下さい!

Re: 幸福世界と死の鍵 ( No.28 )
日時: 2017/08/03 00:51
名前: Yomu

そういえばチナツはどうするのだろうか。
歩く速度にあわせのんびりと流れていく、廊下の窓から見える紅葉の木を見ながら
昨日の出来事を思い出す。
別れ際のあの言葉。
なんとと言いたかったのだろうか。
ぼっち特有の考えごとが頭をめぐっていると、後ろからトンという衝撃がきた。
「シノ先輩!部活行くとこですか?」
このにおいとのんびりとした明るい声は、もちろんチナツだ。
「なんだよ。」
「そんな怖い顔しなくても.....
一緒に部室に行きませんか。と誘いたかっただけなんですけど・・・」
下を向いて申し訳なさそうに言うチナツを見るとこちらまで申し訳ない気持ちになる。
「ああ、すまん。じゃあ行くか。」
「はい。あっ!ちなみにナミ先輩は少し遅れるそうです。」
「了解。」
そう答えたところで会話が途切れてしまった。
沈黙が続くと思っていたが、チナツは鼻歌を歌いながら少し前を楽しそうに歩いていた。
一緒に行く意味なっ!!
とツッコミが入りそうだが俺とチナツはそんなに親しくない。
これくらいがちょうどいい。
近づきすぎると何かが欠けてしまう気がするから。
何かがわからないけど。
そのまま階段を登り、角でまがると部室に着いた。

Re: 幸福世界と死の鍵 ( No.29 )
日時: 2017/08/13 00:41
名前: Yomu

少し古ぼけた図書準備室の扉をチナツはがらりと開ける。
ナミはいないが鍵が開いているのは驚いた。
中に入るとナミの鞄がイスの上に乗っている。
「あっナミ先輩、先に来てたみたいですね。でもどこに・・・?」
その鞄を見たチナツが首を傾けて不思議そうに言う。
「まぁ、遅れるならそれでいいだろ。」
と答える。少々そっけなくなってしまった口調に気づくが、チナツは特に気にせず、
鞄の置いてあるイスの隣のイスに腰掛け机にノートを出して宿題みたいなものに取り組みだした。
俺も少し二人のイスと離れた場所に座り本を読む。
ページをめくる音、ペンを走らせる音、時計の秒針がカチカチとなる音がよく聞こえるくらいの静寂。
何分経ったのだろうか。
気になるが時計を見てもこの沈黙は変わらないしチナツは集中している。
どうしようか、何か話さなければと口を開きかけたところで、扉が音をたてた。
「遅れて申し訳ないわ。顧問のサツミ先生から依頼があっ」
「こんにちは。」 
ナミの話の途中なのに扉からひょこんと顔を覗かせる女子生徒が見えた。
「あっ!ココちゃん。やっほー」

Re: 幸福世界と死の鍵 ( No.30 )
日時: 2017/08/17 23:48
名前: Yomu

どうやら彼女とチナツは知り合いみたいだ。
ナミが少しほっとした様子を見せる。
後輩の扱いに戸惑ってたのかもしれない。
「あっ、えと・・・最近あったテストが悪く、悩んでいたらサツミ先生が紹介してくれたんです。
学習部?でしたっけ?」
少し間があいたのをごまかすようにココとやらが話す。
チナツの知り合いとだけあって、コミュ力がすごい。
「よろしくね!ココちゃん。」
「よろしくお願いします。チナツちゃん。そして、先輩方も。」
名前が分からないらしく少し迷った後、ココは短く挨拶した。
それに答えられず固まっている、ナミと俺の代わりにチナツが紹介してくれる。
「このメガネの先輩がシノ先輩。」
手で示されたから一応、会釈する。
「シノ先輩。おっけー覚えました。」
笑顔で答えるココに内心、アホそうだなと思ったが特に顔には出さないでおく。
少し前に立つナミも少しココに引いてる気がする。
気のせいかもしれないが。
「で、こちらが、ナミ先輩。」
「よろしく。」
珍しく微笑みながら言葉を返すナミ。
「お願いします。」
ココがお辞儀をし微笑み返す。

Re: 幸福世界と死の鍵 ( No.31 )
日時: 2017/08/19 00:09
名前: Yomu

ココが顔を上げたあと、耳元に顔を寄せてにやにやしながらチナツが何か言った。
何か悪口でも言われてるんじゃと少し居心地が悪かったが、そんなことではないみたいだ。
「は、あ。え!?違うしっ!違うよ!別に・・・」
何か恥ずかしいことでも言われたのかココは顔を真っ赤にして手をぶんぶんと振る。
何?みたいな感じで近くに立つナミが眉を動かした。
正直どうなってるのか分からない。
「ココちゃんはねー」
「ちょっやめてよ!チナツちゃん。別にそういうんじゃないんだから。」
何か言いかけたチナツの口をココがすごい早さで必死に塞ぐ。
「えー。つまんないなーココちゃん。ホントのことなら言えばいいじゃん!」
チナツがさらに、にやにやしながら言う。
なぜか俺の方を見て。
ココが少し怒り始めたのを見たナミはため息をついて、仕方ないわねとばかりに言う。
「ココさん。今日はどんな用で来たのかしら?」
「えっあ、すみません。この前のテストの解説?をしてもらいたくて・・・」
チナツは、一瞬つまらないのといった顔をしたがすぐに普段の表情に戻り、ココはほっとした様子で答えた。
「そう。じゃあ座ってもらえる?」


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