コメディ・ライト小説(新)

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黒猫と女剣士
日時: 2017/08/10 20:16
名前: 幼音アリア

コツ、コツ、コツ・・・・・

おや?お客様ですか、珍しい・・・こんな森の奥の図書館に入るなんて、
相当の変わり者とお見受けしました・・・・・

いえいえ、悪い意味で言ったのではございません、そうだ、変わり者の
お客様にぴったりの「変わり者が出てくるお話」をご紹介します・・・

と、その前に・・・

お客様は、昔からある「言い伝え」をいくつご存知ですか・・・?

夜には口笛を吹いてはいけない、や、黒猫に横切られると不幸になる、
等の言い伝えは有名です・・・・・

今回ご紹介するお話は、今話した言い伝えの後者に関係のある
お話でございます・・・・・

では、どうぞごゆっくり・・・・・

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Re: 黒猫と女剣士 ( No.36 )
日時: 2018/07/08 20:57
名前: 幼音アリア

「・・・・・ハンナだ」

「ハンナさんですか、素敵なお名前ですね・・・」

「私を口説く気なら悪いが通用しないぞ?」

「口説こうとはしていませんよ、ただ、同志を見つけただけです・・・・・」

「・・・・・同志?何のことだ?」

「貴女と同じように私も一緒に生きているんですよ、黒猫族の女の子とね・・・・・」

《・・・・・!》

「・・・詳しく話が聞きたい、続けてくれ」

「丁度一年ほど前です、あったでしょう?殺人鬼ベイト事件・・・・・」

「・・・凶悪な死刑囚が刑務所から脱獄したあの事件か・・・・・」

「事件当時、町の店の大半は殺人鬼の襲撃を恐れ、早い時間に閉店していました、私は食料を買いに
町へ出たのですがその時、見つけたんですよ・・・・・鉄の首輪をされて、全身痣と傷だらけの
黒猫族の女の子をね・・・・・」

「・・・そんなことばかりだ、黒猫族に限っては・・・・・」

「そんなんですよ、恐らく、心の腐った人間に奴隷同然のように飼われ、虐待をされ続けていた
のでしょう・・・・・」

「酷い話だ・・・・・」

「世の中、本当に物騒ですからね・・・・・ついこの前も、裕福な暮らしをしている地主が殺される
事件があったばかりでしょう?」

「・・・ベイトか?」

「ベイトはもう他の町へと姿を消しているでしょうねぇ・・・にしても、物騒な世の中でも、その
物騒な出来事が誰かの救いになることもあるのですから、世の中はわかりませんね・・・・・」

「救い・・・・・?」

「だってそうでしょう?もし仮に貴女の家族が殺されたとします、貴女は耐えられぬ怒りを抱え
それを恨みとし、家族を殺害した張本人を見つけたとします、貴女は迷わずにその人物をズタズタに
斬り殺しました、事情を知らない人がそのことを知れば貴女はただの殺人鬼ですが、貴女とその
家族からすればその人物が哀れな最後を迎えたのですから、救いになるでしょう・・・・・?」

「・・・・・もしお前がその立場だったら、救いになるのか・・・・・?」

「さぁ・・・?死んだ人間は生き返りませんから・・・・・」

「なら私も同じだ、もしそんなことがあったら怒りに身を任せその張本人を殺したい気持ちになる、
でもそれをやってしまえば例えどんな凶悪な殺人鬼でも命は命だ、どの道その殺人鬼と同じ罪と
血に染まった手で一生を退ごすことになる・・・・・それは誰かの救いになんてならない、無論、
自分の救いにも・・・・・」

「・・・貴女、すぐに死ぬような人間の考えですね、まぁ、考えだけならまだ救いはある・・・・・
どの道貴女と私、そしてあの黒猫族の男の子とシャノ、私達は同志ですよ、この過酷な世界の
数少ないね・・・・・」

「・・・シャノ?」

「私が保護した黒猫族の女の子の名前です、シャノって名前なんです」

「・・・そうか」

「シャノはつい最近とうとう目的の一つを達成して、今ルンルン気分なんですよ」

「・・・・・目的?」

「自分を奴隷のように飼い、散々虐め、心にも体にも深い傷を負わせた地主を、斬殺したんです、
死体は私が処理しました・・・・・」

「・・・・・は?」

「物騒な出来事が誰かの救いになることもあるんですよ、わかります?」

「・・・お前達が犯人だったのか!?」

「えぇ、そうですよ・・・何か問題でも?」

「子供に誤った道を歩ませてはいけない、親代わりなら尚更だ・・・!わからないのか!?」

「親代わりなんて言葉を、簡単に使わないでください・・・・・」

《表情が急に冷徹な感じになった・・・何だこいつは・・・・・?》

「私はあの子の親代わりにはなれない、何故ならあの子にとって親に代われる者なんていないから、
ですが私はあの子のパートナーにはなれました、黒猫族にとって不自由せず暮らせる世界を共に
創るパートナーに・・・・・」

「・・・何が言いたい?」

「今こそこの魔法陣で、この町の人間から根絶やしにする時なんです、協力してください・・・?」

Re: 黒猫と女剣士 ( No.37 )
日時: 2018/07/13 21:10
名前: 幼音アリア

━━━━━遡ること、数分前・・・・・

「・・・あ、蝶々さん!」

ノワールとの会話に集中していたハンナは、ル━がその場から蝶を追い、いなくなっていたことに
気づいていなかった・・・・・

「待って━!」

本来の黒猫であれば、蝶は獲物の一種だと思われるが、黒猫族にとっては人間の子供同様、好奇心を
動かす要因の一つなのかもしれない・・・・・

その時・・・・・

「・・・貴方、そこで何しているの?」

見た目は猫の耳や尻尾が生えていて、人間ではなかった・・・・・ルー同様、黒猫族の女の子
だった・・・・・

「だ、誰・・・・・?」

「何?まさか怯えているの?同種族なのに・・・・・」

「同種族・・・・・?」

「・・・あんまり知識豊富じゃないようね・・・・・」

「・・・・・?」

「・・・ねぇ、せでかくこうやって黒猫族同士で会えたんだから、何か話そうとかこう・・・・・
したいんだけど?」

「何か・・・・・?」

Re: 黒猫と女剣士 ( No.38 )
日時: 2018/07/18 21:16
名前: 幼音アリア

「・・・はぁ・・・アンタ、子供ね・・・」

「き・・・君だってまだ子供でしょ・・・・・?」

「そうだけどアンタよりかは知ってることは多いわよ!」

「お・・・怒らないでよ・・・・・」

「・・・アンタ、そんなにウジウジしていてよく今まで死ななかったわね、
真っ先に人間に見つかって殺されそうなのに・・・・・」

「僕一人じゃないよ?お姉ちゃんがいるの!」

「じゃあその姉が相当優秀なんでしょうね」

「人間のお姉ちゃんだけど、優しいんだよ」

「・・・・・人間?アンタ、人間と暮らしているの?」

「そうだよ?」

「・・・アンタ忘れたの?人間が今まで私達黒猫族に対してどれだけの
酷いことをしたか・・・・・」

「・・・覚えているよ・・・でも、お姉ちゃんは優しい人だよ!食べ物
だってくれるし、飲み物だってくれるし・・・・・」

「・・・私の連れと似たような人間なのかもね、その人間・・・・・」

「似たような・・・・・?」

「私も唯一、信用している奴が人間でいるのよ・・・・・最初に会った
時は何をどうしても殺してやろうと思うくらい敵視したけどね・・・」

「・・・・・」

「過ごしていてわかったわ、あぁ、この人間は他の人間とは明らかに
違うんだって・・・・・」

「違う・・・?」

「人間なのに、人間を恨みの対象にしていただけの話よ・・・・・」

Re: 黒猫と女剣士 ( No.39 )
日時: 2018/07/20 21:11
名前: 幼音アリア

「同じ人間なのに・・・・・」

「・・・人間なんて互いを恨んで殺し合う哀れな生き物よ、だからいつまで
経っても戦争が続くの、まぁ、馬鹿なアンタにはこんなこと言っても
わからないとは思うけど・・・・・」

「わ、わかるよ?酷いことで怪我しちゃったりするんでしょ・・・・・?」

「わかっていないわね、怪我程度て済むなら戦争じゃないわよ」

「う、うん・・・・・」

「アンタ、もしかして保護してくれたのが人間だからって、もしかして
人間は本当は優しいとか思っているんじゃないでしょうね・・・・・?」

「人間には酷いことをする怖い人もいるよ、絶対に忘れない・・・・・」

「あら、わかっているじゃない・・・そこだけは評価するわ・・・・・」

「・・・でも・・・・・」

「・・・でも、何よ?」

「優しい人だっているから・・・だから・・・」

「一緒に生きるのは無理よ、人間は人間、黒猫族は黒猫族・・・・・
私とアンタだけが、それぞれたった一人の人間とだけ、生きることが
できる変わり者よ、もし他にいたら、絶対に敵として衝突することに
なるでしょうね・・・・・意見の違いで・・・・・」

Re: 黒猫と女剣士 ( No.40 )
日時: 2018/07/27 20:49
名前: 幼音アリア

「で・・・でも・・・・・」

「まだ反論する分の言葉が残っているの?ちゃんとした意見を言うことも
できないなら何も言わないでくれる?」

「・・・酷いよ」

「酷い?なら教えてあげる、野生動物のライオンは獲物と争う、自分や
子供が生きる為に、他の動物だってそうよ、野生の世界で生き抜く術
として争って繁栄したの、でも人間は違う、互いの価値観の違いや
種族が違うってだけで妨げ、争い、殺し合う・・・・・そんな奴等の
私達黒猫族に対する対応はとても生き物に対する対応とは言えず、
残虐極まる行為だった・・・・・目の前で親兄弟を笑いながら殺し、
生き残った仲間は下僕同然の地獄のような生活が待っている・・・・・
こんな酷い奴等とどうやったら共存するって考えが生まれるのかしらね」

「・・・・・」

「何も言い返せないでしょう?これが事実、現実、消せない過去」

「・・・うん・・・・・」

「今度は私達が人間を襲うのよ、実行するべきなの・・・・・」

「・・・確かに僕も、いっぱい酷いことされた」

「やっと本音が出たわね、それが聞きたかったわ」

「・・・・・でも・・・やっぱり間違っている・・・・・」

「・・・は・・・・・?」


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