コメディ・ライト小説(新)

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パティシエロード☆*『コメント募集中♪』
日時: 2018/04/03 10:24
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c

こんにちはこんばんは、ましゅです。なぜかおはようございますとは言わない←←

のんびりゆったりの更新です~ヾ(;´▽`A
ラブコメ要素はあまりないかな…?そういう系が良かった人はブラウザバックを……<(_ _)>



**episode**

**character**>>1
**prologue**>>2

第1章:私たちの夢
>>6-8>>11-14>>17-19

第2章:友情
>>21-25>>28-30>>33

第3章:姉の存在
>>34-35>>37-38>>42-43>>46>>49-55>>58




なんとなくプロフィールを…
新中3です。受験生。いやです←
私がお菓子作りなのがこの小説のきっかけ。

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Re: パティシエロード☆*『コメント募集中♪』 ( No.58 )
日時: 2018/04/03 10:20
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c

**32**



「……お姉ちゃん、ごめん……ごめんね」

 涙が収まって、ようやく普通に言葉が紡げるようになった頃。私は一度も言ってなかった謝罪の言葉を口にする。なんだか、すっきりした気持ちだった。

「いいよ、全然。私こそ、もかを傷つけることをして…本当ごめん」
「……許す」

 清々しい気持ちになった私は、もう軽口をたたける元気が戻っていた。上から目線の私の口調に、私を含めた6人は笑いに包まれる。

「ところで……私、もか以外のそこの4人のこと全く分からないんだけど……」
「あ、じゃあ紹介するね。私の……友達」

 あえて「常連」とは言わず、友達とひとくくりにした。水崎さんと谷原さんは、もう立派な友達だと思ったから。

「美麻ちゃん、葉月ちゃん、…愛良ちゃん、琴乃ちゃんだよ」
「あ、やっと名前で呼んでくれた!すっごい、友達っぽい~!」
「私と愛良は"magnifique"の常連なんです」
「へー!良い友達持ったね、もか」
「うん!」

 温かい雰囲気に包まれる。そういえば、と私は一番気になっていたことを聞いた。

「なんでお姉ちゃんはここに来てたの?」

 理由は気になっていたけれど、あんな険悪な状況では聞けない。……というか、むしろ聞きたいとも思わなかった。けれど仲直りした今は、かなり気になる。

「あぁ、今日はお店がお休みでね。久しぶりに高校にお邪魔しようと思ったんだけど、もかが居たからびっくりしたよ」
「……やっぱり、私たちってちゃんと姉妹なんだね」
「……?」

 ――理由は違うけれど、考えることは同じ。それに嬉しさを感じていると、お姉ちゃんが腕時計を見ながら「そろそろ帰ろうかな」と言ったので私たちは駅まで見送ることにした。


○*


 駅のホームでお姉ちゃんに手を振って、私たちは家までの道を歩いていた。愛良ちゃんと琴乃ちゃんの家へは、途中まで同じ道を通るようだ。

「あの……今日、ありがとう。来てくれて」
「ううん!良かったよ、お姉さんと仲直りしたみたいで」
「そうね。それに……友達、って言ってくれてありがとう」 
「……なんか恥ずかしいね…」

 私たちは、途中の道で愛良ちゃんと琴乃ちゃんと別れて。いつもの3人、の状態となった。

「…2人も、ありがとね。明日からはちゃんと、一緒にバイト行こ!」
「言われなくてもそうするよ」
「私たちはずっとそれを望んでいたのよ?」
「……ごめんなさい…」

 言葉だけはとがめているような感じだけれど、口調はとても優しかった。

 ――良い仲間、良い友達に恵まれている。それに、良い姉に――。
 改めてそのすばらしさを実感した私は、もはやお母さんに対する恨みなど忘れていた。

Re: パティシエロード☆*『コメント募集中♪』 ( No.59 )
日時: 2018/04/03 11:54
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c

参照500突破。ありがとうございます<(_ _)>
常にシリアスなこの「パティシエロード」ですが()ようやく第3章を終え、ここからは(多分)明るい雰囲気になります!
最近出番の無かった祐子さんや深瀬さんも出ます。


備考というかあとでキャラクター紹介に入れますが、
愛良と琴乃は20歳くらいかなって思って書いています。

Re: パティシエロード☆*『コメント募集中♪』 ( No.60 )
日時: 2018/04/09 23:53
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c
参照: 第4章。

**33**



 お姉ちゃんとの一件もあって、かなりドタバタだったけれど。ようやく前の落ち着きを取り戻しつつあった私たち。
 もうバイトだって仲良くやっている。

 そんな私たちに、祐子さんからの嬉しいお知らせが舞い込んだ。

「復刻……ですか!?」

 その事情を聞いて、私は思わず大きな声を上げてしまった。というのも——私たちのあのロールケーキを、しばらくの間期間限定としてお店に出すことが決まったのだ。愛良ちゃんと琴乃ちゃんの他に、あのロールケーキを食べてくれた人が十数人くらい居て、その方達のリクエストだという。
 それをよい機会と取った祐子さんが、そう決めたらしい。もちろん私たちにとってもかなりチャンスである。

「ええ。この前のロールケーキで反響があってね。一応期間は1ヶ月くらいを見込んでいるの」
「1ヶ月も…!」
「比べものにならないわね……」

 それに、ロールケーキのことを知らせる看板を祐子さんが作ってくれたようだ。しかも目に付く感じの華やかなものだ。前回、たった1日だけでも反響が来たのなら、1ヶ月ならもう少し評価が貰えるかもしれない。

「じゃあ、早速作ってもらおうかな!」
「「「はい!」」」


○*


 調理部屋に甘い匂いが漂う。ロールケーキ生地が焼けて、今から少し冷まして焼く。店は既に開店していて、今は祐子さんが接待をしてくださっている。
 売れ残っても困るから、とりあえず今日は3セット焼こうという話になり、1人1つケーキを巻くことになった。

「美味しいって言って貰えるかなぁ」
「さぁね……深瀬さん、来る?」
「知らないわよ…」

 そう、とりあえず今のところの目標は、深瀬さんに「美味しい」と言ってもらうこと。もちろん他のお客さんからも評価をもらえたら嬉しいのだけれど、あれだけケーキを批判されたからには。私たちも一生懸命研究をしたから、その成果を認めて欲しい。

 私たちはそんな思いを胸に、完成したロールケーキを丁寧に切って、お盆に並べて表へと持っていった。レジでは、よく見知った顔――いや、私たちの友達、愛良ちゃんと琴乃ちゃんが居た。

「あっ!みんな、おはよ!」
「おはよう……ございます」
「お友達になったんでしょ?愛良ちゃんと琴乃ちゃんが良かったら、別にわざわざ敬語で喋らなくても良いよ」
「私たちは普通にタメ口で喋ってくれる方が良い」
「……じゃあ、おはよ」
「そこから!?」

 美麻ちゃんと葉月ちゃんも、この2人とかなり仲良くなったみたい。私が散歩という名の家出をしていたときに何か話したんだろうなぁ……。
 バイト中に、美麻ちゃんと葉月ちゃん以外にタメ口を使って良いというのはなんだか新鮮で。

「それで、今持ってきたロールケーキはもしかして焼きたて……!?」
「ええ。今できたばかりよ」
「じゃあロールケーキ2つ~!うわぁ、授業前までにロールケーキとか贅沢だ~」

 愛良ちゃんが幸せそうな顔をしてそう言った。2人にこの前ラインで聞いたのだが、2人はお互いに20歳で、小学校からの幼馴染みらしい。現在は大学に通っているようである。
 ……こんな朝に来ても良いのか、とは思うけれど……。全然焦ってないと言うことは、別に遅れるというのはないと言うことだろう。

 私と美麻ちゃんでロールケーキをお皿に盛り、葉月ちゃんが手際よくフォークを準備する。飾り用のチャービルをロールケーキ生地の上にふわっと乗せる。それらをお盆の上に乗せて、体をゆらゆら揺らしながら待っている愛良ちゃんと、そんな相変わらずの愛良ちゃんを見て呆れている琴乃ちゃんのもとへと持っていった――。







チャービルっていうのは、ケーキによくのっている小さい葉っぱみたいなやつです。(詳しくはグーグルまたはヤフーに)
小さい頃、ケーキがあまり好きじゃなくてあればっかり食べてました。

Re: パティシエロード☆*『コメント募集中♪』 ( No.61 )
日時: 2018/04/19 18:20
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c

**34**



 カラン、とドアが開く音が鳴った。テーブルを拭いていた私は急いでドアの方を向き、「いらっしゃいませ!」となるべく元気な声で言う。思わず振り返っただけだったのだが――私は布巾を持ったまま硬直してしまった。

 なぜなら、入ってきたのは深瀬さんだったから。
 深瀬さんはどうやらそんな私のことを認識したようで、「前の子か」と呆れたように呟いていた。それを聞いて心が締め付けられる思いを感じたが、私は気丈な心を持ってもう一度テーブルを拭き始める。

 ――大丈夫、きっと認めてくれる。
 祐子さんがわざわざ復刻しよう、とまで言ってくれたんだから。

 それに、あのケーキには……私たちの友情だって、詰まっている。これまで、何回かの衝突があった。それを乗り越えてのあのケーキだ。せめて、前回よりは。

「玄くん!いらっしゃい!」
「こんにちは、祐子さん」

 深瀬さんを笑顔で迎える祐子さん。

「……ロールケーキ、また販売してるんだな」
「…うん。あの子たちの成長した味がすると思う」
「………1つ。お願いします」
「分かった」

 またしても祐子さんがごり押しして、深瀬さんにロールケーキを頼んで貰えた。注文を聞いた葉月ちゃんが急いで皿やフォークを用意し、ロールケーキを盛りつけた。それをお盆に乗せて、美麻ちゃんが緊張した顔で持っていく。

「……お待たせいたしました」

 表面上笑顔だが、かなりそれは強張っていた。私だってそうなると思う。前のことを思い出すと、誰だってなるだろう。
 声もかなり震えていた。

 皿の上に乗ったロールケーキを机の上にことん、と置くと、深瀬さんは一口大に切り、美麻ちゃんが厨房へと戻る前に食べた。一つ一つの動作が、怖く思えて仕方ない――こんな言い方は間違いかもしれないが。

 一口食べて、深瀬さんはフォークを置いた。その金属音が妙に響く。


「……感想を、お聞きしてもよろしいでしょうか」


 そんな中、美麻ちゃんが恐る恐る……そんなことを言っていた。クレーム覚悟で、けれど真っ直ぐに。美麻ちゃんも、かなり変わったなぁと思う。


「………美味しい」


 ――店内が静かで良かった。おかげでその言葉は、厨房近くにいた葉月ちゃんにまで声が届いた。祐子さんもほっと息をついていた。

「前回よりかなり成長しているんだな。クリームと生地の相性も良くなっている。見直した、さすが祐子さんの弟子だ」

 前回はクレーム一色だったが、今回は褒め言葉を綴ってくれた。気付くと、深瀬さんはもうロールケーキを食べ終わっていた。


「また、来る」


 その言葉は、今一番求めていたものだった――。

Re: パティシエロード☆*『コメント募集中♪』 ( No.62 )
日時: 2018/04/26 17:12
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c

**35**


「良かったね、みんな」

 祐子さんが言った。私たちの成長が詰まったロールケーキ――研究機関はたった7ヶ月。けれど、かなり多くの出来事があった。だから――7ヶ月の気がしない。

「はい……!良かったです!」
「玄くんね、プロ意識が高いから……この前はごめんね、あんなひどいこと言って」
「いえ…私たちの成長が足りなかったんです」

 私がそう言うと、祐子さんは何も言わず微笑んだ。それはとても明るい笑みで。このロールケーキを作って良かったと思えるような笑み。

 
 この日、ロールケーキは完売した。前回来てくれたお客さんが何人も来てくれたほか、祐子さんが常連さんにごり押ししてくれたかいもあって。少し申し訳ないが、色々な年代層のお客さんに意見を聞けたのは良い経験だ。

「ふぅ~」
「疲れたね……」
「けど、今までで一番楽しかったわね」

 葉月ちゃんの言葉は、私たちの心の中をよく表していた。疲れているけれど、こんなに楽しい日はない。本当に、今までとは比べものにならないくらいの達成感がある。

「「「ありがとうございましたー!」」」
「ええ!また明日」

 バイトが終わり、掃除を済ませて祐子さんにお礼を言った。挨拶の声はいつもより響いているような気がした。

「ロールケーキの次は何研究しよう~」
「もう次?」
「いいんじゃない?私はチョコレートケーキが良いわね」
「いいね!」

 また私たちの研究は続いていく――。3人でお店を展開。それが私たちの夢だから。


○*




「ねえ、私"charmant"に行きたい」

 翌日。今日のバイトはお昼から。そんな日に、美麻ちゃんがそう言った。

「え?"charmant"?お姉ちゃんの店?」
「うん。前のテレビの紹介で、行ってみたいなぁって」

 お姉ちゃんとのわだかまりが解けた以上、私はお姉ちゃんのことがまた好きになった。態度をころころ変える――と言われるとぐうの音も出ないが、お姉ちゃんはまた私の尊敬できる存在となった。
 だから、私は、

「いいよ!行こっか」

 そう答えた。葉月ちゃんも頷いていたので、早速"charmant"へ行くこととなった。


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