コメディ・ライト小説(新)

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僕の声は君だけに。
日時: 2018/09/02 16:33
名前: ゆず
参照: http:/

_届かない

僕の声は君には届かない。
君が遠すぎるから。
だから……だから、会えなくていい。もう、忘れたっていい。
もう、あきらめた。そのはずだった。
なのにどうして、
  
      ___涙が溢れて止まらないんだ。

*******
どうも。えっと、こんばんはが多いかな。
この小説は、主人公の男の子が一途な恋をする物語です。
そして、男の子の友達の恋の行方にも注目です!


【主人公】 京也きょうや
高校二年 男子
身長は低い方,優しい,怖がり,心配症,照れるとかわいい
勉強は普通,運動神経は良い
目立つのは苦手だが、性格故にクラスの中心

【中心人物たち】
今井いまいゆう…瀬ノのクラスメイト,天然キャラでクラスの人気者
神城しんじょう陽茉莉ひまり…瀬ノのクラスメイト&幼馴染み,みんなのお姉さんのような存在だか、頭は良くない
上島じょうじま隆寺りゅうじ高校からの友達,見た目はヤンキーだが意外に真は真面目、頭は良くない

目次
第一章  君の声が、そばに。
第1節 「約束の木下で」
>>001-004
>>007-018
第2節 「放課後の奇跡は」
>>020-023
>>027-029
>>031-042 >>045
第3節 「違和感を感じて」
>>048-053
>>062-063
>>72-

#番外編『可愛いので許します……』>>057
#瀬ノグループキャラ設定>>074

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Re: 僕の声は君だけに。 ( No.76 )
日時: 2018/08/17 19:17
名前: ゆず

何とこの見え見えなうそ。隠すつもりもないんだろうな。

既読を確認する。二人。
『ごめん、いより。文字なのにうるさいよね』
三人があんなことを言っているのだから、きっと合間に入る時間もなかっただろうし、音もうるさかっただろう。
『ううん』
『こんなの初めてだから、すごく楽しい』

『ありがとう』

その言葉を見た瞬間。
風が吹くように、体に暖かさが透き通る。
今までにない安心感。
嬉しいなんてものじゃない。もっと、もっと深いもの。

(スタンプ可愛いなぁ)
扉から女の子がひょっこり出てきて、「ありがとうっ」と弱々しく言っているスタンプ。なんというか、いよりに似ているような気がする。

『こっちの方だよ』
『ありがとう』
この文字はいよりにどう伝わっているのだろうか。
どう考えてくれているのだろうか。
考えもしなかった。どうでもいいって思っていたことが。
今は知りたくて、知りたくて、たまらない。
送った時の不安感はどうしようもなくて、返事が返ってきたら、とてつもなく嬉しくなって。
そわそわしながらも、時間を短く思ってしまう。

僕はこの感情が何なのかを、まだ知らない。
見た目はトゲトゲしていて苦そうなのに、口に入れてみれば、優しく溶けていくような。そんな、甘い感情を。

でも、焦らなくていいんだって誰かが教えてくれている気がする。
それが、いよりでもなく友でもなく、自分であることを知っている。
『今からゲームするね』
『おやすみ』
自分を信じよう。忘れないでいよう。
きっと、必ず分かる。その日が来るまで。
そう。今はまだ知らないこの気持ちが、明日にはもっと大きくなっていることを願っている。
明日へと続く言葉を君へ。



『おやすみ』






と。


*****
閲覧1500いきましたーー!!
ありがとうございます!

最近、いよりに対する瀬ノ君の気持ちが文章に出てきてるよね?
いやぁもう、恋じゃないかーーーってなります。
聞いたことありません?「おやすみは、おはようっていうための言葉」なんてこと。
それを今回使いましたね。
あと、流聖さんの感想にお菓子が入っていたのがいいなって思いまして、使わせてもらいました!
これからも読んでくださいね(笑)頑張るぞー!

Re: 僕の声は君だけに。 ( No.77 )
日時: 2018/08/24 16:58
名前: ゆず

「暑すぎるだろ……」
今年の夏、このセリフを何度口にしただろうか。
最後の夏補習が終わり、晴れ晴れとした気分になると思いきや、母さんに買い物を頼まれ、両手には大量の荷物。衛生面に気を使うと、休むことを許されない。
一歩進むたびに足に重りがかかるように重くなり、額に汗が流れる。早く帰りたいというのに気持ちだけが先走って、体はついてこようとしない。
すぐ隣を通り過ぎるエンジンの音も、けたたましく鳴り響く蝉の声も、うるさくて頭が痛い。

「あぁ、早く家に……?」
少し前の方をフラフラと不安定な歩きをする女の子。
パーカーに半ズボンの全身黒ずくめ。
大きく膨らんだレジ袋を両手で持ち、左右に揺れるたびに小さく唸り声を上げている。
「いよりも買い物の帰り?」
隣に着いた俺に気づくと背筋をピンと伸ばし、頷く。
袋の中には色とりどりの夏野菜や牛乳。そして、大量のアイスが入っていた。俺とあまり変わらない量の荷物。
ここで「持つよ」なんてかっこよく言うのがイケメンなのだろうが、俺にはそんな勇気を持ち合わせていない。

(何か話題を!)
必死に記憶をめぐり、いよりの情報を探す。
「いよりって頭いいんだね。どこの高校に行ってるの?」
わりと良い話題を出せたことに心でガッツポーズをする。
しかし、その思いもつかの間。
静まり返った謎の空間。別に、変なことを聞いたわけでもないのに、なぜこうなったているのかと混乱し、不安が高まる。
「行ってないの……高校」
「あ、あはは」と気まずそうに笑ういより。

(俺はなんてこと聞いてんだぁぁぁああ!!)

今家族と離れているように、きっと彼女にも理由があるんだろう。
心の中の自分が後悔で地を叩く。いよりの笑いは、絶対に聞いてはいけないNGワードだったのだ。何千というトランプの中から、たった一枚のジョーカーを引いてしまったようなもの。
(バカが、俺!)
後悔している時間もなく、この生暖かい空気を変える話題を考える。
(あ。そうだ)
今日学校でゆうたちと話していたことを思い出す。

「11日に隣町で花火大会あるんだけど、一緒に行かない?ゆうと上島、陽麻莉もいるし」
いよりは考え込むように、下を向く。俺はその横顔をじっと見ていた。
急に聞かれても困るだろうし、いよりの家主のおばさんは帰りが遅いというので家を開けてしまうことになる。
「えっと、今答えなくても____」
「行く」
「え?」
はっきりと向けられた声。なんの迷いもない一言。
俺の方が驚いて聞き返してしまう。
それに気づいたように、いよりのまっすぐでキラキラと輝く瞳がこちらを覗く。
「行く!!」
反応に遅れるも、我に返りそっと笑う。
まだ一週間以上も先のことだというのに、早くもいい予感がして、無性に楽しみになってくる。

Re: 僕の声は君だけに。 ( No.78 )
日時: 2018/08/28 16:46
名前: ゆず

「よかった。その花火大会のことなんだけど……ん?」
妙に嫌な感じがするのだが……。
一瞬足に冷たいものが走ったのだ。慌てて下を見ると、右足のズボンが円を描いてビショビショに濡れている。
「え!?何で、うわっ」
驚きで勢いよく両手のスーパー袋を上げると同時に、ひんやりとした冷たい雫が顔に飛び散る。何事かと見てみれば、スーパー袋に入っていたアイスが溶けて、水が溢れていた。
最悪だ。アイスがここまで溶けているのなら、他の具材も危険なはず。早く帰らないといけない。つまり、走るのが一番なのだが、せっかくいよりと会話ができて、楽しくなってきたところなのに、その機会を自分から潰してしまうことになる。
(あぁ、もうくそ!)
言いかけだったというむず痒さを残しながらも、この状況を変えるすべはない。
「ごめん、いより!ちょっと急がないといけなくて。続きは明日言いに行くよ」
走り出した俺に、いよりは笑顔で手を振る。
俺が全部悪いというのに。いよりの優しい対応はとても温かいものだった。
(明日早くこないかなぁ)
そんなことを考えると楽しくて仕方ない。


明日、今後の人生が大きく変わるキッカケが起きるなんて知らずに。

********
ピーンポーンパーンポーン。
こちらをご覧なっている皆様にお知らせ致します。
『僕の声は君だけに。』に登場するキャラの名前を募集します!
自分、名前を考えるのに時間がかかってしまうのです。
詳しい内容と募集は、総合掲示板の【リク依頼・相談掲示板】にて待っています。ぜひ、気軽に!

Re: 僕の声は君だけに。 ( No.79 )
日時: 2018/09/02 15:57
名前: ゆず

焼けた肌に触れる白いシャツ。少し動きにくいデニムジーンズ。海を感じさせるよいな透き通った青の薄着。
スマホ画面に映るLINEのいよりとのやりとり。『明日、9時に私の家で』という言葉。人差し指の先から伝わる緊張感。その先には古びたインターホン。全身に響くうるさい心臓の音。

2回目のインターホンの音。未だに聞こえない小さな足音。
俺はもう一度時間を確認する。そこには、はっきりと『9:17』とある。
「今度こそ、俺何かしたっけ……」
いや、何もしていないし、やらかしてもいないはずだ。それなら、なぜ出てこないんだ?もしかして病気?!
この状況にパニックしている俺の中にある心配性がどんどん悪い方向へと考えを進めていく。
「うわっ!何__」
目をつぶって考え込んでいると、誰かかいきなり手首を掴んできた。もちろん、誰とはいよりだった。
しかし、いつもと様子が違った。

どこか慌てているようで落ち着きがない。パーカーの黒フードで顔を覆い隠し、目を合わせまいと、下やそっぽを向いている。
間違いない。彼女は必死に顔を隠している。右手は俺の手首を掴み、左手はずっとフードが脱げないようにと強く引っ張っている。
(どうしたんだよ、急に!)
いよりは強引に俺の体を引っ張る。手首を握る力は強いとは言えないはずなのに、底のない沼のように深い苦しみが、いよりの小さな体を超えるほどの大きな圧力があり、また、俺を混乱させる。振りほどくことのできない細い腕にされるがまま、家の中へと流されていく。

いよりは何も言わない。
いよりは顔を見せようとしない。
俺が何度呼びかけようとも、いよりには届いていないようで、返事がない。
履いていた靴を脱ぎ捨て、リビングへと進む。いよりは俺の肩を下へと押し、無理矢理座らせる。
「ここで待ってて」
吐き出すような苦しい声。
「ちょっと待ってっ」
明らかに様子がおかしかった。
訳がわからないまま、心配する気持ちが高まり、いよりを止めようとする。
早歩きで立ち去るいよりのポケットから、ばたりと音を立ててスマホが落ちる。壊れていないかと慌てて拾った直後、今の雰囲気には似合わない楽しげな音楽が流れ出す。
「うわ!ちょ、おっと」
急な大音量に驚き、落としそうになるのを危機一髪でキャッチする。取れたことに安心し、ため息をするもいよりはもうすでに扉の向こうにいた。
「いよりー?で、電話だけどー?」
やはり、返事はない。
どうしようか考えていると、電話は留守電に切り替わり、女性の大人の声が聞こえてくる。
『ちょっといよりー?いよりちゃ〜ん。出てよ〜。もう、私悲しい〜。私ってば、頑張って20年子ども達に勉強教えてるっていうのに、無視されるなんて悲しい〜。もぉ、寂しすぎて、いよりちゃん家に置けないって、間違えて両親に電話しちゃう!』
(おいおい、なんてこと言ってんだよ!)
この話からして、この家の持ち主だ。しかし、このままではいよりが家を追い出されかねない。
「あの、電話が……」
ふざけている声がするスマホを持ったまま、おそるおそる扉を開ける。




瞬間、言葉を失った。
それほど、目の前の光景を信じられなかった。

いよりは洗面台の前にいた。その行動は別におかしくともなんともなかった。
ただ。
ただ……。

そのいよりの瞳の片方が、






アオで輝いていたから。

Re: 僕の声は君だけに。 ( No.80 )
日時: 2018/09/17 13:51
名前: ゆず

未だ、ベットに横たわっても、全く寝付ける気がしない。
風呂に入った後で、身体はまだ生温かくさっぱりとしているというのに、心は濁った川のようにどんよりと重い。
現実から逃げるように目をつぶり、腕をかざして一切の光を閉ざす。
8月23日。
今日の日付け。約2週間前に送ったいよりへのLINEは既読スルー。
何度見ても変化はなくて、また、それが分かっているのについつい見てしまう。それが人間なのだろう。もうだめだ、なんて口では言っていても、もしかしたら、そう心で可能性を信じて祈っている自分がいる。

あの時見たいよりの瞳は右目が黒、左目が青。
テレビで見たことがある。確か____オッドアイ。

正式名称は虹彩異色症。遺伝によっても受け継がれるが必ずしもそうなる訳じゃなく、突然変異することもあり、病気や事故によっても色が変異する場合があるという。
いよりの母は日本人。父はロシア人。どちらかが、オッドアイなのだろうか?
いや、そうは判断できない。青のカラーコンタクトか、黒のカラーコンタクトという可能性がある。
冷静に落ち着いて、そう何度も何度も自分に叫ぶ。しかし、聞き飽きた大人に近づこうとクールぶっている幼い声が、唱えるように頭の中でこだまする。

思い出して__違う。そうじゃない。
めまいがするほど、ズキズキと鼓動に合わせて頭痛がする。早く早くと言わんばかりに、酷くなる一方だ。
(ねぇ……)
わからない。
(早く__)
知らない!
(……)
もう、わからない。知らないよ。
俺はゆっくりと夢の中に落ちていった。



楽しげな 高らかとした音。電気を点けっぱなしの部屋。
浅い眠りのせいで、俺はすぐに目を覚ました。
(それにしても……)
スマホの画面が光る。LINEが来るにしては、ものすごく遅い時間だった。時計の針が指すのは、夜中の1時。良い子の子どもたちは寝ている時間。つまりは、上島からだろう。
横たわったままスマホを取り、LINEのアイコンを押す。
「ぅえ!?」
画面を見た瞬間、あまりの驚きに身体をはね上がらせる。
『瀬ノくん。まだ、起きてますか?』


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