コメディ・ライト小説(新)

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僕は彼女の荷物持ち
日時: 2018/06/06 07:18
名前: せっけん
参照: http:/sextukenn

きらめくキャラメル色の長い髪。
猫っぽい大きな目。
華奢ではかなげで触ると折れてしまいそうな体躯。
一言で言うと、美少女。
それが華麗美園。

「って!、おい聞いてる!?」
「う、うわあああああああっ!」
がらがらがらがらがらっ
いたたぁ…びっくりして椅子から落ちちゃったじゃないかぁ!
何事か、と僕を見る目。
いつまで経ってもこの粘つく視線、慣れないよ。
うー、顔が焼けるように熱いや。今は真冬のはずなのに。
いつまで床に座っててもしょうがないや。
僕は落ち着いて椅子に座った。
粘つく視線はだいぶ消えたが、それでもまだ熱い。
って…っ!?
それを見て冷めかけてきた顔が一気に熱くなる。
顔だけではない、手も足も、体全体。
美園が、華麗美薗さんが見てるっ!。
「あーあ、見られちゃいましたねえ、大野誠クン?」
こらっ、ニヤニヤすんなっ
「もーやだあ、お嫁にいけないよう」
「いやお前はお婿のほうだろ」
にやけつつも的確に突っ込み入れられるお前が羨ましいよ。
「…それ褒めてんの?」
褒めてますとも。
つんつんはねた黒髪、いたずらっぽい目つき…ほんと似合ってるよそのお前の外見。
「ぶー、違いますぅ」
いや、なにが。
「俺には七瀬輝太って名前があるんですう」
小学生かっての、あ、そうだ。
「なんだなんだぁ?」
僕、今日華麗さんに告るよ。
「…は?」
「聞こえなかった?、華麗さんに…」
「ちょっ、ちょっとまったぁ!」
七瀬…大きい声出さないでよ。
「あー、ごみんごみん」
舌を出してにかっと笑う七瀬。で、何で大きな声だしたん?。
「そりゃあよ、おま、華麗さんっつったらよぉ、学校一の美少女じゃんか!」
うん、そだけど?。
「いままでいろんな奴が告白し、そして振られてきたんだぞ!?。おまえに勝ち目なんて無いって!。」
え…それがなにか?。
七瀬はまだなにか言いたげにしてたが、諦めたようにため息をついた。
「はぁ…いいよ、わかった。そこまでの覚悟なら止めん。」
応援してくれるんだね、ありがと。
「いや応援って言うかさ、もう説得するの諦めたっていうか…まぁ、とにかく頑張れよ」
頑張って告ってきますわ。


「…」
ひゅるひゅると風が吹く。
下駄箱に手紙を置いたけど…はたして来てくれるかどうか…
「で、なんでぼーっとつったってるの?」
「うわっ!華麗さんっ」
いつの間に…!
「用があるなら早く済まして。私早く帰りたいんだけど。…まさか、ただ呼んだだけとかじゃないでしょうね。」
違います違いますっ
ぼ、僕を…華麗さんの…
「彼氏にして下さい、でしょ、お断りよ。それじゃあ帰るから」
待ってください!、違いますよ!
もう一気に言ってしまおう。
「華麗さんの荷物持ちにさせてください!。」
「え?」

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Re: 僕は彼女の荷物持ち ( No.1 )
日時: 2018/06/07 18:54
名前: せっけん
参照: http:/sextukenn

や、やった、やったぞ!ついに言えた!。
「…」
あれ、なんで華麗さんぼーっとしてんだろ。
おーい、華麗さーん。
「ファッ!?」
「おわっ!?」
あー、もー近くに顔寄せてたせいでびっくりしたわ。
「あ…いいわよ荷物持ち。そのかわり…」
かわり?
「どんどん荷物持ってもらうからね!」
ひょえー…荷物持ちは楽じゃないな…。

「え…そゆこと?」
あの後、七瀬に一部始終を話した。ご丁寧にも、七瀬は自分から食いついてきた。
「俺、付き合って下さいかと…」
なんでそんな落ち込んでるん?、聞いてきた時子犬みたいに食いついてきたっていうのに。
「いやだってよ、告白つったら『好きですっ、付き合って下さいっ』の奴だろうよ。」
まぁそうだろうね、って、お前女子バージョンのほうやるんかいな。
その時、ガラガラガラッと勢いよく教室の扉が開いた。
「誠ーッ、行くわよーッ」
おわぁ華麗さん今日もお美しいですねじゃなくて
「今行きますっ」
「今日は結構やりたいことがあるのよ!。早くしてよねっ」
仰せのままに。
「おー、そーいやおめぇ荷物持ちだったな。行ってこいや」
さっき言ったばっかりでしょうに。
「ほらはやく!」
華麗さんを待たせてはおけんなぁ。
僕はそそくさと教室を後にした。

「…華麗さん」
「なによ」
「過酷過ぎやせんかね…」
僕はもう息も絶え絶えだ。
「荷物持ちじゃない、これぐらい黙って持ちなさいよ。」
「…はい。」
僕は今華麗さんとショッピングモールに来ている。
そして華麗さんの荷物を持っている。いや、厳密に言うと
カートを6台も使って荷物を持っている。




Re: 僕は彼女の荷物持ち ( No.2 )
日時: 2018/06/09 19:18
名前: せっけん
参照: http:/sextukenn

…犬用のリードを使ってカートを引いているのは世界で僕だけだろう。
ここでも粘つく視線を感じる。
もういっそ御祓いに行ったほうがいいんじゃないかレベルだ。
「えーと、次は三階のー…」
え…まだ買うんすか…
「当たり前でしょ、荷物持ちなんだから。」
華麗さん荷物持ちに求めるハードル高すぎません?
荷物持ちって両手にブランド物のロゴが入った袋下げてる感じなんですけど。
「つべこべ言わない!、ほら、エレベーター来たわよ」
はい…

エレベーター内でも視線を感じる。いつもの粘つくのではなく、刺すような熱がこもった視線だ。
おそらく、というか絶対6台のカートを引いてる僕に、
[おいっ、お前狭いぞ、人の気持ち考えろよ]
とか思われてるに違いない。
ええ、考えてますよ。考えてますよ。
華麗さんが許してくれないだけです。
チーン、という音と共に扉が開く。
今日はこの「チーン」がクラシックのように聞こえる。
「ちょっと誠、なにボーっとしてんのよ。出るわよ。」
「えっ、ああ、はい!」
…本当、何買うんだろ。

てくてくてく
てくてくてく
がらがらがら
結局華麗さんは三階でも大量に商品を買った。
…あの六台のカートもだ。
「…」
「…」
がらがらがら
何も喋っていないから、カートの「がらがらがら」の音がやけにむなしく響く。
「…あのー、華麗さんはなんでそんなに商品を買うんですか?」
華麗さんに告白した今、華麗さんに話しかけるのは、そんなに緊張しない。
「…着いてからのお楽しみよ」
?、本当になんなんだぁ?

「はぁい、みなさんこんにちはぁ!、みーのですっ!」
へ?。
「…なに見てんのよ」
「ああ、いやなんでもないっす」
うん、落ち着こう。ちょっと一旦記憶を遡ろう。
まず華麗さんの家に着いて、華麗さんの部屋に行ってぬいぐるみをカメラの前に置いたり掃除させられたりして、華麗さんが猫のような笑顔になって、「はぁい、みなさん(以下略)」に到る。
うんわけわからない。
「華麗さんこれは一体?」
「え、見て分からないの?」
華麗さんは心底驚いた顔をしている。
「私、動画投稿者なのよ。」


え?


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