コメディ・ライト小説(新)

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君は今、幸せですか。
日時: 2018/12/25 21:23
名前: いろは






君は今、幸せですか————?




☆彡

初めまして、いろはと申します。

初投稿です。更新が遅れることもあると思いますが、温かく見守ってくださるとうれしいです。
感想、アドバイスなど、大歓迎です!

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Re: 君は今、幸せですか。 ( No.11 )
日時: 2019/03/15 00:45
名前: いろは

☆夏帆side

「わあっ」
思わずつぶやく。
空飛ぶ車に未来的、としかいいようのない形状をした建物。全てがシルバーを基調とした色で統一されていて、そこはまさに『未来都市』だ。
「ここどこ?」
千尋が言った言葉にやっと我にかえる。
どこだろう、ここ。
私たちが住んでいた町とは別の次元にあるような世界。
急に地面が揺れる。
「え」
驚く間もなかった。
「ぎゃあああああああっ!」
巨大な真っ黒い塊がこちらに向かって突進してくる。姿かたちは爆弾に似ていて、真っ赤な目がぎょろりと私たちを見つめていた。手足はとげとげで、当たったら即死だろう。
「逃げなきゃ!」
千尋がそう叫ぶと、私の手をとって走り出す。
爆弾は容赦なく私たちに追い討ちを浴びせる。恐ろしい勢いで猛進してくるそれは、みるからに凶悪な顔つきをしていた。
目の前は行き止まり。10mほどの高さの壁。
「明らかにこれ、私たちの追っ手だよね?」
「だね。」
2人でそう言葉を交わし、乾いた笑みを浮かべた。
あはは……。私たち死ぬのかな。
後ろから、爆弾のとげとげの手が私たちを襲う―――
「危ないっ!」
鈴を転がすような声がして、私たちの体が宙に浮いた。

Re: 君は今、幸せですか。 ( No.12 )
日時: 2019/03/15 01:02
名前: いろは

☆千尋side

私たち……浮いてる?
そう気がついたのは足が地面から離れてしばらくしてからだった。
おかしい。どう考えてもおかしい。
それともこの世界だからありえるのだろうか……
「千尋、上……みて…」
夏帆が恐る恐る上方を指差す。
「なに?」
「いいから……」
ちらり、と上空を見上げると――
そこには金色の翼をした鳥が、私たちを脚で掴んでいる姿があった。
「うわあああああああああっ!」
驚きのあまりついもがく。
「きゃあああああああああっ!」
鳥は私の声に驚いたようだった。
いや、待てよ……鳥って喋れないんじゃなかったっけ?
きらきらと光る羽を撒き散らしながらそれは空中を舞う。
「や、やめてよ! びっくりするじゃない!」
思ったよりも高い声をしている。少女だろうか。おそらくまだ幼い。私たちぐらいかもしれない。
「って……なんで私たちは浮いてるの?!」
いまさら?、という顔をしながら鳥は大きく羽ばたいた。
「あたしが助けたんだよあなたたち。あたしがあなたたちを掴まなかったら今頃死んでたんだからね。」
ふんっ、と言いたげな声音にくすり、と笑いながら私は鳥に声をかける。
「そのせつはありがとう。でも、私たちをどこに連れて行く気?」
「あたしの家。おばあちゃんに頼まれて、あたしあなたたちを助けたの。」
「おばあちゃん?」
「うん。なんかあなたたちに恩があるんだって。」
恩……。なにもした覚えはないけど。
まあいいか。この鳥悪いやつではなさそうだし。
横目で夏帆を見ると、夏帆も眼下の景色を楽しんでいるみたい。よかった。
少し安堵しながら、私たちは鳥に揺られていた。

Re: 君は今、幸せですか。 ( No.13 )
日時: 2019/03/19 23:46
名前: いろは

☆千尋side

鳥と一緒にやってきた場所はさっきと打って変わって鬱蒼とした森の中。
夏みたいに暑く、汗が出てきそう。
「ついたよ~」
鳥が私たちをおろす。
彼女はおばあさんに私たちを会わせたいみたい。
鳥の家族なんだから鳥なのかな?
「ねえあなた名前なんていうの? 私は夏帆! 横にいるのが双子の姉千尋だよ。」
夏帆がにっこり笑う。
「私の名前は~」
鳥からぼふっ、という音がして煙があたりに蔓延する。
こ、これはまさか……王道の変身パターンでは?
「リアだよ!」
茶色がかった髪に赤いルビーのような瞳。整った顔だちだ。まだ幼い少女の容姿をしている。
なぜ、鳥なんかに変身しているのだろう。まあそれは何でもいいや。もうなにが起きても「世界が違うから」という理由で驚かなくなってきた。
「こっちこっち、ついて来て。」
リアが手招きしている。
私たちがそちらに駆け寄ると、なにもなかったはずの岩にぽっかりと穴が開いていた。
「自動ドアみたいなものだよ。私の顔を認証して開くの。」
そうなんだ。最新鋭。さすが、未来都市、としかいいようがない。
「さ、入って入って~」
リアに背中を押されて部屋の中に入る。
中は意外にも普通の和室で、掛け軸や生け花、お茶のスペースがあった。
だが、この生け花がすごい。
花が普通ではないんだ、とにかく。尖っていたり人食い花みたいな形をしていたり……ちょっと怖い。
「いらっしゃいませ。私がリアの祖母、ルアでございます。」
綺麗な牡丹柄の着物を着こなした、若く見えるおばあさんが現れる。
白髪に真っ黒な目がよく映えている。
「えーっと、ひとまず。私たちに恩があるってどういうことですか?」
ルアさんは笑みを浮かべた。
「私は以前お二人のお父様とお母様に命をお助けいただきました。」
お父さんとお母さん!?
ここに来てたの?
「私たちをお二人が助けてくださったのです。まだ千尋さんと夏帆さんが生まれる前のお話ですから、知らないのも当然ですね。」
「あの、すみません。」
私は口を挟んだ。
「ここがどこだか教えて頂けませんか? 私たち誘拐されたんです。」
ルアさんが「知らなかったのですか」と驚いた顔をしながら口を開く。
「ここはルディアという名の国でございますよ。お二人の住む世界とは別次元に存在します。」
る、ルディア……?
別次元……?
私たちは言葉を失い、ルアさんたちを見つめる。
「あなたがたお二人は」
ルアさんが真剣なまなざしで私たちを見つめ返した。
「この世界を救うためにお生まれになったのです。」

Re: 君は今、幸せですか。 ( No.14 )
日時: 2019/03/20 19:48
名前: いろは

☆夏帆side

世界を……救う?
私たちが?
神にも見放されたように生きてきた私たちが?
どうやって?
なにもできないのに?
「お二人は。」
ルアさんが強調するように声のトーンを上げた。
「神の娘です。」
神の娘……?
千尋が気づいたように顔をあげる。
「あ、あの元・商人って噂のある……」
「そうです。」
「ってことは――」
私たちのお父さんお母さんは神様?
「いえ、そういうわけではございません。」
ルアさんが私の心を見透かしたようにいう。
「お母様は神に使わされてあなたがたを産んだ使者です。神はあなたがたが安心して幼いころは生活を送れるようにと思ったのでしょう。急に現すのではなく、普通の人間としいて生まれさせて。お父様がいたのはカモフラージュのためだと思われます。」
少しがっかりした。
私たちが「お母さん」だと思っていた人は「お母さん」じゃない。
「お父さん」も「お父さん」じゃない。
赤の他人だったんだから。
「この世の中はおかしくなってきています。」
ルアさんが悲しそうに目を閉じた。
「人間が作った人工物によって環境を破壊し、人間はどんどん貪欲になっていく……。それを救うためにあなたがたは使わされました。」
話がどんどん大きくなっていく。
千尋も戸惑っているようだった。
「おばあちゃん、二人とも困ってるよ?」
リアが助け舟を出してくれる。
「あ、そうだったわね。最初は普通にこの国で暮らして、ここになれてほしいの。そうしたらいずれ能力が現れるので。」
「能力?」
「そうです。神に与えられた、この世界を救うための能力。いずれそれは開花します。」
ルアさんは「とりあえず」と話をきった。
「リア、案内してあげて。まずはこの国に慣れなきゃね。」
私たちはなんなのかよくわからないままうなずいた。

Re: 君は今、幸せですか。 ( No.15 )
日時: 2019/03/21 16:02
名前: いろは

☆千尋side

能力ってどういうことだろう。
夏帆の創造魔法とか、私の空をちょびっと飛べる能力とか?
「二人ともー行こー!」
鳥化したリアのほうに駆け寄り、その背中に飛び乗る。
ふわふわした羽毛布団みたい……気持ちいい。
「二人はねー今日から働くんだよ。」
働く?!
聞こえてきた言葉に耳を疑った。
普通この年じゃ働けないはずじゃ……
「ルディアでは5歳から働くんだよー?」
「な、なにをするの?」
リアは考え込むようにして、翼をはばたかせる。
「うーんと皿洗いとかお掃除とか……。この国の王の下で働くんだよ。」
王?!
またしても驚きが隠せない。
「この王様はねー世界救出に協力的なんだー。だから二人も王様のところで働くの。私もそこで働いてるんだよ。」
そ、そうなんだ……。
「王様も5歳からだから、12歳なんだー。」
王様が12歳?!
もうこの世界ではなんでもありなんだろうか……。


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