コメディ・ライト小説(新)

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喫茶Anjouにお任せ下さい
日時: 2019/05/27 16:44
名前: 青い海

海岸沿いの道に、白い壁のお洒落な外観をした喫茶店がある。
18歳の少女が経営している『Anjou』という名前のそのお店は、老若男女問わず人気だ。

なんでも、看板メニューである『ふわとろパンケーキ』が高校生が作ったと思わないくらいに本格的で美味しいらしく、ついつい何回も来てしまうんだとか。

しかし
そんな人気店の『Anjou』にも秘密があった。


それは、
知る人ぞ知る『探偵事務所』だということ。


***


あたしが引き受けるんだ。そこらの探偵よりはいいと思うぞ?」
少し男気がある探偵事務所所長兼喫茶店オーナー
楠木杏樹くすのきあんじゅ

「おい!杏!何でお前はそう後先考えず依頼を引き受けちまうんだよ」
少し俺様気質な杏樹の幼馴染み
須藤拓磨すとうたくま

「まあまあ、2人とも喧嘩しないの。仲直りして。ね?」
物腰柔らかな謎多き従業員
歌野琉生うたのるい

「はあーっ、何でこんなにここの店は可愛くないの!?」
女顔負けの可愛さをもつ女装男子
七瀬遥ななせはるか


暴力上等、危険不可避、波瀾の連続

普通の高校生とはちょっと違う
彼らの日常を少し覗いてみませんか?

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Re: 喫茶Anjouにお任せ下さい ( No.19 )
日時: 2019/06/02 11:05
名前: 友桃 ◆NsLg9LxcnY

すみません、また来ちゃいました。

めちゃきゅんきゅんしちゃいました←
なにこの2人のやりとり可愛い( *´艸`)
「ケーキ買ってやる」からのくだり、すごく好きです。

続きも楽しみにしてます^^

Re: 喫茶Anjouにお任せ下さい ( No.20 )
日時: 2019/06/02 18:20
名前: 青い海



わあー!!ありがとうございます!!
実は、遥と杏樹のやり取りなんですよー!
いつもは中々見れないちょっと素直な遥さんです笑(普段は超我が儘...)

はい!続き頑張ります!

Re: 喫茶Anjouにお任せ下さい ( No.21 )
日時: 2019/06/02 21:50
名前: 青い海



***


階段を上がって来た俺は、数少ない部屋の扉を見ながら205号室を探す。


えっと、俺が階段上がった左手にあった部屋が300だったから...。
そのまま真っ直ぐ行けば、205号室があるだろうと早歩きで廊下を進んでいく。


208、207、206...205!


あった。

見付けた途端、直ぐに駆け寄り、花邑さんから貰ったカードキーを差し込んだ。
鍵を開けると、なんの戸惑いもなく部屋の中へ入る。


...にしても、何で旅館なのに鍵がカードなんだろ。つくづく、羽月旅館を造った奴のことが分かんねえな。


そんなことを思いながら、顔を上げて、目の前の光景に俺は絶句した。


「汚ったねーな。旅館の奴等は掃除しなかったのかよ...」


その部屋は、最早ごみ屋敷のようだった。

机の上には旅館の売店で買ったであろう饅頭やら団子やらを食べた残骸が散らばり、ハエがその上を飛び回っている。
床には、浴衣や服の脱け殻が散らばっていて、足の踏み場もないほど。

とてもじゃないけれど、この中から谷本湖子の私物を見つけ出すのは、無理な話だった。

「いや、でもやらねえと。時間がねえ」


時計をみると、14時30分。一応泊まり込みで調査をする覚悟だったから、時間はあると言えばあるんだけど、この部屋に泊まっている奴等が、いつ部屋の外へ出るのか分からないので、今やっておくのだ。

「...えーと、女物のやつを片っ端から漁ればいいんだよな?」

慎重に中へと入り、それっぽそうなのを適当に持ち上げる。
キラキラのショッキングピンクの鞄。
如何いかにも、女が持ってそうな物だった。


「身元を証明出来るもの...身元を証明出来るもの...っと、お?これじゃね?」

中からこれまた派手な財布を取り出すと、パカッと開けて、免許証を取り出した。

その免許証には『谷本湖子』という名前が、はっきりと印刷されてあった。
顔写真も、依頼主が見せてくれた谷本の写真と一致する。
明らかに、同一人物だった。


「ビンゴ♪」

まさか、このごみ山から一発で見つけられるとは思わなかった。
ラッキー。杏達呼ばなくても良かったかもな。

持っている免許証を床に置き、ポケットに入れてあるスマホを取り出す。
そして、そのまま写真を撮った。

お。ついでたし、この部屋も撮っとくか...。
なんかの証拠になるかもしんねえし。


パシャパシャと、俺が写真を撮る音だけが部屋に響く。



ガチャリ

そのなかで、明らかに扉が開く音が聞こえてきた。
楽しそうな男女の話し声も聞こえてくる。



「あー、ホントに何でナンパなんかされてんのよぉ。湖子のこと、嫌いなわけぇ?」
「違うよ。俺は湖子だけだから。ナンパされたって俺が好きなのは湖子だけだよ?」


声が、俺のいるところまで近づいてくる。


やべぇ。
どこか、隠れられる場所。


どこだ。
どこにある?

背中から、変な汗が吹き出る。


俺が隠れ場所を探している間もどんどん声は近付いてきていた。

「やだぁ。しょうくん、照れるじゃん」
「何で?本当の事言ってるだけだよ?」

吐き気がするほど気持ち悪い会話だが、俺は今それどころではない。
絶体絶命のピンチなのだ。

カチャ

ドアノブを持つ音が聞こえ、俺は取り敢えず押し入れの中に隠れた。

Re: 喫茶Anjouにお任せ下さい ( No.22 )
日時: 2019/06/02 21:30
名前: 青い海



「きゃあああっ!!」

それと同時だった。
耳をつんぐさすような、女の悲鳴が聞こえたのは。



「んー?どしたんだろ?うちらの部屋の前からじゃない?」
「そーだね。心配だし、俺が行ってくる。湖子は危ないからここで待ってろよ?」
「やだ、湖子も行く。翔くんに何かあったら嫌だもん」


そんな会話が聞こえたかと思うと、声は一気に遠くなり、人の気配が無くなったのを感じとると、

「...」
俺はゆっくりと押し入れの中から出た。


そして、ゆっくりと来たときよりも慎重に足を動かし、出口へと向かう。
そのまま扉の前に立つと、ドアノブに手を掛け、押し開けた。



「...不用心すぎんだろ、お前」


そこには、ニヤリと不適に笑いながら仁王立ちをして腕を組んでいる、杏がいた。

「おう、マジ助かった」
「で?写真は?」
「バッチリ。でもよ、もっと良いもん見付けたんだよなぁ♪」

そう。俺が撮ったのは、あの汚ねー部屋と、隠し撮りした谷本と男のツーショットと、免許証と、あとひとつある。


それはーーーー

Re: 喫茶Anjouにお任せ下さい ( No.23 )
日時: 2019/06/05 20:57
名前: 青い海


「...な?面白いだろ?」
「ふーん、これは只の浮気だけじゃねぇかもな?」



“沙希”という奴を殺す計画が書いてある、一枚の紙だったーーー


そこには、

『沙希を殺し、私達の愛の巣燃やす』

と書いてあった。
そして、その文の上から“済”という判子が押されている。


これは、沙希という女を殺す計画が書かれてある紙。
それで“済”の判子を押されている、ということは...、


「...私達の手じゃ負えなくなってきたな...」


高校生探偵団だけでは手に負えない、殺人事件かもしれないということ。


ここから先は、警察の仕事。
俺達の仕事はあくまで谷本湖子を探すことであり、例えこんなものを見付けてしまったとしても俺らじゃどうにもできない。


だけど、

俺らは警察に頼られるほどの頭脳を持った持ち主。
今までだって警察じゃ解決出来ずに、俺らに泣きついてくることだってよくあった。


棟梁とうりに言ってみるか」
「...あぁ、頼む」

今まで貸した恩、そろそろ返してもったっていいよな?

ニヤリ、と杏と顔を見合わせて不適な笑みを浮かべながら、俺はアドレス帳からおっさんの番号を出して、スマホを耳に当てた。


「...あ、おっさん?久しぶり。拓磨。でさ、ちょっと面白い事があるんだけど...?」


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