コメディ・ライト小説(新)

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明日の音色はなんじゃろな♫
日時: 2020/07/26 17:15
名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)

「ねぇ。覚えてる?私たちが、初めて出会った日のことを。」
「ねぇ。何とか言って…。何とか言ってよ…。」
「まぁま。ぱぁぱおきないの?」
「ごめん。ごめんね…。パパは、もう起きないんだよ…。」
(今でもあの日の音が響いてくるようだ。)
~第一章 再開の足音~
「ねぇ。明日香。明日香。」
「なに?秋。」
「この、氷帝学院高等部に凄い、新入生が入ってくるよ!」
「凄いって?」
「一人目は、盲目のフルート演奏者、輝石 響。」
「ふ~ん…。ってえ~~~~~~~。」
「国内のプロのコンクールで何連覇も果たした天才。」
「幼いときに失明して体が弱いんだけど…。」
「それを打ち消す圧倒的な才能と技術。」
「超記憶症候群を持ってて…。」
「しかも、頭は学者並みに良くて…。」
「コミュニケーション力にたけていて、さらにイケメン。」
「ぜったい、フルート演奏会に入れたい…。」
(響くん。帰ってくるんだ…。)
「ちょっとまって…。さっき、一人目って言わなかった?」
「そうそう。二人目は、響様には、かなわないけど…。」
「神の事も言われる天才フルート奏者、輝石 凛久。」
「学業は、からっきしの体力馬鹿ならしいよ。」
「で、その二人は兄弟で輝石財閥の本家本元で生まれてる。」
「でも、腹違いの兄弟ってやつらしい。」
「ちなみに、跡取りは兄の響様ならしいよ。」
「あっあんたどこまで人様の家の事を調べてんのよ…。」
「いいでしょ。私は、響様のファンなんだから。」
「だからって、行き過ぎたことをしちゃだめだからね。」
「ハイハイハイ。」
「2か月後か~…。」
(響くん。私の事忘れてないといいな。)

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Re: 明日の音色はなんじゃろな♫ ( No.1 )
日時: 2020/07/26 17:50
名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)

~第二章 昔々のその昔~
昔々のその昔どれだけ昔だったかは、覚えていない。
その記憶が確かなことは確かだ。
なぜなら、僕は超記憶症候群を持っているのだから
僕は、生まれた時から体が物凄く弱かった。
臓器で健康なところなんて一つもなくて…。
車椅子生活だった。
今よりは、まだ視力があってくすんでいるが人の顔も見えた。
弟の凛久もいて。妹の華もいて。
輝石財閥の跡取りで普通の人よりずっと裕福な生活があって…。
朝起きてでも、体が思うように動かない。
メイドが車椅子に乗せてくれて朝食も食べさせてくれる。
可愛い弟と妹が寄ってきて一緒に遊んでくれる。
弟が学校にいっている間僕はベッドの上で勉強をして…。
弟が外で父親と遊んでいる所をぼ~っと眺めて…。
唯一好きだったフルートを一人孤独感に見舞われながら必死に練習して。
僕の生活には、人間の情というかなんというか
皆優しいんだけどなんというかそんなものが欠けているような気がした。
ある日弟が、サッカーの試合に。
妹がピアノのコンクールに母が大阪の別邸に。
父が京都の別邸に出かけている日があった。
「爺や。外に出たい。」
「お坊ちゃま。容態が安定したらお外にお出かけになれますよ。」
「だから、今は…。」
「爺やなんか嫌いだケホッケホケホ。」
僕は、必死に車椅子を漕いで家を出た。
僕は、子供だった。
自分が、どれだけあの家に守られて来たか知らなかったのだ。
僕の部屋は、なるべく無菌状態になるように調節してあり…。
朝ごはんも昼ごはんも夜ごはんも僕の容態に合わせていつも変えてて。
毎日投与されてた何十本もの注射も点滴もすべて一つでもかけたら僕が
死ぬかもしれないような大事な生命線だったことを。
僕は、公園のベンチに腰を掛けた。
♫♬♩♫♬♩♫♬♩
「外出るの久しぶりだな…。」
その時僕は、フルートを弾いてぼーっと空を眺めた。
見つかったらまた何年も見れないかもしれない空を。
「その楽器なんていうの?」
「えっ…。」
同年代の弟たち以外の子と話したのはほぼ初めてだった。
その時見たのは茶髪の笑顔が可愛い女の子だった。
「えっえ~っと…フルートだよ。」
「フルートっていうの?凄い綺麗な音だった。」
「君。名前は?」
「輝石。輝石 響。6歳。」
「響くんか。」
「私は、冬鳥 明日香。7歳だよ。」
ニコッ
幼いながらに僕は、あの子に恋をしていたのだろう。
頬が熱くなって今にもどこかに隠れたかった。
夕方になって僕らは別れた。
「ばいば~い。響くん。」
「ばいば~い。明日香姉ちゃん。」
女の子が変えあった後も僕は、しばらく公園にいた。
「あれっ。体が動かケホッケホケホケホッ…。」
バタッ
僕は、まだ知らなかった。
このことが僕の人生に大きくかかわってくるなんて。

Re: 明日の音色はなんじゃろな♫ ( No.2 )
日時: 2020/07/26 18:04
名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)

パチッ
目を覚ました僕は、瞬時に理解した。
失明したのだと。
何も見えなかった今までくすんで見えていたものも全て。
「先生。響が。」
その時聞こえたのは少し大人っぽくなったようなどこか聞き覚えがある声だった。
「本当か。」
「輝石さん。響くん。聞こえますか?」
「は…い…。」
「落ち着いて聞いてください。今は、響くんが意識を失ってから5年後です。」
信じられなかった。
たった数時間外に出ただけで失明して何年も意識を失ってしまうなんて。
そして、自分が病人だという事をまたしても実感した。
この時中身は、小学1年生外見は小学5年生という人間が生まれてしまったのだ。
それから1年もかからなかった。
もともと、勉強をするのは、好きだったし喋り方などを一から見直し5年生いや、それ以上の学力を身に着け必死に目が見えない空間になれそしてやっと、久しぶりにフルートを吹いた。
下手すぎてびっくりした。
でも、僕は自分の限界を超すように必死に練習した。
そして、2年後中学2年生の時に僕は、医師付き添いだが初めて国内で一番大きなコンクールに出ることになった。

Re: 明日の音色はなんじゃろな♫ ( No.3 )
日時: 2020/07/26 18:34
名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)

「29番輝石 響くん。」
「え~何あの子。」
「目見えないの?」
「車椅子じゃん。」
「弾けるの?」
♫♬♩♫♬♩♫♩♫♬♩♩♫♬♩♫♩♫♬♩♬♬♩♫♬♩~
「すっ凄い。」
「なんで、目が見えないのにあんなにプロ並みいやプロ以上の高速が?」
「この、音色やばい。」
僕は、3年間で気づいた。
毎日僕の出す音色が違うことを。
普通の人なら気づかないくらいの小さな違いだけど。
僕は、それで、人の心をつかもうと思った。
今日の音色で。
明日は明日の音色で。
ゴクッ
クライマックス。
ねっとりと重い音色で。
そして最後のファンファーレは軽快で軽やかに。
「今気が付いたがなんだあのフルート。純金でしかも完全オーダーだぞ。」
「プロでも、あんな馬鹿高いの使わないぞ。」
「何者なんだ。輝石 響。」
「ありがとうございました。」
「30番輝石 凛久くん。」
「なんだなんだ?あいつの弟か?」
♬♪♬♩♫♬♩♩♫♬♩
「あいつ。自分の兄貴と同じ曲弾いてやがる。」
「さっきの演奏が上手すぎてきっとこの子も上手いのだろうけど…。」
「わかる。小さなミスが目立ってるよな。」
「ていうか、あいつが使ってるフルートも馬鹿高いだが…。」
「この子の演奏も中学生の度を越えている。」
「天才兄弟だ。」
こうして、僕らは華々しいデビューを飾ったのである。

Re: 明日の音色はなんじゃろな♫ ( No.4 )
日時: 2020/07/26 21:57
名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)

「父さん。どうしたんですか?急に二人同時に呼び出しなんて。」
「あぁ。お前らの進学の話だ。」
「俺は、スポーツ推薦でどっかに行く。」
「僕は、僕みたいなのを受け入れてくれるならどこでも。」
「兄さんは勉強学者並みに出来るのに持ったいねぇのな。」
「いっそ、海外留学しちゃったら?」
「するわけないだろ。そんな丈夫な体じゃないし。」
「そうだな。響は、繊細で頭脳派だ。体力馬鹿な凛久とは正反対。」
「なんだと。親父。」
「まぁまぁ落ち着け。お前ら二人には、共通の特技があるだろ?」
「特技って?」
「なんだ?」
「フルートだ。馬鹿。」
「響は、世界制覇を目指せるほどに上手く凛久は、神の子と言われてる。」
「だから、フルートが思う存分出来て響も受け入れてくれる学校を探したんだ。」
ピラッ
「氷帝学院高等部。全国随一の進学校でフルート科という珍しいコースもある。」
「しかも、点字が打てる教師がいるらしい。」
「そして、凛久に楽譜を点字に打ち直してもらえるだろ。」
「それに、凛久も格上の響の演奏を毎日聞けて練習できる。」
「響は、跡取りなんだから進学校で勉強しといて損はないだろう。」
「響も、登校する時に車椅子を凛久に押してもらえないと困るだろ。」
「これ以上二人に適した学校は、ないと思うのだが…。」
「父さん。僕も氷帝が良いです。」
「オッ俺も兄さんの演奏が聞けたほうが良いしな。」
「じゃあ、凛久。響に勉強を教えてもらえ。」
「えっえ~。」
「なっなんでだよ。文武両道っていうのでな英語+フルートならしい。」
「響は、英検1級トイック満点トフル満点アイエルツ満点だぞ。教えてもらって損はないだろ。」
「兄さんいつのまにそんな。」
「勉強だったら国際数学オリンピック優勝とか兄さんは色々持ってるぞ。」
「本当に俺の兄さんって何者なんだろう…。」

Re: 明日の音色はなんじゃろな♫ ( No.5 )
日時: 2020/07/27 04:25
名前: 音色 (ID: zhh6pK1N)

「兄さん。」
「ここの英語教えてくれ。」
「んん?ここってどこか?」
「あっ。そっか。私は、100個のお菓子を持っていますってところ。」
「それは、直訳してI have 100 sweets.だろ普通に考えろ。」
「ひどいぞ。兄さん。」
「まぁ、なんとなく訳せるようになってきたら少しづつ正確に…。」
「後は、単語帳に書いてひたすら覚えるとか。」
「ちぇ~。ありがとう兄さん。」
「ケホッ全然いいんだよ。同じ高校行きたいし。」
「…。」
「凛久。もしかして照れてるの?」
「ちっちげーし。勘違いするなし。」
「いってきます。」
「どこ行くんだ?」
「コンビニ。」
「なっなんだ?コンビニって。」
「兄さん。コンビニ知らないのか?」
「あっあぁ。安定少しずつしてきてもやっぱり中学なんて行ける状態じゃあなかったし。たまに出ても散歩コースから外れたら分からなくなるから行ったことないし…。」
「兄さん、急に高校とか行って大丈夫かな…。」
「それより。僕もついていくぞ。」
「今日は、体調大丈夫なんかよ。」
「大丈夫大丈夫。今日は、めずらしく平熱なんだ。」
「めずらしく、平熱ってなんだよそれ…。」


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