コメディ・ライト小説(新)

Re: 初恋は夕陽色。 ( No.19 )
日時: 2017/10/20 21:41
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c

※琉香side。

第8話:質問。


「……修学旅行の班、皆川が仕組んだんだよね?」
「ぶっ」

 ちょうど水筒のお茶を飲んでいた皆川は、私の言葉を聞くなり吹き出した。その反応を見て図星なんだと確信する。
 そりゃまあ、あんなに大声で「ありがとー」とか言っていたら気づかないわけがないんだけど。

「ごめんなさい!どうしても同じ班になりたかった……」
「あーはいはい。別に嫌なわけじゃないんだけどさ」

 急にもじもじしだす彼は男子なのに本当可愛いと思う。こんなことを言ってしまうと失礼だから心の中にとどめておくけれど、多分言ったら照れるんだろうな…。
 
「今頃かなたちはどうしてんのかなー」
「樹と涼川さんって仲いいの?」
「そうね、私はかなとは中学からだからあんまり知らないんだけど、幼馴染らしいよ」
「樹は涼川さんのこと好きだよね…?」
「だろうなぁー。かなは鈍感だからね、人から好意を向けられるってどういう意味?みたいな状態だよ」

 私がそう言って笑うと、皆川もははっ、と笑った。皆川は身長も小さいし、背格好なんか女子みたいだけれど……横で、近くで見たら顔は整っている。その端麗な顔が作り出す笑顔に、一瞬だけ私の鼓動が高鳴った気がした。

 ぶんぶんと頭を振って意識を戻す。……こういう系の男子とはあまり関わってこなかったから、なんだか皆川の前だとどう接していいのかわからなくなったりする…。

 そんな考え事をしていると、後ろから突然肩をたたかれた。音もなくやってきたのは恵里だった。
 さすがミステリアスな子。

「…………」

 恵里は私と皆川を交互にじっと見つめる。

「……ふむ」

 やがて何かに合点がいったかのように頷き、私の横に並んで歩き始めた。

「……マジだったんだね、付き合ってるって」
「まあ一応ね」
「一応って何……!?」

 「一応」という言葉に皆川が過剰反応した。いちいち反応が大きいんだよ、君は。
 
「でも意外だった…。皆川くんと琉香って接点なさそうだし」
「私も意外すぎたよ、まさか皆川から告白されるって思ってもなかったし、手紙見たとき……下駄箱で大声出しそうになったよ」
「皆川くん、琉香のどこが好き?」

 ド直球な恵里の質問に皆川が一瞬戸惑うが、そこに躊躇いの表情がなかったのが何だか嬉しかった。


「俺が1年の時――」