ダーク・ファンタジー小説
- ブラッディ ラヴ 逝き過ぎた恋の向こう側
- 日時: 2015/08/28 19:53
- 名前: メグミルク
私は相沢 理沙、東奥高校の一年生だ。高校では恋愛は厳禁だけど実は(ばれないだろうから)同じ陸上部のエース、佐竹 レンと付き合ってる。今日は陸上部の激励会の後始末を、委員長にして親友の法月ミサと、副委員長の修哉君とその彼女の亜衣と、バレー部の美由ちゃんと、文学部の麻倉 彰君と長津 彩ちゃん、そしてミサの幼馴染の三嶋 涼でしていた。まだ夏なのに外はにわか雨と時間のせいで真っ暗だ。
「じゃあ雨がやむまでに怪談話しよっか」
言い出したのはミサ、このこは大のオカルト好きなのだ。文学部の二人と三嶋がのりだす。
「やだよー。やめてよミサー」
涙目になって懇願する私の願いは聞き入れられなかった・・・。
「最近はやってる都市伝説だけど悲恋の麗華さんって言うんだ。5、60年前に三途川財閥って言う財閥の息子がとてもかわいい女の子に恋したの。女の子には彼氏が居たけど、何しろ相手は財閥。言うことをきかざるをえなかった。けど付き合ってた二人はあきらめられなくてつきあっていたの。けどそれがあるときばれて、財閥君はとても怒って二人を殺してしまったの。酷い殺され方をして死んだ二人はこの世に未練を残して自分たちと共通点を持つ人たちを死界に誘って仲間にするんだって。その共通点は・・・」
ガンッ
そのとき大きな音がして突然飛んできたいすが窓を突き破った。いすや机が中をまっている、これが俗に言うラップ音なの?電気が消えると同時に私たちは気を失っていた。
目を覚ましたら、そこは知らない教室だった。暗い古びた教室、昔風の。
「なにここ・・・?」
「ミサ!大丈夫か!?」
ミサの幼馴染とか言う三嶋だった、あれ?レンはどこなの?と私は不安になった
「は?私ミサじゃないんだけど!?レンはどこよ!?」
「何だよ相沢かよ。」
残念そうな物言いに私はむっと来た。
「ミサじゃなくて悪うございましたね。後であったら言っといてあげるよ。」
「やめろ。悪かった、後生だやめてくれ。」
「はいはいわかったよ、めんどくさいな。ところで、どうしてこんなことになったんだっけ?」
「陸上部激励会が終わって、後片付けしてて、怪談話してたら、物が飛んでって、気づいたらここにいたみたいな?」
三嶋が腑に落ちない様子で確認する。
「ああ、そうだよね。とりあえず誰か他の人も探しに行こうよ」
「おう」と言って彼は立ち上がった。
足を踏み出した瞬間、何かにつまずいた。
「いった、なによこれ」
「おいおいしっかりしてくれよ」
足元の何かは、セーラー服を着た白骨死体だった。私たちは同時に悲鳴を上げた。
「マジかよこれ。早くミサのところにいかねーと、あいつ泣いてるかも」
私はこみ上げる吐き気を我慢できずはいてしまった。
Page:1
- Re: ブラッディ ラヴ 逝き過ぎた恋の向こう側 ( No.1 )
- 日時: 2015/08/29 15:50
- 名前: メグミルク
「大丈夫か、相沢?」
嗚咽をあげながら涙目でうなずく、こんなときレンが近くにいればいいのに。三嶋もミサと一緒に居たいだろうし。
「とりあえず皆を探しに行こうぜ」
私はうなずいた。三嶋がドアに手をかけて妙な顔をする。
「どうしたの?」
「開かねー」次の瞬間、ドアを蹴飛ばす。しかしびくともしない。
「どうしよう」私は顔を覆ってしまった。
「メソメソしたって仕方ねーだろ。とりあえず手分けして手がかり探そうぜ」
「うん」私は立ち上がった。
「あれ?ねえ、黒板」
「おー、なんかはってあるな」
1960年12月10日、高校生失踪事件?白鳥高校の生徒、黒鳥 麗華さん15歳と白鳥レン君17歳が失踪しました。すっごくかわいい美少女と、読者モデルのようにイケメンな男の子。
最前列の机に週刊誌が置いてあった、意地悪そうだけどイケメンな男の子の写真がうつってる。三途川 夜君18歳、別荘から投身自殺。財閥の跡取りというたいそうな肩書きからも想像できるよう、全国トップクラスの学力をもつ夜君。自殺の動機は不明、いじめの可能性は皆無。
黒板のほうから大きな物音がして私たちは向き直る。
黒板に血文字で「私を見つけて」と書かれた。
「私を見つけて」と少女の声でささやかれた瞬間、教室の戸が開いた。
「よかったー」
私と三嶋はその場に座り込んだ。
- Re: ブラッディ ラヴ 逝き過ぎた恋の向こう側 ( No.2 )
- 日時: 2015/08/29 16:12
- 名前: メグミルク
立ち上がって教室から出ると廊下で誰かとぶつかった。
「いったた。すいません」私は謝った
「こちらこそ、ってあれ?理沙じゃん」
「えっ、て。彩!?」
「おうよ。彰もいるよ」
彰は背が高くて顔がかっこいいので、女子に人気なのだ。ただ、文学部ってのがちょっとって私は思うけど、勉強もできるからいいのかな。
「また一緒なのかよ。お二人ともラブラブだな」
私も気になってたけど、三嶋は単刀直入に聞く。彩は眼鏡をかけてるけど可愛らしい顔もしてるし似合うんじゃないかといつも思ってた。
「まさかー。彰の好きな人はね。亜衣なんだよ」
「ばっ、ばかっ!」
と言って彰は彩に拳骨を食らわせた。彩がいててと言う。
けど、亜衣は確か修哉と付き合ってる。ちくしょう、あいのやつもてるな。
「あれー?誰か居るのー?」
近くから呼ぶ声がする。このおっとりしたしゃべり方はみゆだ。
「おーい、こっちこっち。」
しばらく待つと美由がきた。これで5人だ
「よかった、気づいたらこんなところに居て不安だったの」
私は近寄って抱きしめた
ふと、みゆが手を怪我をしていることに気づいた
「ああ、突然窓がわれちゃって」
手当てしてあげたいけど、ここの不衛生な設備じゃ嫌だなー
「じゃ、急いで他の皆探しに行こう」三嶋が言った
「おう」
- Re: ブラッディ ラヴ 逝き過ぎた恋の向こう側 ( No.3 )
- 日時: 2015/11/24 21:59
- 名前: メグミルク
「あっ。痛い転んじゃった」彩が派手な音を立ててずっこけた。
「大丈夫!?」
私はとっさに駆け寄った。足は痛々しくはれ上がっている。とてもまともに歩けそうな様子じゃない。
「大変。男子は彩についていて。理沙、他の皆や出口を探しに一緒に行こう」
「うん。わかった」
私はうなずくと一緒に走り出す。先頭を切って。階段に差し掛かったところで突然後ろから突き飛ばされる。危ないところで手すりをつかんで耐えた。信じたくない、まさか理沙が
「死ねばよかったのに。そうすればレン君はあたしのものになる。あんたなんかより私のほうがよっぽどかわいいのに。勉強だってできる。ただ性格が悪くて友達が居ないだけ。あたしのほうがレン君にはふさわしい。レン君はあんたがいるせいで私と付き合いたいのに付き合えないんだ。レン君、レン君レン君。はあぁっ、濡れてきちゃいそう。レン君にふさわしいのは私なんだからお前はしねぇっ。役立たず!」
目をむきながら私を罵倒するみゆ、目には憎しみが満ちている。みゆはポケットからカッターを取り出し突進してくる。
「いやぁっ、やめて」
「あっはぁはははっは」
いかれた笑い声を上げながらおそいかかるみゆ。
「いい加減にしろって言ってるでしょ!」
私のとび蹴りはみゆの腹に命中した。ただしかし運が悪かった。みゆはそのまま倒れると頭を打ち、階段の下へと転がっていった。
「へ?みゆ?死んだの?どうしよう私のせいじゃない。私のせいじゃ、いやぁぁぁ!」
私はその場に泣き崩れる。あたりの空気感が重くなり、全身から冷や汗があふれ出る。
「くすくすくす。」
あどけなく可愛らしいまるで幼いこのような鈴の転がるような可愛らしい笑い声が聞こえる。
「なにがおかしいのよ!?」
「人、殺しちゃったね」
「これは正当防衛よ!」
半ば発狂しながら私は泣き喚く。突然ふわりと少女が舞い降りてきた。さらさらした幼さを強調する短い黒髪、パッチリとした二重に、小さな唇。見とれるほどかわいいはずなのに、とても恐ろしい少女。目は怒りの赤に燃えていて、服は濃淡のある鮮血で埋め尽くされている。
「ひっ、いや。やめてっ」
私は逃げ出そうとする。扉が閉まり私は身動きが取れなくなる。四方の壁が迫ってくる。
「麗華。もういい、やめるんだ」どこかで見覚えのあるイケメンが声をかけると少女はふてくされたかのようにどこかへ消えた。
「気持ち程度のものしか上げられなくて悪いが、このお守りを持っているといい。麗華は昔はやさしかったんだ。頼む、俺たちを助けてくれ」
立ちくらみとともに視界が揺らぐ。
- Re: ブラッディ ラヴ 逝き過ぎた恋の向こう側 ( No.4 )
- 日時: 2015/12/10 16:53
- 名前: メグミルク
意識が戻り最初に目に入ったのは真夏の青空だった。目の前の少女と少年が笑っている。さっき見た男の子と麗華ちゃん、さっき見たよりもっと幼いけど。やっぱり美男美女カップルだなと思った。
しかし幸せは長く続かなかった。
次に景色が反転すると、泣いて口論する麗華ちゃんと両親を見た
「三途川財閥のご令息がお前と付き合いたいらしい。仕方ないんだ」
「やだ。麗華レン君と別れたくない」
「お願い麗華わかって」
母親の説得で麗華はしぶしぶ承諾した
そして麗華はしぶしぶ三途川君に会いに行った。意地悪そうだけど確かにかっこいい。
「こんにちは。黒鳥麗華です」
「僕は三途川夜。お兄ちゃんって呼んで」
「わかった。お兄ちゃん」
三途川は麗華になんでも買ってあげていたけど、始終邪心のある目でみつめていた。
麗華を部屋に連れて行くと押し倒す
「いやっ、なにするの!?」
麗華は何をされるかわからないらしい。三途川が麗華の服に手を入れ弄んでいる場面で景色はまた反転する。
最低、麗華のことを犯したんだ。
次が最後。麗華がレン君といると、三途川が来た。手にはナイフを持っている。麗華は逃げ遅れた。
「頼む。麗華は悪くないんだ」
必死の弁解もむなしくレン君も麗華も殺された。三途川は麗華の首を締めながらまた暴行して、麗華は行為中窒息死した模様。
映像は途切れ、私は彼氏のレンの目の前にいた。あの幽霊が合わせてくれたのかな
「大丈夫か理沙。顔が青いぞ」
「大丈夫。一瞬気持ち悪くなっただけ」
寒気がする、早く帰ろう。レンといっしょに
Page:1