シリアス・ダーク小説

I live with ヴぁんぱいあ。【7/14更新】
日時: 2020/07/14 00:27
名前: はるた (ID: rtUefBQN)

【お知らせ】

 完結に向けて、一度物語の矛盾点等をなくすために書き直すことにしました。
 これから読む際は、目次をつくりますので、そこからお願いします。
 



 目次 >>198




 ※ 全編書き直しなので、すべて初期のものは削除しております。
   残ってるのは参照記念と番外編(幕間除く)だけです。作品を読むのであれば目次から飛んでください。









 初めましてor(知っている人がいましたら)お久しぶりです。
はるたと申します。
 五作目は吸血鬼ものです。頑張ります(; ・`д・´)



【参照記念】

 参照300記念小説 >>55
 参照600記念小説 >>81
 参照900記念小説 >>111
 参照1200記念小説 >>112
 参照1500記念小説 >>121








【お客様】

◇ゴマ猫様
◆ひよこ様 
◇雨空様
◆朔良様
◇覇蘢様
◆占部 流句様
◇いろはうた様
◆錦歌赤兎様
◇紗悠様
◆如月 神流様
◇みるく様
◆波璃様
◇星来様
◆蒼様
◇美奈様
◆ゆーき。様
◇戒壇様
◆ことり様
◇顔無し@様
◆村雨様
◇佐渡林檎様
◆Garnet様


【目次】




 ※調整中












 参照15000感謝です。
 



では、物語の世界へどうぞ。





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Re: I live with ヴぁんぱいあ。 ( No.195 )
日時: 2019/03/05 01:22
名前: はるた ◆OCYCrZW7pg (ID: sc915o9M)





 2018年冬の小説大会でこちらの作品が銀賞をいただくことができました。
 大会期間中更新もしてなくて大変心苦しいですが、嬉しい限りです。
 平成最後の小説大会、金賞、銀賞のダブル受賞で終えることができてとても嬉しいですね。これからもよろしくお願いします。


 ■





 それは絶対に嘘であってほしかった。
 だって、そんなの間違いじゃん。そうやって誰かに言ってほしかったんだ。


 君が死んだあの日のことを、思い出せない。だって、いつ死んだかもどうやって死んだかも、
 誰のことを思って死んだのかも、私は知らないのだから。

 幸せだった、って聞いたら君はなんて答えるだろう。考えてももう無駄なのに、私は当然のように君の、彼女の、あの子の答えが浮かぶ。





 「幸せだよ」



 いつも、君は苦しみながら笑って、そういうんだ。嘘だって、君はそれを隠してしまうから。
 馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿。ばあか。
 そうやって、私は君のお墓で何度も何度も泣きわめく。とても弱っちい。

Re: I live with ヴぁんぱいあ。【5/20更新】 ( No.197 )
日時: 2019/10/13 23:36
名前: はるた ◆OCYCrZW7pg (ID: A2dZ5ren)

 お恥ずかしいお話ではありますが、この作品を書き始めてからもうすぐ五年の月日が経とうとしております。この10月のはじめで五周年という予定です。私の怠惰のせいで全くストーリーも進んでいないというのに、たくさんの方の応援のお陰で幾度か小説大会で入賞させていただきました。昔の文章はとても歪で今読み返すと酷いと鼻で笑えるくらいのレベルです。許してください、当時は中学生、つまりガキです。
 さて、話は大きく変わりますが、この小説ですが放置に放置を続けた結果、五年という月日が経ってしまいました。はよ完結させてやれや、と何度も何度も思いましたが私なりの結末が見えず、なんならこのまま自然に私の手から離れて行ってくれればいいのに、とすら思っていました。
 でも、それじゃあダメだと思いました。私も彼らに幸せすぎるくらいのハッピーエンドを迎えてほしい。純粋にそう思いました。結論としては、このお話は今年中にきちんと完結させる予定だということを明記させてもらいにきました。無理かもしれませんが、厳しかったら仕事がどれだけ忙しかろうと年末必死に頑張ります。書く気になるまでに時間がとてもかかるかもしれません。しばらく筆をとってなかったこともあり、文章もやっぱり歪になるかもしれません。それでも、素敵な結末を迎えられるよう精進させていただきます。今回は五周年だよ!!!という10月1日恒例のお祝いは行わずその日は最新話を更新させていただきます。悠真がとても大きな鍵になってきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。



***


 追記

 完結に向けて一度書き直すことにしました。今年いっぱいの完結が厳しくなるかもしれませんが、少しずつ頑張っていきます。最高のメリーバッドエンドが迎えられるよう精進してまいります。
 ストーリー編成が少し変わりますが、内容は変わらず吸血鬼と人間の少女の恋物語なので、ラブ要素全くなしのラブストーリーをこれからもよろしくお願いします。

Re: I live with ヴぁんぱいあ。 ( No.198 )
日時: 2020/07/14 00:27
名前: はるた ◆OCYCrZW7pg (ID: rtUefBQN)




 「 登場人物 」

 

 * 相楽ゆたか(サガラ ユタカ)
 * 望月鉋(モチヅキ カンナ)
 * 佐伯恭也(サエキ キョウヤ)
 * 東雲海里(シノノメ カイリ)
 

 * 相楽悠真(サガラ ユウマ)
 * 佐伯千影(サエキ チカゲ)

 * 八朔(ハッサク)

 * 真木紗耶香(マキ サヤカ)
 * 宮代庵(ミヤシロ イオ)





「 目次 」




 第一章「過去」

■ とある冬のお話 >>199 >>200



 第二章「現在」




 第三章「未来」




Re: I live with ヴぁんぱいあ。 ( No.199 )
日時: 2020/06/02 22:09
名前: はるた ◆OCYCrZW7pg (ID: rtUefBQN)




 ■ 1 「 とある冬のお話 」



 優しい嘘にずっと騙されていたかった。何も知らないままのうのうと生きていきたかった。初めてお前はもうすぐ死ぬんだよ、と医者から悲しい顔で言われたとき、私はほんの少し笑ってしまった。口角が上がったことを両親にも医者にもバレたくなかったから、だから私は下を向いて、わざと肩を少し震えさせた。ショックを受けていると思わせたかったから。
 案の定、両親は、私の想像通りの方向に向かっていき、あっという間に不仲になった。「お前のせいでゆたかは死ぬんだ」「お前の育て方が悪かった」「あなたはいつも帰ってこずに育児も全く手伝わなかったじゃない」「ゆたかが死ぬのはあなたのせいよ」言い合いはどんどんエスカレートしていった。父親は他に愛人を作り、母親は酒におぼれた。馬鹿な人たち。私の顔を見ると罪悪感で死にたくなるんだろう。泣きわめいて私に暴力をふるうことで母は自分のストレスを発散させた。もうすぐ死ぬ人間だからいいんだろうね。本当馬鹿な人たち。

 弟の悠真が壊れたのに気づいたのは結構早かった。悠真は可愛くて優しくて本当にいい子だったから、メンタルがもたなかったんだろう。火事が起こった時、さすがにやりすぎじゃない、とは思ったけれどこれで全部終わりと思ったらそれは幸せだと思った。私の不幸ばかりの人生もこれでハッピーエンドだって思った。ああ、私はこのままハッピーエンドに殺されて、幸せなまま死んでいきたいとすら思った。だけど、世間は私のこんな些細な夢も叶えてくれない。一家心中に取り残された可哀想な娘、つけられたそのレッテルはなかなか外れてくれなかった。

 死にかけた弟を見て、私は何も思わなかった。だけど、目頭がじわっと熱くなってきて口からは「ごめん」と言葉が勝手に吐き出された。いいお姉ちゃんを演じてきた。それが悠真のためになると思ったから。殴られても蹴られても仕方ないって思った。だって、私が勝手に病気になったんだもん。仕方ない。だから悠真も一緒に我慢してねって、私はいつもいつも悠真の気持ちを蔑ろにしていた。救ってくれてありがとう。でも、私は悠真も見殺しにした酷い人間だ。眠った悠真の前で何度も何度も懺悔して、ベッドに涙をこぼした。だから、私は死ににいくことを決意したのだ。私が死んだら天国で、また幸せな家族で一緒に暮らそう。



 踏み出した足は、いつの間にか駆け足になって、息を切らして走っていた。
 きみに出会ったのはその時。私が世界に絶望していたときだった。








       ■ それは過去のお話。




 何度も電車を乗り継いで、遠くの街に来た。どこかは知らない。行ったこともない街。
 今までに貯めていたお小遣いをふんだんに使っても、結局はとなりの県に行くだけで精いっぱいだった。季節は冬だった。冷たい風が体の芯まで冷やして、凍らせる。空から舞ってきた雪は、やがて地面に積もりだした。

 時間は夜の十時を回ったぐらい。私は初めて彼に出会った日のことを鮮明に覚えている。

「なにしてんの、あんた」

 行き場もなく、ただずっと雪の降る中歩き続けていた私に、興味本位で聞いてきたのだろう。彼はエナメルバックを背負って多分部活帰りだろうジャージ姿で私の顔を覗いた。

「……っ」

 近くに人がいる、ということは気づいていてもまさか話しかけられるなんて思ってもいなかったから、私は突然のことで言葉を失った。視点が定まらずにきょろきょろとしていると、彼はため息をついて「迷子?」と、一言。

「ここらじゃ見たことのない顔だからさ。こんな遅い時間に一人で歩いてちゃ危なくない?」
「……そう、ですね。すみません」

 面倒な人に絡まれたな、というのが第一印象。私のことを小さな子供のように扱う彼に、最初少しだけイラっとした。
 すぐに彼から離れようと「急いでるんで」と断って去ろうとしたけれど、彼に勢いよく腕を掴まれて足を止められた。

「うわっ、冷たっ。どんだけ、外にいたんだよ、あんた」

 彼は自分がしていたマフラーをとって私の首にぐるぐると巻き付けた。「俺のだからちょっとくせえかも、でも我慢な」彼はそう言いながら自分のカバンから手袋を取り出して私に渡した。

「あー、もう迷子なんだろ。うちこい、うち」

 渡された手袋をつけてみると、ぶかぶかで、彼はすぐに私の手を掴んで歩き出した。
 冬の夜道、知らない街で彼に初めて出会った。第一印象通り、馬鹿そうなお人よし。
 それが、加瀬雄介との出会いだった。

Re: I live with ヴぁんぱいあ。【6/2更新】 ( No.200 )
日時: 2020/07/14 22:13
名前: はるた ◆OCYCrZW7pg (ID: rtUefBQN)

 「加瀬」という表札のかかった一軒家。彼に腕を掴まれたまま私は家の中に連れ込まれ、とある部屋に押し入れられた。ぱちんと電気がつくと、そこがお風呂場だということに気づく。びっくりして振り返ると後ろでゴソゴソしていた彼が、私にタオルと着替えを置いて扉を閉めようとしていた。

「ちょ、ちょっと待ってよ」
「ん、なに。俺覗きの趣味とかないから」
「そうじゃなくて。っていうか、どうしてお風呂……」
「いや、寒かったじゃん。お前の手もさっきからずっと冷たいし、ちょっと先に温まってこいよ。話はそれからな。あ、浴槽は今お湯はってるから、先にシャワーでも浴びてて、風呂たまったら音楽なるから」

 じゃ、と彼はさっさとお風呂場のドアを閉めて出ていく。さっき会ったばかりの赤の他人の家のお風呂を使わせてもらうだなんて正直困ったけれど、体は芯から冷え切っていて、指先はさっきから動かそうとしても微動だにしない。
 着ていた服を全部脱いでお風呂に入る。床のタイルが最初冷たくて思わずびくりとしたけれど、シャワーから出てきた熱いお湯で皮膚をなぞると、自然と涙が出てきた。ふわふわと湯気がまわりを包んで、私はシャワーを浴びながら一人嗚咽を漏らしながら泣いた。
 何をしているんだろう。自問自答しても無駄な、出るはずのない答えを探す。私は無意味なことをしている。だってどうしようもない。こうやって逃げてきても現状は何も変わらない。悠真が目を覚ましてくれるわけでもないし、私の病気が治るわけでもない。お父さんとお母さんが死んだことも、何も変わらないのに。

「馬鹿みたいだ、わたし」

 


 子供の家出なんてすぐに見つかる。そんなの分かり切ったことだった。
 むしろ、こんな寒い冬に一人飛び出してくる自分が酷く滑稽で、きっと彼もそれを見かねて助けてくれたんだと思った。
 ピロリロリンと可愛い音楽が鳴ったかと思うと、お風呂場にある小さなパネルが「お風呂が沸きました」と電子的な声を出す。私は軽く体を洗ったあとに、そっと足を湯船の中に入れた。じんわりと暖かく、そのまま体を浴槽の中にあずけた。

「あったかい」

 涙がまた流れる。視界がずっとぼやけて、私は掌で顔を覆った。つらかった、誰にも言えなくてずっと、ずっと。
 自分がもうすぐ死ぬことも割り切れていた。大丈夫だよ、って自分で自分を鼓舞して、強い人間を装っていた。だって泣いたってどうしようもないんだもの。
 人前で泣けない、むかしから。私はあの火事の日から、どこにも行けないでいる。感情がぐちゃぐちゃで、でも泣けなくてずっと苦しくて吐きそうだった。

「会いたいよ、悠真」

 泣きすぎたのか頭が痛くなってきて、私はお湯で何度も何度も顔を洗って、お風呂を出た。目的を忘れちゃいけない。私はここに。


「死にに来たんだ」




 ■ 白くて、暖かくて。


 

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