ダーク・ファンタジー小説

殄戮電車-give ×× anemone-
日時: 2016/08/05 08:56
名前: Tomoyami

【あえてのここに目次】
エピローグ>>0
story1
[1]>>1
[2]>>2
[3]>>3
[4]>>4






*****



















ああ、可哀想に





















なんて崩れやすいカラダ、ココロ、セーシン...



















可哀想 可哀想




















こんなに可哀想な貴方にとっておきをプレゼント




















この世界、貴方は、気に入ってくれるよね





















自分を、恨んで、憎んで、恨んで、恨んで、憎んで、恨んで、悲しくて、憎んで、恨んで、恨んで、恨んで、恨んでいい世界


















わたしが



















貴方を



























救うの
















―――殄戮電車-give ×× anemone-











*****

【主人公】

〈宮本 桐-Miyamoto Kiri-〉

男 20歳 身長173cm

どこにでもいそうな感じ

黒い短髪(一部白に変色)
黒い瞳

青いTシャツ
黒い七分袖のジャージ(チャック全開、フード付き)
白いジーパン
灰色の運動靴

*****

初めまして!Tomoyamiと申します。

ダーク(ホラー?)系を初めて書きます汗

僕自身怖い系苦手なんですが、無性に書きたくなったので...(・ω・)

とりあえずお風呂とかひとりで行けなくなりそうですが、完結するよう頑張ります(震え声)

グロ注意です。(かなり)

Tomoyamiは↓の小説も書いてます

複雑・ファジー小説
『埋もれた世界の、』




※ちなみに、殄戮は「てんりく」と読みます。


不束者ですが、殄戮電車-give ×× anemone-と、僕、Tomoyamiをよろしくお願いします!



【お客さん(コメントくださった方)】

キシダイカキマス

Page:1



Re: 殄戮電車-give ×× anemone- ( No.1 )
日時: 2016/07/31 12:23
名前: Tomoyami

殄戮電車



story1

-1-





















――――『ねぇ、』





















――――『 目 を 覚 ま し て よ 』





















ガタンッという音と共に、男性の身体が大きく揺れる。




「............?」


その衝撃で男性は目を覚ます。

ガタンゴトン、と規則的に鳴る音と、左右へ続く長い道に長い椅子。
複数の窓と、ドア。

男性、桐には見覚えがあった。
いや、ほとんどの人間は1度は見覚えがあるだろう。




「電車...?

...え、なっ、え?」



桐は慌てる。

「...?...いつから乗ってんだっけ...?


......てか...俺、電車乗ったっけ...」


薄暗い車内で、桐は他に誰かいないかと車内を見渡す。
壁は黒や赤などで薄く濁った色で汚れている。ひっかいたような跡のある窓の外も真っ黒だ。

...この車両には誰もいない。
別の車両には...?

桐は軽く立ち、身を乗り出して右側の車両の中をドアの窓越しに覗いた。


――いた。


桐が安堵したのは一瞬だった。




隣の車両の奥に座っているのは、全身真っ白な体に真っ赤なワンピースを着た10歳頃の少女だった。


...生気がまるでない。




本当にそこにいるのかと、じっと見つめようとした途端に、電車がまた大きく揺れた。

「うわっ!」

体を前に乗り出していた桐は簡単に体制を崩し、

「ぶっ!!」

前の椅子に顔から突っ込んだ。


顔を左手で抑え、痛みに唸りながらたちあがる。

「ってぇ.....っ...ったくなんでこんなに揺れるんだよ...!」

桐は自分の置かれた状況に苛立ちはじめた。
ふと、さっきの少女がいた車両を見た。


「...えっ」


少女は、消えていた。


慌ててその車両を見渡すが、何の気配もない。



...この電車、なにかがおかしい。



血の気が引いていくのが自分でもわかる。

冷静を保とうと、椅子の上にある、おそらく自分のものであろうカバンを調べようとした。


しかし、すぐにその必要も無くなる。

カバンの中は、からっぽだった。


ますますどうすればいいのかわからなくなった桐は、呆れたように大きなため息をついて、とりあえず座った。


「...なんなんだ...」


そういえば、俺電車に乗る前何やってたんだっけ...?
桐は思い出そうとする。

「...?」

...おかしい、電車に乗る前の記憶が全く思い出せない。


まるで、乗る前など無かったかのように、ぽっかり空っぽだ。

しばらく思い出そうと必死だったが、一向に無理そうなので、桐は考えることをやめた。


この電車を運転している車掌さんに助けを求める、というのは...?

...いや、やめておこう。さっきの少女の件もあるが、今は他人には会いたくない。

...一層の事、窓を割って脱出するか?

...いや、これもだめだ。割るための道具もないし、そもそも割れて出られたとしても、外は真っ黒。どこかもわからないとこに取り残されるだけだろう。


桐は色々考え、考え、考えた。

その結果、結論は...




...次の駅の停車を待つ。



一番簡単だ。というか、今は待つこと以外何も出来ない。





桐は、目を閉じた






―continue―

Re: 殄戮電車-give ×× anemone- ( No.2 )
日時: 2016/08/01 05:59
名前: Tomoyami

殄戮電車



story1

-2-










――――『また寝ちゃった ?』















――――『起きて、起きて』

















――――『 き り く ん 』













「......ん......ぁ?」

気づけば走る音と揺れは無くなり、電車の中は静まり返っていた。
桐は寝てる間に左へ倒れていた身体をゆっくりと起こし、ぼーっとしている頭の後ろに片手を置いた。
ガシガシと髪を掻きむしりながら、ようやく回転し始めた頭で今の状況を把握した。

「...あー......。ん?と、止まってる?」

桐がそのことを理解した途端、キィィイイーンと耳をつんざく甲高い音が車内全体に鳴り響いた。
うおっと声を出しながら、桐は思わず両手で耳を塞いだ。

スピーカーから、男の低い声が続く。

『ご乗車、有難う御座いました。天竺、天竺です。ドアは、左側です。開く際、ドアから手を話して、お待ちください。』

桐は顔を顰めた。

「てんじく......?え、西〇記?」

シュウーッと音がなると共に左側のドア、桐の目の前のドアがゆっくりと開いた。

『足元に、お気をつけください。』

桐はドアの外を恐る恐るのぞき込んだ。
「...うわ...」
外は相変わらず真っ暗で、遠くへ行くほどそれは深みを増しているようだった。
桐は目を細めて遠くを見つめる。しかし、見えるのはすぐ近くに生えた、枯れはじめている雑草ばかりだ。

『足元に、お気をつけください。』

「......」

『足元に、お気をつけください。』

「...え、出ろってこと?」

地面を見下ろすと、生暖かい風で雑草がさわさわと小さく揺れているのが見えた。
桐は恐る恐る右足を下ろす。とても長く放置されていたのだろう、雑草は地面が全く見えないほど長く、大量に育っていた。

「あっうわっ?!」

案の定桐はバランスを崩し、前へ転倒してしまった。
地面は思ったよりも低い所にあった。

「ってぇ〜っ...」
『足元に、お気をつけください』
追い打ちをかけるかのようにアナウンスが鳴る。
「...くっそ...、さっきからうるせえな...!」
桐は勢いよく立ち上がる。

「痛っ!」

突然左腕に痛みが走る。
どうやら草で切ったようだ。細い傷口から赤い液体が滲む。

『ドアが、閉まります。お気をつけください。』

シュウーッと音が鳴り、電車のドアが閉じ始めた。

「...!え、ちょっ待てよ?!」
桐は止めようと手を伸ばしたが、届いたときにはドアは完全に閉めきっていた。
「嘘だろ?!開けろよ!おい!!」
ドアを乱暴に叩きながら叫ぶが、効果は全くない。

冗談じゃない、こんなところにひとり置いていかれるなんて。


電車の窓を見上げると、赤いワンピースの少女が微笑を浮かべて桐を見ていた。






―continue―

Re: 殄戮電車-give ×× anemone- ( No.3 )
日時: 2016/08/01 18:53
名前: Tomoyami

殄戮電車



story1


-3-











――――『...クスクス...クスクス......』



















――――『おーにさーんこーちら』



















――――『てーのなーるほーうへ』














「......おいおい...冗談じゃねぇぞ...」

桐は電車と真っ暗な道を交互に見る。
5両で構成された電車の真っ赤な車体は、塗料がほとんど取れている。かなり錆びていて、本来の色がオレンジ色に染まり始めていた。
アナウンスはもう鳴る気配がない。いつの間にかあの赤いワンピースの少女も姿が見えなくなっていた。
「俺...こんなわけのわからない所で死ぬのか...?」

雑草のザワザワという音が、静かな空気の中で優しく、不気味に響く。

「.........嫌だ」

生暖かい風はさらに強くなる。
桐は頭を抱えた。

「嫌だ、嫌だっ、死にたくない、俺は、俺は...っ」



『みーんな、そう思ったよ』



「...っ?!」
突然頭の中で響いた声に、桐は頭を勢いよくあげた。

「だ...っ誰だ!誰かいるのかっ?!」

桐は叫びながら周りを見回す。しかし、四方八方真っ暗闇、やっぱり見えるものは近くの雑草ばかりだった。
人の気配は全くない。

「......きのせい...か...」

例になった頃には風はピタリと止まり、雑草の大合唱も止んでいた。

これからどうするか...。といっても、このままここで待機をして人を待つか、先へ進むの二択しかないのだが。
待機が一番安全なのだが、何の進歩もなければここで餓死だ。

...先へ進もう。
桐は今までなかなか出せなかった1歩を恐る恐る出す。
「......ライトかなんかあればな...」
ぽつり、と桐がそうつぶやいた途端。


――――ガサッ


桐の足元の後ろ側で、雑草と何かが擦れ合うような音が聞こえた。

...な、なんだ?そう思って桐はゆっくりと後ろから足元を見る

......あ



「............ライト...」


桐の足元に、銀色の小型ライトが転がっていた。

...さっきまでここにあったっけ...?
桐はライトを右手で拾い上げる。スイッチを入れると、薄ぐらい光がじわりとついた。
「電池、無くなりそうだな...でも、これを使えば...」
明かりを前に向けてみる。が、やっぱりこの明かりの量ではほとんど変わらなかった。
次に、足元の少し手前を照らしてみる。雑草が薄ぐらい光に照らされる。

...うっすらだがこれで少しは安全に歩けるだろう。


桐は、ゆっくりと歩き始めた。





―continue―

Re: 殄戮電車-give ×× anemone- ( No.4 )
日時: 2016/08/05 08:44
名前: Tomoyami

殄戮電車



story1



-4-









――『夜、夜、夜』













――『夜って素敵だよね』














――『あの人は一生忘れられないんだ』

















――『最後の瞳に映ったあの夜が』















...先が見えない。

この道はどこまで続くのか。...いや、「道」はない。ただただ雑草に埋め尽くされた世界が広がっているだけだ。
もう、どれだけ歩いただろうか。桐は自分がまっすぐ進むことが出来ているのかさえわからなくなっていた。

「...はぁ......はぁ......はぁ......」

生暖かい風が疲れた体を温め、冷や汗とも言える液体が絶え間なく頬をつたった。

喉が乾いた。足が痛い。


――帰りたい。


「っ!」

...帰る......?

......何処へだよ...?

桐の記憶は戻っていなかった。この世界に来る前の「自分」がわからないのだ。
名前は...桐。宮本 桐。年齢20歳、男。
わかるのはこれだけだ。

自分は、何者なのか?


――頭が痛い



――痛い、いたい、いたい、イタイ


「うっ......!あ"あぁっ...!」

桐は崩れるようにしゃがみ込み、頭を両手で抱えた。汗が滝のように流れてくる。

『夜』『人』『黒』『光』『目』『俺』『赤』『血』『血』『血』『血』『血』

意識が朦朧(もうろう)とし始めた。

「痛い痛い痛い痛い痛い痛いッ」


『大丈夫?』


「...大丈夫、じゃねぇ、よ...っ!」


『自分がわからない?』


「黙れ...っああああっ!!」


『助けてあげようか?』


「っ!!」


桐は固く閉じていた目を見開いた



――俺は、......誰と話している?




「........................あ...」

頭痛が収まった。
...だめだ、取り乱した…。
記憶を辿ろうとすると頭がおかしくなる。...激痛が頭を走る。
...無理に思い出そうとしないようにしよう。

――今は、ここから出るということを考えるんだ。

桐は立ち上がり、何事も無かったかのように歩き出した。

...少女のような声が聞こえた事は、もう忘れてしまっていた。




......ああ、のどが渇いたなぁ



―continue―

Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


E-Mail


URL


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大7000文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。