ダーク・ファンタジー小説

元凶が前世の俺と知ったので前世の俺を殴ってきます
日時: 2017/03/05 09:21
名前: 甘露煮

生き物には皆前世がある。
時に一国の王。 時に犯罪者。 人でない事もあるだろう。
『前世で何かしていた』。 現代では何か悪い事があれば其の所為にする者が多い。

そんな現代に生きたある男、前世の自分に縁があるという小さな悪魔にこう頼まれた。

『前世の貴女様を、倒して下さい』

無力であった少年はたった一つの能力を授かり、前世の自分を倒す為に前世へと旅立つ……−−

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Re: 元凶が前世の俺と知ったので前世の俺を殴ってきます ( No.1 )
日時: 2017/03/05 10:15
名前: 甘露煮

「……何でだ」
あるファーストフード店の一角、隅の席に座る4人組の男達の1人が、頭を抱えて机に突っ伏していた。

黒い帽子に安物のバッジ、白いシャツの上に青シャツの前を開けて羽織り黒いジーンズを革ベルトで締め、腰にポーチをつけ、装飾品としてバングル、腕時計、首元に金と銀のネックレス、更に指輪を通した錆びたチェーンネックレスをつけた変な格好をした中肉中背の男が、3人の学生服を着た男達を睨みつける。

「……お前等、俺に何を頼んだか言ってみろ」
「ご、合コンに参加してほしいと頼みました……」
「……んで? 何人集めてた?」
最初に答えた男から、次は隣に座っていた男を睨みつけ、下らなそうな顔で聞いた。
「よ、4人です……」
「……んで? 4人集まったが、いざその場に来たら何があった?」
正面に座る男に、眉間に皺を寄せたまま聞いた。
「ぜ、全員……急に体調を崩し、帰りました……」

「……それだよ! お前等馬鹿じゃねえの!?」

大声で怒鳴りつけ、机を思いっきり叩く。
店内の人達はビクッと震え、何事かと男達を見た。
「前々から言ったよな!? 『女に縁はないから俺を誘うな』とよ! なあ!?」
「だ、だけど独り身で一生を終えるなんて寂しいと思ったから誘ったのであって……」
「五月蝿えよ! 大きなお世話だよ! お前等人の話は最後まで聞いてから嫌がらせするタイプか!? 前世でお前等腹黒軍師とかだったんじゃねえの!? 」
「い、嫌がらせじゃなくて、お前の為を思ってだな……」
「喧しいわ! 大体高校中退してバイト探している俺を誘うなや! 騙しやがって、誰だ飯食うし奢るとか言った奴!」
最早話し合いが無駄と思ったのか、変な格好をした男はさっさと店を出ていった。

夜の帳が下り満天の星空の下、月明かりに照らされながら苛だたしそうな顔で男は自分の住むアパートへと向かっていた。
ふと照明灯に照らされた一角に目を向けると、虫が照明灯の付近を飛んでいた。
「はっ、もうすぐ春だからって先走った虫がいやがる」
そう独り言を呟き、さっさと帰ろうと早足に歩くと、照明灯の付近を飛んでいた虫が此方に集ってきた。
「チッ、鬱陶しいなあ……」
手で払う様に腕を振るう。 ……その時。

『……あの……我城零無様ですか?』

……何処からか、謎の声が聞こえた−−

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