ダーク・ファンタジー小説

陰陽師の女
日時: 2017/11/03 16:19
名前: 山桜
参照: http:// 篝火と灯籠

その壱 妖狩り
丑の刻、都に三つの影が浮かぶ。
一つは女、薄紅の水干を纏い、長い栗色の髪を、紅い勾玉のついた紐で結わえている。
一つは少年、藍色の狩衣を纏い、短い黒髪を、風の赴くまま、たなびかせている。
この二つの影、職業は
陰陽師
最後の一つは巨体の鬼、彼はいわゆる

女は面白がるように、妖に手を差し伸べて言い放つ。
「お前、面白そうだ。」
ピク、と鬼が動く。
その言葉を聞いた瞬間、兄は悟った。
両者の力に、圧倒的な差があることを。
女のその声は、優しさと殺気に満ちていた。
女は全てを見据えるように、鬼を見る。
そして女は、無防備に鬼に近づく。
女は、無邪気に笑った。

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