ダーク・ファンタジー小説

現代百鬼夜行
日時: 2019/04/14 10:17
名前: 枢

天城桜花は母の葬式を終えていた。桜が咲いている春の日だ。その日の夜に彼女は
一人の妖怪に出会う。その日から彼女は妖怪と関わりを持っていく。

1.さとり妖怪の子、梔子>>01
2.雪女、白波氷菓>>02
3.

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Re: 現代百鬼夜行 ( No.1 )
日時: 2019/04/07 15:40
名前: 枢

父「さぁ桜花は先に家へ帰ってなさい。お父さんは帰りが遅くなるから」
桜花「うん」
制服姿の桜花は父に言われ葬式場を出た。桜の花は満開だ。桜花は冬生まれだが温かい心を
持つ子になってほしいという願いを込めて春に咲く花である桜、桜花と名付けた。前に一人の
男が立っている。青い上着を着た何処にでもいそうな若い男。だが何処となく不思議な雰囲気が
ある。桜木理玖だ。
理玖「桜花、葬式は終わったか」
桜花「終わったよ」
午後六時、まだ父は帰ってきていない。テーブルで桜花と理玖は夕食を食べていた。その時
部屋の窓を叩く音が聞こえた。理玖は立ち上がり窓を開けた。そこには片目を縫った隻眼の
青年がいた。何故窓から?
理玖「梔子、来たのか」
桜花は離れた場所から梔子と呼ばれた青年を見ていた。彼も桜花に気付き目を向けた。
理玖は手招きする。桜花は理玖の隣に立つ。
梔子「お前が仕えてる人間の子か。俺は梔子、よろしく。お前は天城桜花だろ」
桜花「え…どうして」
理玖「さとり妖怪だからだ。それと俺は別に仕えてるわけじゃない…ここの家族が帰って来る。
また明日」
理玖は一方的に窓を閉めた。
桜花「理玖さん…大丈夫?何だか辛そう」
理玖は少し微笑み桜花を撫でた。
理玖「辛いのは俺じゃなくてお前だろ」
その後、桜花は深い眠りについた。


Re: 現代百鬼夜行 ( No.2 )
日時: 2019/04/14 10:19
名前: 枢

彼女がいる部屋だけでなくこの家とその周辺の気温が下がっている。桜花は手を擦り合わせる。
春なのにこの寒さは何だろう。それは家に来ている長い水色の髪の女性、白波氷菓が原因だ。
パステルブルーのワンピースを着た女性だが彼女は雪女と言う妖怪だ。
理玖「オイ大丈夫なのかよ雪女がこんな暖かい時期にあちこちで歩いてよ」
氷菓「貴方こそ人間から畏れられる鬼が人間の少女を守るなんて驚いちゃった。食べる機会でも
伺ってるのかしら?」
理玖「そんなんじゃない。これが俺の…そういえば何でここに来た?氷菓」
話を戻した。氷菓は微かに微笑んだ。雪女、正体を話してしまうと消えてしまう。彼女が
出てくる昔話もある。
氷菓「ねぇ天城桜花、貴方は彼が鬼だと知っていてずっと一緒にいるのかしら?」
桜花「え?今初めて知ったんだけど…」
氷菓「あらじゃあずっと彼が人間だと思って?やっぱり貴方、嘘つきなのね理玖」
氷菓は鼻で笑う。理玖は氷菓を睨む。
氷菓「不思議よねぇ。ねぇ人間の行事に節分と言うのがあるでしょう?豆をまいて鬼を追い払う…
貴方、彼の事を知って怖いとか思わないのね」
桜花「理玖さん、ずっと一緒にいてくれたから」
氷菓「分からないわよ。貴方が成人するまで待ってそれから喰らう…とかね」
桜花「理玖さんは鬼だけどそんなことしないよ!」
桜花は思わずムキになる。氷菓は小さく短く息を吐いた。
氷菓「本当に不思議ね天城桜花。妖怪と仲良しこよしする人間なんて久しぶりに見たわ」
氷菓は笑った。元の暖かさが戻り始めた。氷菓は席を立ち窓を開ける。スッと溶け込むように
彼女は消えた。
理玖「氷菓も古くからいる妖怪、まさか退治される側が倒す側に回るとは俺も予想してなかったが」
桜花「?」
桜花は理玖の顔を見て首を傾げる。群青色の目は黒曜石の目を見据え細くなる。鬼はそっと
人間の子に微笑んだ。

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