シリアス・ダーク小説

VRリゾートRPG
日時: 2020/07/23 14:56
名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)

現実世界では一人の作家であるプレイヤーレイチェル・シーカー。

彼女を含めた多くのプレイヤーが仮想世界に閉じ込められてしまった。


ログイン直後の彼女の元に現れた神父は頼みごとをしてきた。

出る方法はただ一つ、ログアウト不可にさせた原因を突き止め解決するのみ。


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Re: VRリゾートRPG ( No.1 )
日時: 2020/07/23 13:46
名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)

白髪、そして青色と白色が主な色として使われた衣装。

それを纏いレイチェルとしてログインした直後に彼女は事件に遭ってしまった。

最悪な気持ちだ…。


「随分と、遅いログインだな」

最初に来たのは古ぼけた教会。ステンドグラスをバックにして立つ神父は呟いた。

ずっと自分を待っていた、そう言っているように感じた。

「私はこの世界には直接干渉できない。ここからログアウトすることは私も出来ない。

だから私は最後のログインしたプレイヤーに仕事を任せることにした」

神父は本を閉じた。

「運営の職員である私が頼むことではないが頼みを聞いて欲しい」

神父の正体はこのゲームの開発部に所属する職員、それも服リーダーだという。

今、VRMMORPG開発部は二つのグループに分かれている。リーダー陣営による策略でゲームから

ログアウトが出来なくなってしまった。副リーダー陣営はどうにかしようと動いてはいるが

下手に触れば全員を殺してしまうと迂闊に動けないのだ。つまりこの事件を解決するには

ゲーム側から、プレイヤーが原因を見つけ解決するしか方法は無いらしい。

「今、君に私たちが作っているスキルや武器等を授けた。勿論、それは君に無料でそして

無期限で差し上げよう。やってはくれないか?自分のためにも」

「…何かヒントは?」

「すまない。今、私の部下たちが必死に探して居る。もしかしたらプレイ中に見つけられるかも

しれない。何度も言うが、本当に済まない」

神父の姿が消えた。代わりに一人の男が入ってきた。銀髪で赤紫色の眼、赤色が差し色の使われた

黒服を着ている。悪役に見える男は無言でレイチェルの前に立つ。

「お前、この事件について何か知ってるな?」

レイチェルの背中に嫌な汗が流れた。

Re: VRリゾートRPG ( No.2 )
日時: 2020/07/23 14:55
名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)

男はグリムと名乗った。

近接戦闘に長けたプレイヤー。戦闘力は前プレイヤーでもかなり高い方に入る。

レイチェルは初心者も同然。否、協力してもらえるかもしれない!さっきの台詞からして

彼もログアウト不可事件について調べようとしているのだろうと推理した。

「分かった。話すから協力してほしい」

グリムはそれを聞き了承した。彼にはさっきの神父との話について簡潔に話した。

「迂闊に手が出せないのは無理もないだろう。強制的にログアウトさせれば俺たちの精神やらに

影響を与えるだろうからな」

古ぼけた教会から出て二人は並んで歩きだす。ログアウトが自由にできないが周りの

プレイヤーたちは何も無いような雰囲気を醸し出し、慌てている者はいない。

「その運営側の神父もまだ詳しいことは分かってないなんてな。そのリーダーが秘密を

握ってるのか」

「副リーダー側とリーダー側の対立があるって言ってた。多分、リーダー側がこの事件の黒幕。

あの人の話を聞くに警察にも連絡できないんだと思う。警察が来ても解決は難しい。犯人逮捕は

自由にログアウトが出来るようになってからじゃないと」

グリムはレイチェルをじっと見つめた。

「下の名前、シーカーってのはその副リーダーチームが他のプレイヤーと見分けやすくするための

名前だな」

「そうなの?」



暗くなりグリムが使っている宿の中に入る。

「まぁ、いらっしゃいグリム君」

和服に身を包んだ女性は宿屋「紅葉」の宿主マユラ。彼女にレイチェルは自己紹介をした。

「貴方も大変ねぇ。楽しむためにログインしたのに…」

「マユラ様!大変です!!」

数人の従業員たちが駆け足で戻ってきた。彼女たちの話を聞きマユラは顔をしかめた。

モンスターが現れたらしい。

「すぐに花火を上げなさい!なるべくモンスターのいる場所の近くで、いいわね!?」

従業員たちが頷いて戻っていく。それにしてもモンスターが出たら花火を上げる、何のために?

Re: VRリゾートRPG ( No.3 )
日時: 2020/07/23 15:31
名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)

離れた場所で一人、夜道を歩く男。赤い和服を着ており片腕のみ袖を通していない。

彼の眼に明るい花火が飛び込んできた。

「宿で何かあったのか」

男の手には弓が握られていた。町が小さく見えるほど離れた距離から彼は狙いを澄ます。

コウジュ、マユラの現実世界での恋人である。彼は常人の数百倍の視力を持ち、弓の名人。

彼の眼には宿屋「紅葉」の周りを歩き回るモンスターがしっかり見えている。


一方、宿屋の方ではモンスターから身を隠しながら全員が見守っていた。

「さっきの花火は助けを呼ぶためのモノだったんですね」

レイチェルの言葉にマユラは頷いた。

「えぇ、コウジュは弓の名人なの。普段はモンスター退治とかで稼いでくれていて時折、宿に

戻ってきたら仕事も手伝ってくれて…!」

モンスターが悲鳴を上げた。あっという間にモンスターが倒れてしまった。急所となる部分に

弓矢が突き刺さっていたのだ。マユラは大きく手を振っていて周りの従業員たちは深々と

頭を下げていた。

「えぇ!?この距離もハッキリ見えてるの!!?」

テーブルを囲い食事を取っているときにレイチェルは声を上げた。コウジュとマユラが恋仲に

あること、コウジュは恐ろしいほど目が良い事。

「あの人も貴方たちと同じように事件の事を探ってるのよ、秘密裏に」

「じゃあ私たちと仲間ですね」

翌朝、マユラの嬉しそうな声で全員が飛び起きた。着替えなどを終わらせてから下の階に降りると

赤い髪の男がいることに気が付いた。彼こそがコウジュだ。

Re: VRリゾートRPG ( No.4 )
日時: 2020/07/23 19:22
名前: 枢木 (ID: xs5T8t9X)

「お帰りなさいコウジュ。今回は凄く早かったわね!」

「あぁ、少し張り切ってしまってな」

彼が昨晩、遠距離からモンスターを射抜いた人物。レイチェルとグリムのことも見ていたようだ。

「少しだけ聞いてるよ。同じ目的を持っているプレイヤーがいると聞いて少しホッとした。

話を聞かせてくれるか」

レイチェルが簡単に話した。

「運営側に黒幕が…だが迂闊に手を付けられないということか。彼らと繋がっている集団も

あると聞いた。どうやら奴らは全員が獣人」

獣人、動物の特徴も持つ亜人種だ。

「森の中に拠点があり数人、腕に自信がある人間が倒しに向かったが戻ってこない。

そこにコソコソ入っていく怪しい輩を見たという話も聞いた」

コウジュの情報を聞き二人は頷く。

行くべき場所は決まった。

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