二次創作小説(紙ほか)

裏切りものには復讐を【喧嘩松】
日時: 2016/03/28 11:35
名前: 朝霞

「ぅ"………………っ」

狭い路地裏にうめき声が響き渡る。

それと同時に頭上に振りかぶる大きなバット。

ビュンッという風の音に加え、鈍い音が耳を掠める。

「………う"あああぁあぁあぁあぁっ!!、」

折れていた左腕に金属製のバットがめりこんだ。

痛みのあまりに叫ぶと、目の前のむさ苦しい男どもは「叫ぶなよ」と呟いて

腹部に強烈な蹴りを一発お見舞いしてくる。

「…………がはっ…………!」

開いた口から空気が漏れ、強烈な痛みが脳裏を駆け抜けた。

ぼたぼたとアスファルトにこぼれ落ちるおびただしいほどの血液。

「げほっ………がっ…………」

息をしようとすれば咳き込み、また血を吐いてしまう。

「……そろそろ落ちる頃か」

目の前の男はニヤリと笑った。

「……なぜ………なぜ……こんなことを………っ!!」

その下卑た笑みが必要以上に憎たらしい。

胸のおくからふつふつと湧き上がってくるのは、黒い憎しみと怒り。

「気に入らねーんだよ。俺より年下のくせして棟梁やってるあんたが。」

そう笑って男は俺の頭を蹴りつけた。

「こんな大人数にも勝てねーひ弱な女が、俺にいいツラしてんのがムカついたんだ。」

「うっ!」

また笑いながら男は俺の腹を蹴ってきた。

「………お前なんかより、俺の方が“白狐"の棟梁にふさわしいんだよ。邪魔だ。」

元・若頭の男から出た言葉は衝撃的なものだった。

目の前にバットが現れる。

殴られるーーーー………………っっ!!

ゴッという鈍い痛みを感じた瞬間、めのまえがまっくらになった。
















「………やっと落ちたか……………」

男はそう呟くと、部下たちを振り返った。

先程まで女をいたぶっていた男の目は未だ殺気立っている。

部下は「ひっ」と小さく声を漏らした。

「……今日から俺が『白狐』の棟梁だ。よろしく頼む。」

「はいっ!」

男の声に部下たちは威勢のいい返事をした。

怯えているだけだが。

「それじゃあ、いきましょう。棟梁」

呼ばれた名前に、男は満足そうに笑う。

「じゃあな。元『白狐』の棟梁…………」

男は女の方を振り返ると、こう言った。

















「日向 碧」


青白く光った月が、妖艶な笑みを浮かべる男の横顔を照らし出していた。



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