社会問題小説・評論板

雑音と宣教師 Ver
日時: 2018/12/22 19:29
名前: ブラシヒューマン

 彼がこの世で初めて感じ取れたモノは黒くて不快な「音」だった・・・。

 彼はしっかりした親、裕福ではないが貧しくもない家庭と、まだ恵まれている生活をしていた・・・
周りから見ればそうかもしれない。だが、彼自身は全くそう思わなかった。彼は気づいていた。自分に優しくしてくれる親の中から感じ取れるどす黒い雑音と叫びに。表では「愛している」に決まっていると言う親の内面から、息子を利用して、周囲の目を自分に向けさせようとする思惑が感じ取れた。彼に嘘は通用しなかった。そのうち彼は、この世の汚さを妬んだ。町を歩けば雑音とくだらない叫びしか聞こえない。
 彼は逃げ出したかった。一方で、壊し尽くすまでは逃げられないとも思った。そうしているとき、夢を見た黒いローブを纏った何かが近づいてくる。恐怖は感じなかった。

 亡霊だった。
 ローブの中は骸骨だった。それも人ではない、鹿のような骸骨。
 亡霊は言った。
 「貴方は選ばれしお方だ。」
 「この世界の粛清を担うのは、貴方だ。」
 「貴方には、この歪んだモノを壊して食らいつくし、あるべき存在に生まれ変わらせる力がある。」
 「ああ、1つ例えるとするなら、
 貴方は



                 宣 教 師 だ



それからすべてが始まった。


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