複雑・ファジー小説

透明な僕と、
日時: 2015/08/10 10:16
名前: 岡耕

高校に上がると同時に、透明人間の様に影が薄くなってしまった僕。

運悪く、地元から離れた高校に入学したため、同じ高校に知り合いは1人。

君も、僕のことが見えないのかな、

と思ったけど、

君の目には、きちんと僕が移っていたんだ。

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微妙に性描写があると思われますので、苦手な方は閲覧を控えてください。

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1ページ ( No.1 )
日時: 2015/08/10 10:57
名前: 岡耕

「樹咲、どこだー?」
これはいつものこと。
私、楯科 初(タテシナ ウイ)の隣の席の樹咲 誠(キショウ マコト)君は、私と同じ中学出身だ。
ただ、高校に上がった途端、凄く影が薄くなってしまった。
顔も綺麗で優しい誠君は、中学時代は凄くモテていたし、友達も多かった。
なのに何でこんなに影が薄くなっちゃったのかなー、と思う。

誠君には悪いけど、それはそれでよかったのかな、なんて思ってしまう。

それは、私も、誠君を好きな1人だからだ。

だけど、この想いは伝えないまま胸のうちに秘めておくことにした。
それに私は、無意識に誠君を避けていた。
誠君のことが見えなくなったフリをして、誠君のことを避けている。

とりあえず授業も終わって、昼休みに入ったので、私はお昼を食べるために、あまり使われていない教室に行く。

この教室は、学校の隅の方にあって、人も来ない。

いつも、お昼ご飯は屋上で食べている。今日は。いつも一緒食べている友達は委員会とか部活とかでいないため、1人で食べることにする。

お昼ご飯を食べおわって歯磨きも済ませると、またさっきの教室に戻って本を読み始める。

集中して本を読んでいて、教室に入ってきた人に気づかなかった。

「………さん、」
「………」
「楯科さん、」
「っえ…あ、はいっ!!」
「やっと気づいた」
私の目の前に立っていたのは誠君だった。
「…ごめん、」
またそっけない態度とっちゃった。
と思ってそっぽを向いていると、
「…やっぱり、楯科さんには僕が見えているんですね、」
「………」
「見えてないのかな、って思ってたんですけど、よかった」
と言って微笑む誠君に、思わずきゅん、としてしまう。
けれど私は、平静を保って。
「…………」
「……あれ、どうしたんですか?」
私は、もう誠君に気づいていないフリをして、本を読むのを再開する。
「…………」
誠君はすっ、と私の後ろにまわると、後ろから私を抱き締めてきた。

2ページ目 ( No.2 )
日時: 2015/08/10 11:19
名前: 岡耕

「……!!」
私は思わずびっくりして、読んでいた本を落としてしまう。
「……無視、されると寂しいです、それとも…本当は見えていないのかな、」
「っ…み、見えてる」
誠君に耳元で囁かれて本当のことを言ってしまう。
「…そっか、よかった」
「………」
「僕は楯科さんのこと好きなのに、好きな人は僕のこと見えていないって、すごく悲しいから、嬉しい。」
と言って、優しく、けどより一層強く私のことを抱き締める。
「わ、私、樹咲君のことがっ…」
「……うん」
「っ、私も、樹咲君のこと好きですっ…」
ああ、言えたじゃないか。
想いを秘めておく必要なんてなかったんだ。
すると誠君は、私の前に動いて、私の顎を持ち上げた。
「…!!」
私の唇に、誠君の柔らかな唇が重なる。
それと同時に私の唇の隙間から、誠君の下が口内に入り込んでくる。
「んぅ…ふっ……ぅ…」
唇が離れた隙に息をしようとするとまた唇を塞がれ、舌を絡ませられる。
「き、しょぅっ…んっ……ふ……」
「…何?」
私と誠君の間に銀糸がひく。
「く、くるしいよっ…」
「…ごめん、」
と言って、悲しそうな顔をする誠君。
私は、誠君に悲しそうな顔をしてほしくなくて、誠君の肩に腕をまわす。
「…謝らないで?私、悲しそうな顔をする誠君じゃなくて、笑ってる誠が見たい、」
と私が言うと、誠君は少し笑ってくれた。

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