複雑・ファジー小説

私は貴方たちを忘れない
日時: 2016/06/29 09:33
名前: 小鈴

小鈴です。『貴方たちを忘れない』の続きを書こうと思います。
時代背景は幕末で登場人物たちも前回と同じ人たちが出てきますので読まれる方は前回からお願いします。注意としましてできるだけ史実にそい書いていきますが途中で捏造も入りますのでよろしくお願いします。
初心者ですので書き間違いもあると思いますが流してください。

主人公 楠 楓〈くすのき かえで〉十七歳少女
    立川 紫衣〈たちかわ しい〉十七歳少女
この二人を視点にして書いていきます。
登場人物 大久保 利通。桂 小五郎。西郷 隆盛。新選組。土方 歳三。

他にもいろいろ出す予定ですので、楽しみに待っていてください。  時代は1867年のころからです。

追加 大久保利通〈三十七歳〉桂小五郎〈三十四歳〉  

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Re: 私は貴方たちを忘れない ( No.156 )
日時: 2017/05/18 14:55
名前: 小鈴

「食事、掃除、洗濯をどなたがやるのですか?」
ただ不思議そうに紫衣は木戸に問いかける。
旧幕府軍相手に怖がらずにお世話ができるものなだど存在しない。この三人は度胸もあり根性もある。
大久保や木戸、黒田でさえ何言えなくなる。
想像できる。
『下働きとして働いてくれ』
『いやです』
そんな会話もできそうだった。
「大丈夫です。強くなりましたもの。やらせてください」
紫衣はそう言い頭をさげてくるのだ。
「わかった」


そののち彼らは謹慎するために船にのせられて東京にある牢に移動していく。

明治二年の事であった。

ほとんどのものが神妙に謹慎を続けていた。見張りの目も厳しく逃げるものも騒ぎを起こすものもいなかった。

ここに女たちがやってきた際にちょっとした騒ぎになった。要するに女にお世話などされたくないということらしい。

楓は気が短い。声高に叫ぶ。
「ならばそうなさりませ。食事も洗濯も掃除もいっさいいたしません」
宣言した。
絶句した男たちのことは無視して二人の腕をつかみ歩いていった。
「いいの?」
「かまわない。女と初めから見下している人に何てかまっていられない」
言いきりってしまえるほど憤慨していた。ボイコットしたとしても文句を言われる筋合いはない。
なので話しの通じる幹部のみお世話をしている。
「榎本さん。今日は天気がいいのでここ開けておきますね」
障子をあけ放ち風を通した。声をかけたのは陽菜だった。
「ああ。ありがとう」
「布団も干していいですか」
「頼む」
そちらの布団は紫衣と楓の二人で外に運んでいく。

楓は料理のために厨房に入っていく。そろそろ昼餉になる時間だろう。

Re: 私は貴方たちを忘れない ( No.157 )
日時: 2017/05/24 23:15
名前: 小鈴

「邪魔するぞ」
そこに現れたのは木戸と大久保だった。
「どうしてここに」
二人は驚いて手を止めてしまった。
「榎本さんと大鳥さんはなかかい?」
木戸に問われてこくりと頷いた。
「失礼する」
「お邪魔するよ」
実に堂々と中に入っていく二人に何も言えない。
「楓にお茶を持ってこさせろ」
目を白黒させていたが二人は同時に移動する。
「楓ちゃん。大久保さんと木戸さんが来たよ」
「はい?」
不意を突かれたようで点にさせた。
「なにしにきたのかな」
「わからない。ただお茶を頼むって言われたの」
陽菜のように優しくは言っていない。
「命令でしょうが。たくっ。忙しい時に」
苛立ちが募っていた。楓を見て手伝うと言う。
大久保ようはごく渋茶だ。普通の人には飲めない。
榎本たちには別のを用意した。
食事の用意はすべて終わりで配膳のみでいい。
反抗的なものには本当に用意などしないのが楓流。
楓がお茶を運んでいく。
廊下を歩いていると声が聞こえてきた。

Re: 私は貴方たちを忘れない ( No.158 )
日時: 2017/06/02 13:58
名前: 小鈴

「意見を聞きたい」
その人の声を聞いて楓は足を止めた。
「入ってもよろしいですか」
礼儀にのせ声をかけてから襖に手をかけた。
「入れ」
返事を聞いてお茶をそれぞれに配っていく。
落ち着いてから楓は座りくちを開いた。
「大久保さんの考えそうなことですね」
「何が悪い。使えるのもを放置などしておいても無駄なことだ」
偉そうにいいお茶をすする。
「確かにそうですね。お金はないし人手不足だしこの国の未来はお先真っ暗です」
次々に問題点を口にしてくる楓に大久保はふるふるしていた。
あ、やばい。そう思うも口を挟めるわけない。
「そんなことお前に言われんでもわかっている」
怒鳴られた。
そして落ち着く。なんて人だ。
「お前ならどうする」
質問で返された。そうきたか。かなり現実的にやばいと知る。
「商人には頼れませんよ。大阪がかなりの痛手をこうむりいくつも破綻しています。夜逃げもしているみたいです」
「その話どこからの情報なんだ」
木戸に聞かれて説明する。
「朝日奈さんです」
「なるほどとするとないなら作るしかないかな」
木戸は難しい顔をし始めた。
これ以上は口をはさむべきではないと楓は考えていた。政治はやはり男の役目であろう。戦争に関しては口出ししたがここまでが潮時であろう。



「ふと思ったのだが、この感じ誰かに似ていないか」
榎本が楓と大久保を見てそう言う。
「確かに僕もそう思いました」
2人はそんなことを考えていた。
「失礼します」
「そちらの2人もどうぞ」
陽菜が大久保と木戸のためにも昼を用意していた。
「もう、そんな時間か?」
木戸がポケットから海中時計を取り出して時間を見た。
「皆さん少し休みましょう」
ふんわりと微笑み昼餉をすすめてくる紫衣に口を閉じた。
「そうしよう」
「ありがとう」
「少し休むか」
それぞれに言いながら膳の前に座る。
「大久保さん食べてください」
強制的に食べさせている楓に感心させられる。
そんな彼らを見ていた大鳥が閃いた。
「ああ。わかりましたよ。榎本さん」
「何がだ」
「誰に似ているのかがです」
味噌汁をすすり榎本が聞いた。
「土方君と望月君です」
ぐぅと思わずむせた。気管に味噌汁がはいる。
げほげほと言い苦し気に呻いていると陽菜が慌てて背中を叩いた。
「榎本さん。大丈夫ですか」
小さな声で聞く。
「似ているか?」
「よく見ていて下さい」
大鳥は得意そうに言う。陽菜はよくわからないと首を捻る。

Re: 私は貴方たちを忘れない ( No.159 )
日時: 2017/06/12 14:40
名前: 小鈴

「おい、そういえばお前は食べたのか?」
「いいえ。まだです」
「ならここにいないで食べてこい。洗濯物もまだ乾かんだろう」
「ならば他の方に先に食事を運んできます」
さっさと楓はいってしまう。止める暇さえなかった。
「おい」
大久保の声が聞こえる。
「なるほどお互いに人の事ばかりだな」
「望月君は彼のところにいってあげるといいよ」
大鳥にそんなことを言われて頬を染めた。
「では失礼します」
陽菜は礼儀通りにして出ていった。

こちらは木戸と紫衣。
「食べていないのかい」
「大丈夫です。まだやることがあります」
一度頭を下げて出ていく。
名前を呼ばれた。その声には鋭さがある。
「私は平気ですよ」
にこりと笑う。
「その言葉こそ信用できないんだよ」
そう、呟き彼は漬物を口に運び考え始める。

陽菜は土方の元に昼餉を運ぶ。
「陽菜か。入れ」
「相原さん。ここ開けておきますね」
「ありがとう」
彼はそっと空を見上げている。
今まで見たことがないくらい柔らかな表情をしていた。

人の目があるのであまり親しくはできないが彼女はそれでよかった。

Re: 私は貴方たちを忘れない ( No.160 )
日時: 2017/06/12 14:50
名前: 小鈴

話が長くなってしまったのでここで一度切らせていただきます。
続きはまた書いていくつもりでいますので読んでいる方がいましたら心から感謝をいたします。そして続きの話では幕末は終わりいよいよ明治時代の話を書いていこうと思っています。史実では土方歳三はなくなっていますが作者は彼が好きなので捏造させて生きていることにさせました。他にも史実ではなくなっている人が出てきますがその辺りは流してください。ではまた次の話で会いましょう。
作者小鈴より。

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