複雑・ファジー小説

三原色
日時: 2016/12/14 23:46
名前: ヤマナカ (ID: QBvEkUjp)




0 3年 5 月 8日


色の名前がつけられた者が、その色を受け継いでいき国家組織『三原色』へと配属される。
三原色はここの治安を守るとされている。

『赤』の血は血が好きな吸血鬼ども。
『青』の血は肉に飢えたゾンビども。
『黄』の血は光を求める人間ども。

上に記された赤、青、黄、の血がまじり、その血の割によってどのチームに所属していくかが決まる。名前もそれによって決められる。
古来より、三原色の頂点に立つとされる『青色』『赤色』『黄色』三人はこの世界を産み出した神だとも言われているが、そのところは分かっていない。神なぞ、信じればどこにだっている。
しかし、治安を守るといえど、彼らが選ばれるためだけに自分の子を殺された者も少なくない。
殺された親は出来損ない、何色にも染まれなかった『透明』『クリア』と呼ばれる。そのようなものははやいうちから三原色の守るところれ捨てられる。
私も出来損ないだった。



『三原色について、 博士の支離滅裂な記録』より一部抜粋



……


初めまして、ヤマナカです。
厨二病を拗らせた結果です。
どうせなら、自分が書いてて好きな作品にしたいです。
どこまで続くのか。終わりはあるのか。
気長に待っていただければと思っています。

Page:1



Re: 三原色 ( No.1 )
日時: 2016/07/09 23:43
名前: ヤマナカ (ID: djMAtmQc)

バミヤ博士はこのあと自殺した。
偉大なものは皆頭がイカれている。
だから俺はイカれていない。拳銃は持っているが、自分のことを撃ったことは無い。それはイカレポンチがすることだ。
そうやって、そう言われて、そう教えられて育ってきた俺は、またイカれそうになる。ヤツはどうしてきたのか。
同じ育ち方をした生き物なんて、そうそういない。いたらドッペルゲンガーとしか言いようが無い。
考えるだけ無駄ということだ。俺とバミヤは関係無い。

『囚人番号9963584の証言 記録テープより一部』

Re: 三原色 ( No.2 )
日時: 2016/07/10 18:18
名前: ヤマナカ (ID: yXYiRbiD)


本日ハ晴天ナリ。
ラジオが呟けば、がたりと大袈裟な音をたて、裸の男は起き上がる。
隣で眠る巨大な腹の持ち主にキスをし、冷蔵庫からありったけの食料を鞄へ入れ、財布から慣れた手つきで五万円を抜き取った。このとき時計は九時を知らせている。
白い華奢な腕に白いシャツを通し、ウン百年に一度しか生えないとされる木でできたボタンをとめ、勿論、パンツは履かずに紺のハーフパンツを履いた。最後の仕上げに靴ともに置いてあるガスマスクを、ズボンで挟み、シャツのなかにしまいこむ。
「(お金もらえて)楽しかったよ〜ん!」もう一度分厚い唇にキスをする。目覚める様子は無く、男は満足そうに眠ったまま。「……ぉおーい、太郎。待たせたなあ」自分が使ったコンドームをブンブン振り回し、高級マンションの最上階にある扉を静にかつ強引に蹴り飛ばした。当然のごとく、セキュリティシステムは作動する。
「ばか」昨日の午後五時から待たされていた男は睨み付ける。
「ご、ごめん…」
「十五時間以上もあれに犯られてんだ。心配しない方がおかしい。イキっぱなしだったんだろう?大丈夫か?コンドームは全部持ってきたか?」
「…!うんうん!何回(意識が)トんだことか…。でも、太郎の為だ。儲けなくちゃいけないからな…」
「本当にばかだ…ジョセフ、頑張りすぎるのはよくない。君は唯一なんだ。死んでしまえばもうとりかえせな……あ…ががが…」
「本当の太郎はそんな事言わねえ…!!!」と、眼輪筋をピクピクと動かし、ジョセフと呼ばれていた男はもう一人の男の首を掴み、泡を吹いた直後地面へと叩き付けた。「こんなに軽くもねえんだよ…」ここでガスマスクをとりだし、装着すると、さらに叩きつける。誤作動したスプリンクラーに叩きつけられた男の血が流されていく。
「…ん?おいジョセフ、何してんだ?帰るぞ」
「あ、本物の太郎だ!帰ろう帰ろう!」飼い主を見つけた犬といえばいいのか…。
システムの作動するフロアから何事も無かったかのように二人は堂々と下へ下へと降りていく。
この二人が軸となる事件が起きようとは、まだ知らずにいる世界は、翌日心臓麻痺で倒れてしまうかもしれない。



……



思い付きメモ@(この通りになるか分からない。イメージを固めるためにだけ書いたもの)



ホワイト(white)(ジョセフ・ウルジー)( Joseph・Wolsey)
性別・男
年齢・20くらい
偽名的なものは、ジョシー・ウッズらしい。
武器はナイフだけ。長身(200cmくらい)で、戦法のわりにひょろっこい。敏感さには自信があるとか無いとか。基本、Tシャツに防弾チョッキだが、本気で殺るときはベルトやサスペンダーにナイフをどっさり装備して、カーゴパンツからなにまですべて繋がったツナギを着る。仕事(殺し)のときはガスマスクを被る。傷がついたら駄目だからだそうだ。そして、仕事(男娼)のときは、Tシャツ(いつもよりゆるりとしたもの)やワイシャツ、ジーンズやハーフパンツといったもの。その人の趣向によってかわるらしい。
絶対顔を見せない。家と仕事(男娼)以外なら絶対に、覆面。(これはあれです、ハンドモデルが手袋してるみたいなあれです)
性格としては、やるときはやる。普段はテキトーだが、案外真面目。だから横断歩道ではどんなときでかも手をあげるし、速度制限はどんなときでも守るし、どんなときでも図書館では静かだし、どんなときでも笑顔は絶やさない(アメリカかどっかの法律より)。
料理は苦手。作れば味がかたよる。一度だけ、食糧難で人間の肉を食べたことがあるが、これまた悪い味であり、それから大勢を相手するときに一度は思い出してしまう。




ブラック(black)(太郎)
性別・男
年齢・25〜30くらい?見た目は15〜20くらい
ホワイトより年上なのは確実。
銃器を扱うことに長けている。しかしそのこともあってか、もう性能とかどうでもよいらしく、映画に出てくる銃器を使いたがる。ちゃんとした戦闘服を着ているが、常に砂漠対応の迷彩柄。なので、ちょっと目立つ。ナイフの使い方はぶっさすだけ。仕事(殺し)のときは、やはりガスマスクを着用。理由は無いが、趣味だそうな。恐らく何かの漫画の影響。
身長は低い(156cm)。体重はずっしり。顔は子供みたいで、大体言われることは、ニホンジンは年を取らないからいいわよねえ。年はとる。変なことを言うのが好き。(背中の傷は天使の証だ。とか。)
料理は作れる方。基本はレシピと材料さえあれば何でも作れる。人間の肉を騙されて食べたことがあるが、まあ……。
性格としては、これといってない。自分が格好いいと思うことをする。でも痛いのが大嫌いなので、拷問を受けたりしたくないために仲間のことは裏切る可能性大。

Re: 三原色 ( No.3 )
日時: 2016/09/24 23:44
名前: ヤマナカ (ID: jEJlOpHx)


彼らはこのあと、警備のキツくなったマンションの五階から窓ガラスをぶちまけて飛び降り、そこからノーヘルニケツ乗りで自宅まで爆走した。途中、コンドームをぶちまけたがガラスも一緒にぶちまけたので問題はたいしてないだろう。
「ねーえ、たろーう?」笑って小さな背中にぐりぐりと頭を押し付け、ジョセフは「こうしてると、俺達恋人みてえだよなあ」と、くっくっと喉をならして言った。
対する太郎は、にこりともせず、だが口調は楽しそうに言葉を返す。「こんなべっぴんさんが抱きついてると、女と間違えるのはしょうがねえかもねィ…しかしよ、お前さんはどっからどうみても、いや、そのでかさをみたら男だよ」
まんざらでもない顔で「いやーん、太郎のえっちぃ!」ぱしっと背中を叩く。
「…アホ、身長の話。しかも…たいしてジョセフはでかくねえだろ。俺の方がでけえ」
「なんだよ。ちびの癖に」
「ちびとちんこはかんけえねーんだよ。ぶつぞ」
ひひひと三回笑って、ジョセフはまた太郎の背中に顔を埋めた。変な話だ。二メートルの巨漢(ひょろっこいけど)が150センチメートルの子供サイズ(ごついけど)に抱きついている。子供親、入れ替わったみたいな二人だ。実際は逆なのだが。
それから三分して、あっと口を大きく開いた。太郎はそのひょうしに虫を飲み込んだが、気にしたようすもなく、今来た道を逆走し始めたので、ジョセフはよだれを垂らして飛び上がった。なんだなんだと言わんばかりに辺りを見回し、胸を撫で下ろした。「なあんだ、逆走かあ」時速百キロの逆走は安心だろうか。
Uターンして、誰も通らないハイウェイを爽快な気分で落ちていく。

Re: 三原色 ( No.4 )
日時: 2016/12/14 00:34
名前: ヤマナカ (ID: QBvEkUjp)

ジョセフの乗ったままのバイクを引きずり、ぶつくさ呟きながら街を歩いて行く太郎。上を見上げれば美人がいるが、騙されたら駄目だ。溜まるモノがあるが男だ。チラリと見えるマフラーの下の首筋は、血管が透けそうなほど白く、ガスマスクからはねている髪の毛は蜘蛛の糸のように繊細で白い。重い武装や重たそうなツナギが、彼をマネキンみたいにみせる。
つい見惚れてしまったが首を横に振り「そのマスクいつから?」と太郎は顔を見ずに聞いた。「なんか…臭えんじゃあねえか?いいのか?風呂だって一週間に一回なのによぉ…」
何をいきなり言い出したのか。驚き、ジョセフは、見えはしないが気怠そうな目をまんまると開き「…いいのよ、俺の職業知らねえーの?風呂入る職業だぜ。ばーか。気にしてんなら、ギルドにでも入って、真面目に仕事してよね、強盗と一緒だよ?今の生活。喧嘩に乱入して金もらうって…あんたねえ…」
「てめえは俺の母ちゃんかよ」
「美人なお母さんだよ?嬉しくない?そーいう展開がのぞめるよ?」
「…ビッチはやだね。処女がいい」
「吸血鬼みたいなこと言いだして…何?何が違うの!?だいたい、俺の初体験は」
「シッ!」急に怒鳴りつけられたので、ジョセフは飛び上がり、急いで腰のナイフを手で探った。「場所は?」早口に言う。「…いや、あっちだな」
「……」
「分かりにくいんだよ、数が多すぎる、糞野郎、俺のこと馬鹿にしやがって、これだから吸血鬼とゾンビと人間は嫌いなんだ…」カチカチ、何を用意していると思えば、リボルバーを回転させ、球を一発だけこめた。「これ撃ったらみんな死ぬ、そう言う街だから、銃声で人が死ぬ街だから一発だけ」言い聞かせながら震える手で銃を握った。ジョセフは出刃庖丁をセレクトしたようだ。
足音は近くなる。いや、聞こえないのだが、気配はする。近づく。一瞬の隙も命取りとはこのことを。
「…来やがったぜ」太陽が厚い雲に隠れた頃だ。
一斉に取り掛かる血の匂いを放つ耳長、這いずるように現れた腐乱臭、気味が悪い。こいつらが三原色だ。どうやら人間はいないらしい。
異様に包まれた裏路地は、そんな事をしるよしもなく、ジョセフと太郎以外を、この中で唯一優しい灯りで照らした。「ジョセフ右だ!!」叫んだ声は誰にも聞こえず、ただ闇へと消えた。
飛び散る肉片から、プラナリアみたく生えていく人間の形。こんな技使うのは三原色だけだ。「ちょっと〜、俺のことはホワイトかウッズって呼んでよねえ、バレちゃうじゃん」掴み上げた女の首を宙に投げて包丁をしまった。やはりナイフにするらしい。
「そんなだせえの呼びたくねぇよ」カッコつけつつ拳銃で顔を殴る。
「そうかな?ブラック、ホワイト、いいんじゃない?三原色だって、俺らが多けりゃ消えるんだぜ?」
「…まあな、さあさ、ホワイト、集めやがれ。真ん中にな。死体を。いや、死んでねえか、まあいい。死んでるわ。」
引き金に手をかけ、つたない念仏を三秒だけ唱えて、ゆっくりと引いた。
これで今日は終わりだろう。明日はまたきっと来る。横たわる死体の中でカメオを握る男がいた。彼も死にたく無かったのか。
「…死んでるからな、吸血鬼も、ゾンビも……人間も」銃声に集まった人達を見てから、その場を今日は離れる事にした。


……


「死体処理が俺らの仕事じゃ無いんだ」
「生きている人間を殺したい」
「しかしそんなことはしたく無い」
「どうすればいい」
やるせない気持ちからなのかは知らないがジョセフはブツブツ呟いている。「…俺ってなんなのかなー」目が合う人々に手を振りながらぼそりと呟いた。
ちょうど林檎をかじっていた太郎は「これじゃあねえことは確かだな」と笑った。「食うか?」
「いらない!」見えないが頬を膨らませ、そっぽを向いた。

Re: 三原色 ( No.5 )
日時: 2016/12/23 21:48
名前: ヤマナカ (ID: QBvEkUjp)

第一幕といえば良いのか。いやはや。
泣いた赤鬼、というお話が、昔、東洋の方であったそうな。そういえば、知り合いの用心棒が話してくれたのが初めてでして。
さて、この世界の三原色というもののリーダーは、やはり三原色の名前がつくものでして、赤と青と黄、そのうちでも、赤、彼女は吸血鬼の親玉であり、その、泣いた赤鬼と似ているところがあると思いまして、その話を、こっそり、したためているところにございます。
話しと言いますと…昔々、紅という素晴らしい豊満な肉体の持ち主であり、容姿端麗、淫魔のやうな色気、立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花…とは、彼女のことをいうのでしょう。しかし、かのような優良物件であったとしても、そこに住み着く男はできませんでした。なぜか?それは、彼女は吸血鬼の長であったゆえのことでありました。
彼女は側から見れば露出狂ともいえる格好をし、例えば、暑いからと言ってコルセットとパンティ以外は着用しない、とか、コートを着ているからといっても、これはいけない着方です。本当に、露出狂でして。目のやり場に困るのは三原色の内部の人間だけではありません。かくして、彼女に男はできませんでした。
そこへやってきた、青鬼、や、青ゾンビ、そう、青のゾンビの長である男、彼はまだ少年のような肉付きですが、立派な大人であります。しかし、彼には泣いている彼女を抱いてやる腕はありません。足はあれど、永久の体はあれど、腕だけありませんでした。
「どうして泣いているんだい?」男は問いかけました。
彼女は答えます。「ヒールが折れたのよ、それくらい分かりなさいよね、ニブチン」
足元に転がった十五センチはあるであろうヒール、黒くてつやつやとしたそれに、男は一瞬ギョッと目を見開きましたが、そして、すぐに、泣いている彼女を見てにっこり笑い「またきっと新しいのが生えてきますよ」と言った。これには彼女は激怒。男はヒールが何か分からなかったのです。
彼女は涙もろい性格、分かりますね。泣きました。泣いた赤鬼。チャンチャン。





「…俺が話した泣いた赤鬼、覚えてねーだろ、山口」仏頂面で太郎は言った。あーあとため息をついてジョセフも言う。「出鱈目言わないでよね、へし折るぞ、お前の息子」
「しかもオチてねえしよぅ、バカ口、そんな話聞きにきたんじゃぁねえよ」
「そうだぞー、太郎の言う通り、俺ら暇じゃあ無いの、僕だって、仕事休んできてるんだからね、バカ口」
「バカ口、バカやろうが、それあれだし、有名な話だろ、ゾンビのブルースだろ、あいつ引きこもってっからよお、ヒール知らねえって話」
「ヒール知らないとか、何でシコってんだろうね、バカ口、おい、紅の場所分かんねえのかよ、おい、バカ口、なんか喋れよ、てかてめえはヒールでシコってんだろ、おい、なあ、奥の部屋にあったぜ、ぼんでえじいい」
「うるせえ!!てめえら、さっきから僕の家に乗り込んできて、しかも子供達に読み聞かせしてる時に…大体から、ここは孤児院なの!教育に悪い奴らは出て行け…しかも!僕は!ちゃんと健全なもので抜いてるわ!!!」
「バカ口がキレたぞー」
「みんな!にげるよ!」
「待ちやがれ、ビッチ!!!バカ!チビ!!てめえら全員、紅に血ィ抜かれろ!!」そう眼鏡の男は叫び、逃げ行く二人をバギーで追いかけた。彼は二人の昔馴染み、山口・ヴィンセント・シルヴァ・則。こんな名前だが、生まれは東の方。
そしてここは孤児院、ひまわりの家。美しいひまわりの絵が飾られた木製の家、紫外線を強く浴びた芝生たち、美しいタイルは院長の好みであり、西洋への憧れらしい。
彼は戦闘には向かない。今ジョセフに返り討ちにあっているのを見て分かるようにだ。しかし彼は記憶力に優れている。…今までに食べたパンの枚数は覚えていないが。
戦力と金しか信用しない彼らが彼とつるむのには理由がある。
太郎の秘密を知っているからだ。

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