複雑・ファジー小説

At last I found it
日時: 2017/05/20 23:24
名前: angelo

タイトルは和訳で「やっと見つけた」です。



60年前の忌まわしい事件とベテラン&後輩の警察官、そして偶然に出会った車椅子の老婆の物語。

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Re: At last I found it ( No.2 )
日時: 2017/05/31 23:05
名前: angelo

「何で俺たちが担当なんすかね、こんな…悪質事件」

ダグラス・ヴェイサム、25歳の若手白人警官。階級はPolice Officer
Detective(ポリス・オフィサー・ディテクティブ、日本だと巡査)。

ダグラスは風貌が金髪のそばかすイケメン。
パッと見は警察官に見えないと言われる事多数なのが目下の悩み。

グレイブ・ディアードは先輩の黒人警官。階級はCapt(キャプト、キャプテンの略で日本で言う警部)。

グレイブの風貌はスキンヘッドにコワモテ。その上、55歳ながら身体がデカく(188cm)がっしりしているので、警官なのに怖く見られるのが目下の悩み。

そんな2人は今、4つ現場の現場のうち、最初の被害者であるフィリップ・ステンダーの自宅に捜査に来ていた。

部屋は殺人が起きたとは思えぬほど綺麗で、血が飛び散っている事が唯一の殺人現場の証拠という具合だった。

フィリップ・ステンダーは椅子から立ち上がり、リビングに向かう途中に刺殺されたと見られ、一番に容疑のかかった、妻のソニア・ステンダーは当時友人と外出していた。

ダグラスは辺りを確認しつつ、机に向かった。

フィリップ・ステンダーが死の直前まで向かっていた机の上には、書いていたであろう書類や手紙が散乱していた。

Re: At last I found it ( No.3 )
日時: 2017/05/31 23:00
名前: angelo


散乱した手紙や書類、書類束などを確認していたダグラスの手から、紙の切れ端が床に舞い落ちた。

その切れ端を、いつの間にやら隣に居たグレイブがつまんで拾い上げた。

切れ端は引き破られたようにガタガタボロボロで、1つの単語"of the day(直訳で「あの日」)"と二つ目の単語の半分"mur"だけが読み取れた。

それをグレイブが抑え目の声にだすと、ダグラスは首を傾げた。

「あの日…?」

グレイブもまた、不思議そうに眉をひそめて、顎に触れた。

「何かを伝えるつもりだった、って事だけしかわかりませんね、ダグラスさん」

ダグラスがそう言って肩を竦めれば、グレイブは少し笑みの混じった困った表情で返してみせる。

「電話は使わず、手紙だった…というところも気になるが…」

グレイブはそう呟きながら、鑑識と会話していた。

数分後、めぼしい証拠が中々見つからない為、一時警察署に戻ってから次の被害者宅に向かう事になった。

警察署に戻るやいなや、2人は足早に検死官の元に向かった。

検死官のヨークスが見たところ、遺体は心臓一突きによる即死であり、それ以外の外傷は無く、体内からも薬物などめぼしい証拠は見つからなかった、との事だった。

Re: At last I found it ( No.4 )
日時: 2017/08/06 22:50
名前: angelo

警察署の休憩室に入り、2人はソファに座り込む。
すると、すぐにダグラスは懐からタバコを取り出し、ふかし始める。

「…ダグラス、タバコは止めてくれと言ったはずだが」

グレイブは資料を見つめ、不機嫌そうにボヤいた。
その言葉を聞いたダグラスは、スグに灰皿にタバコを押し付けて消し、タバコとライターを懐にしまった。

「すいません、グレイブさん」

申し訳なさそうに謝りながら後ろ頭を掻くダグラスに、グレイブは呆れたようにため息を吐いた。

「にしても…不可解にも程がある事件だな、ダグラス」

グレイブは読んでいた資料を机にバサッと投げ出し、後ろに身体を伸ばす。

「そうですね…皆、何かに関係してるとかなんですかね?」

ダグラスのぼんやりした発言に、ダグラスはハッとした表情を浮かべた。

「可能性はあるな…署長にも調べて貰うよう、計らってみるか」

グレイブはゆっくりと立ち上がると、部屋を抜けて署長室のある方へと歩き去った。

ダグラスはそれを見送ると、懐からタバコとライターを取り出して…タバコをふかした。
ぼんやりと天井を見つめながら、グレイブが戻るまで。

Re: At last I found it ( No.7 )
日時: 2017/08/23 22:45
名前: angelo

グレイブは署長室のドアをノックし、署長室に入る。

署長室には書類の束が置かれ、置型蛍光電灯と黒電話が置かれているちょっと汚い机や少し色落ちし始めた黒革のイスがあり、その椅子に恰幅のいい黒人の男が座っていた。

その男はグレイブに気づくと片手をあげ、笑って反応を示した。

「おうグレイブ、なんか用か?」

男は笑ったまま、グレイブに近くの来客用椅子に座るよう促した。
グレイブは素直に従い、来客用の椅子に座り込む。

「署長に事件について話がありましてね…」

グレイブがそう話を切り出すと、男は笑った。

「俺とお前の仲だろう、兄弟…ボブって呼べよ!」

男…ボブはそう言ってグレイブの肩をバシッと叩いた。

ボブ・ロイス、61歳。
優しい顔立ちと恰幅の良さ、真面目ながらも陽気な性格から警察の誰からも信頼を置かれている、Assistant cheap(日本で言う警視長)。

「あぁ、ボブ…事件について、調べて欲しい事がある」

グレイブがそう告げれば、ボブは先ほどの笑顔から打って変わった真剣な表情でグレイブを見据えた。

「…何か…昔の事件とかに関係があるかどうか、調べて欲しい」

グレイブがそう告げると、ボブは大きく頷いた。

「わかった、色々調べて見よう…時間が必要になるが…必ずだ」

「すまない、ありがとう」

グレイブが頭を下げると、ボブは豪快に笑った。

Re: At last I found it ( No.8 )
日時: 2017/08/26 23:57
名前: angelo

グレイブはボブに一礼すると、外に出ていった。

そんなグレイブを尻目に、ダグラスはぼんやりとタバコを吸っていた。

が、しばらくすると足音が近づいてきた。
ダグラスはハッとし、慌ててタバコを消して換気扇のボタンを押した。

瞬間に、グレイブは休憩室に入って来た。
タバコには気づいているようだが何かを言うことも無く、ゆっくりと椅子に座りながら、話し出した。

「…一応は調べてくれるそうだ」

そこまで言うと、グレイブは帰り際に自販機で買ってきたらしきコーラを飲み込む。

「どうなるかはわからんらしい…だから、明日からも俺達でも調べるぞ」

「わかりました、グレイブさん」

話を終えると、今日の所は帰宅し…次の日に備える事になった。

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