複雑・ファジー小説

夏に去りし君を想フ
日時: 2018/08/07 10:01
名前: ドール (ID: NOqVHr1C)

ノンフィクション作品になります。
百合要素を含んでおりますので、苦手な方は閲覧を控えて下さい。

この作品の主人公は私です。
僕(仮名)
一ノ瀬 華



親友(仮名)
渡辺 夢



Page:1 2



Re: 夏に去りし君を想フ ( No.5 )
日時: 2018/08/07 09:58
名前: ドール (ID: NOqVHr1C)

彼女は吹奏楽部に入っていて、いつも遅くまで練習をしているのだが、
僕は軽音部で、帰る時間のかぶる日は、週に一度きり。
ちょうどこの日はその日で、帰り際、泣き顔を見られてしまった。
「大丈夫?また何かされたの?」
いや、あなたに泣かされたんです。
心でそうお思いつつ、僕は彼女を家まで送ることにした。
彼女とは、今年で8年の付き合いになる。
小学一年生の夏休みに僕が引っ越して来てから、ずっと一緒にいる。
小学4年生の頃くらいだろううか。
僕は自然と彼女を意識してしまい、中学生になって恋だと気付いた。
今日こそ伝えたいんだ。
ずっと、ずっと前から思ってきた事を……

Re: 夏に去りし君を想フ ( No.6 )
日時: 2018/08/20 05:20
名前: ドール (ID: NOqVHr1C)

「あの…えっと……」
言葉が出ない。心の中では言えるのに。
「えっと…どうしたの?」
彼女は心配そうに僕の顔をのぞいている。
その瞬間、自分でも驚くくらい真っ赤になっていたと思う。
「っ…ぁ、……僕じゃ、駄目かな。」
あぁぁぁ……やらかした……
意味不明な言葉になってしまった……

Re: 夏に去りし君を想フ ( No.7 )
日時: 2018/08/22 16:49
名前: ドール (ID: NOqVHr1C)

「その……あのね、この前これ可愛いって言ってたじゃん?ほら、ネックレス。
僕が作ったのじゃダメかな〜って!」


…………こんなことが言いたかったんじゃない。
誤魔化せたけども!…………これで何回めなんだろう。
毎回誤魔化しちゃって、結局伝えられないままなんだ。
誤魔化す度に彼女の部屋には、僕の作ったアクセサリーが増える。
きっと、そのアクセサリーの数だけ僕は誤魔化し続けてるんだろう。
拒絶は怖い。きっと、彼女はそんな事をしないとは思う。
(でも、万が一この関係も終わったら?)
そう思うと、怖い。
このまま、伝えられないのかな…

Re: 夏に去りし君を想フ ( No.8 )
日時: 2018/09/02 03:21
名前: ドール (ID: NOqVHr1C)

「……」

やっぱり、疑われてる?
いや、いつもこれで乗り切って来たよね?

「やっぱり…何か隠してるよね?」
「っー…ないっ!ないです!隠してません!」

あぁぁぁぁぁぁ!
まぁ、そりゃそうか……8年も友達やってるもんね……

「嘘つきー。…………私、嘘つきは嫌いなんだよねー。」
「っ、ごめん!嫌わないで……お願い…お願いだからぁ……っ…」

後々聞いた話では、この時僕は泣いていたらしい。
必死すぎるてあまり覚えていないのだが……

Re: 夏に去りし君を想フ ( No.9 )
日時: 2018/10/16 01:06
名前: ドール (ID: NOqVHr1C)

ま、まぁ…号泣したとかいうことは置いておこう。

今日も言えなかった。

伝えられなかった。

家に帰って、僕は自分の机の引き出しを開け、彼女に作る為のアクセサリーカタログを探す。

「花モチーフかぁ…」

そこには、ビーズで作られた色とりどりの花の写真たちがあった。
彼女に似合いそうな花はなんだろう…?
…花言葉とか、あったっけ?
スマホを片手に、僕はいろいろな花言葉を調べ始めた。
彼女には、淡い紫色のイメージがあった。
『紫色 花 花言葉』
検索すると、物凄い数の花が出てきた。
「う、うわぁ…………」
その多さには若干引いた。
まぁ、彼女の為なんだけど。
調べていくと、二種類の花に目が止まった。
どちらも紫色の花。

〈キキョウ〉
花言葉 永遠の愛を貴方に誓う。

〈藤〉
花言葉 恋に酔う


「……………これだ…。」
僕はこの二種類の花をモチーフにしてアクセサリーを作った。
…花言葉の意味と一緒に感情を混ぜ込んで。

淡い紫色のビーズが、彼女に想いを伝えられない後悔で濡れた涙に反射していた。

Page:1 2



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大7000文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。