複雑・ファジー小説

花嫁フォース〜白銀の角隠し
日時: 2019/10/28 19:16
名前: 梶原明生  

北海道の極寒の地に突如、「ロキア王国軍」が亜空間から現れた。半分の道内が占拠されてしまい、現地は戦々恐々とした大地に。ロキア王国軍の軍事力は現自衛隊とほぼ互角の科学力を持ちながらも、その姿は中世ヨーロッパを彷彿とさせる佇まいで、動物兵まで率いるチグハグぶり。一進一退の膠着状態の中、こんな状況でも結婚式を挙げようと誓った予備自衛官補の主人公「月菜灯」は、ロキア王国軍に親戚一同を殺された。が、しかし…白無垢の和式花嫁衣装を見た瞬間から、ロキア王国軍の兵隊の手足が不自由になり、狂い始めた。婚約者であり遠縁の親戚、月菜英を連れ去られた灯は、応戦に来た特殊作戦群の持つドイツ製アサルトライフル「G36C」を手に入れてロキア王国軍を蹴散らした。その功績とデータから急遽、中央即応連隊司令部は白無垢迷彩の日本式花嫁衣装を纏った女性特殊部隊「花嫁フォース」(HF)を立ち上げる。同じく結婚式に偶然花婿をロキア王国に捕られた者同士が一同に集まり、ロキア王国軍の拠点を目指すのだが。途中、奴隷として働かされていた「エルフ娘」達を解放し、彼女達も取り込んでロキア王国軍に立ち向かう。白銀世界に白無垢角隠しが戦場を舞う。異色のファンタジー系ミリタリーアクションが遂に幕を上げる。

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Re: 花嫁フォース〜白銀の角隠し ( No.1 )
日時: 2019/10/29 19:56
名前: 梶原明生  

登場人物紹介…………………………月菜灯。婚約者を奪われた主人公。20歳。…月菜英。灯の婚約者。20歳。…皆藤真奈美。HFのリーダー。22歳。…朝倉怜華。ボブ髪のハッカー。17歳。…日田まひる。大柄でおっとりした子。18歳。…霧島冴子…あらゆる工作技術を持つダークホース。22歳。…舩坂剛…中即連司令官の陸将。55歳。…貞村剣。特殊作戦群の一佐。40歳。…赤沢真人。特戦群三佐35歳。飄々とした人柄。…地衣武志。特戦群三尉28歳。体格がデカい楽天家。…早川飛呂丸。三曹18歳。天才的な戦闘能力を見込まれ、貞村に三曹を与えられて同行するシャイな少年。灯に思いを寄せる。…スターシャ。金髪に容姿端麗なエルフ娘。…ナーシャ。ボブ髪の霊感エルフ。…ロマーノ。茶髪な慰安婦だったエルフ。…アルカーデ王。ロキア王国国王。強硬派。…カール卿…国王の若き参謀長。…ルスキィ少佐。ロキアの白鷹と恐れられた凄腕。片目を失っている。25歳。…ハドリア大佐。信望厚い隊長。39歳。…アレク中尉。狡猾で冷血な軍人。ルスキィをライバル視している。22歳。…アナトー大尉。体格と怪力はロキア一番の男。…ポービー伍長。ハドリアの甥っ子で新人隊員。18歳。…アリーサ。ロキア王国の姫。実はルスキィと腹違いの兄妹。 他

Re: 花嫁フォース〜白銀の角隠し ( No.2 )
日時: 2019/10/29 21:05
名前: 梶原明生  

「白き花嫁」………………………いつからか。もうこんなことになって10年も経った気がする。少し回りは吹雪いてる。もうすぐクリスマスだと言うのに、彼女達は白無垢角隠しの花嫁衣装に白迷彩のG36C小銃を手に持ち、白銀の雪野に待機している。白迷彩のM24の狙撃手が耳打ちする。「灯、私が狙撃したら突入よ。」「はいはい冴子さん。」「何、あなたらしくないわね。どうしたの。」「結局私達は何のためにロキア人の命まで取ってこんな格好して…」「考えたら負けよ。いい、あなたは今過渡期に来たのよ。私もそうだった。もし私達がやめたら、あなたのご両親や北海道で起こった事がまた繰り返し。それでもいいの。」「答えはわかってます。」双眼鏡にまた目を移す灯。「歩哨二名排除。」一斉に突入する花嫁フォースの隊員達。ロキア王国軍は何故か雪ある場所に拠点を築くのが好みらしく、11月に攻め込んできたのも頷ける。しかしそれは日本式花嫁衣装を身に纏う「花嫁フォース」には好都合だった。「手榴弾っ。」灯は仲間に叫ぶと、ロキアの天幕ドアを開けてスタングレネードを投げ込んでから突入した。「クリア。」「オールクリア。」「いない、英がいない。」一足遅かった。捕虜の花婿は移動された後だった。「これは…英のペンダント。」結婚式前にペアで買った銀のペンダント。裏には英のイニシャルが。「英…英…」大粒の涙が灯を消した。「大丈夫。大丈夫だよアカリン。近付いたからね、もう少しだよ、ヨシヨシ。」172センチの大きな体で灯を抱き締めるまひる。「修一郎さん。…」同じく涙する隊長の真奈美。しかし…「さぁ、泣いてる暇があったらすぐ移動よ。取りかかって。」涙を拭っておしこらえながら叫んだ。怜華がパソコンを開いて冷静に告げる。「ウィルスに引っかかった。ビンゴビンゴっ。敵さんF地点に移したみたい。」「でかした、さすがは怜華。すぐに移動。」「了解。」花嫁フォースはすぐにヘリを要請した。話は1ヶ月ほど前に遡る。11月初旬、突如として稚内某所に謎の亜空間のトンネルが地上に現れた。そこから戦車にヘリに戦闘機といった現代兵器を駆りながら、小銃や機関銃で武装した「中世ヨーロッパ甲冑」の兵隊が押し寄せたのだ。突然の有事に対処が後手後手になり、警察に先導された自衛隊とSAT混成部隊が対処するものの、一進一退の攻防となった。3日で北海道は占拠されるの疑似専門家の意見に反し、陸海空自衛隊の凄まじい攻撃に怯む…続く。

Re: 花嫁フォース〜白銀の角隠し ( No.3 )
日時: 2019/11/03 22:06
名前: 梶原明生  

…政府でもテロ特措法や有事法制を駆使し、自衛隊の出動率を大幅に上げた。いきなり問答無用に大量殺戮を始めたのは向こうなのだ。こんな事態でロキア王国軍を忖度するなどありえない。航空自衛隊もまた、千歳基地第2航空団のF15、F2、F35などが飛び立ち、ロキア空軍の戦闘機を蹴散らすと同時に陸自の航空支援も行った。しかし、宗谷岬から始まったこの戦闘は北海道全土を取り返すには至らず、凡そ北半分を占拠された形で睨み合いの膠着状態となった。一部の反戦派は勝手なものだ。いざ戦いが始まればやれ暴力集団だのやれ旧軍の再来だの騒いだクセに、北海道の半分を守り抜いた功績は讃えず、今度は「自衛隊は無能だ。」と叫ぶ始末。それでも陸上総隊第7師団は怯むことなく警戒を厳となしていた。北海道の大学生、月菜灯もまた予備自衛官として駐屯地警備に婚約者の英と共に召集されていた。「なぁ、灯。こういう時だからこそ、結婚式を挙げよう。」「英…でも。」「心配いらない。札幌はまだ死守されてて侵攻の余地はない。今週末は戒厳令も解かれて俺たち別の予備自と交代休暇だ。今や札幌じゃウェディングブーム到来だからな。この波に乗らないわけにはいかないだろ。」「英…わかった。予定通り神前式で。」「ああ。」勤務中ではあったが一目を忍んでキスを交わす二人。かくして週末の結婚式。親戚一同が集まって式を見守った。彼女だけでなく、他二組の結婚式も執り行われている。「ロキア王国軍の特殊部隊だ。」軽い甲冑に自動小銃などで武装した数名の兵隊が殺戮を繰り返しながら街中を走り抜け、結婚式会場に押し寄せてきた。「皆、逃げろ。」英は叫んだが時遅し。兵隊が小銃を乱射して親戚一同を射殺する。「何てことをっ子供達は…」「灯っ。」白無垢の花嫁衣装のまま親戚の子供を守る灯。「ふふ、ジャップめ、死ね。…う、これはどうしたことか。」アレク中尉が花嫁衣装を見た途端に目が耳が狂いはじめ、乱射するもののどうしても灯に当たらない。「隊長、これは…」「お、お前らもか。」それは二組の花嫁に対しても同じだった。まるで花嫁を避けるようにしか攻撃できない。「ば、バカな、こんな…とにかく、この現象のサンプルとして花婿らしきこの三人を拉致しろ。」「了解。」英達は兵隊達に拘束されてしまった。「英っ…」「離れるなっ。子供達はどうなる。」「はっ。」灯は掌を口に当て、ヘリで連れ去られる英をどうすることもできなかった。「英ーーーっ。」…続く。

Re: 花嫁フォース〜白銀の角隠し ( No.4 )
日時: 2019/11/07 19:43
名前: 梶原明生  

…しかし残存兵がまだ殺戮を繰り返していた。「やめてーっ。」叫んだ時、陸自特殊作戦群の隊員が一斉に雪崩込み応戦した。HK416小銃の他、ドイツ製G36C小銃を手にした隊員もいる。「うがーっ。」何名かの隊員が敵軍の凶弾に倒れた。その時、神のお導きか、灯の下にG36C小銃が飛んできた。「この子達を頼みます。」「待て君。何を…」叫んだが遅く、小銃を手にして走り出した。「わーっ。」89式小銃の扱いには慣れていたせいか、銃の扱いはピカイチ。貞村一佐が何かを悟った。「彼女、扱いに慣れているのか。しかも白無垢の衣装で動き辛いだろうに。いや、待て。それどころかロキア軍の連中何故彼女に当てん。まさか…」百戦錬磨のロキア兵。女如きに甘くはない。わざと外して撃つなど論外。まして手榴弾も投げられないとなると…「白無垢は撃てないのか。いや待てよ、雪山迷彩服の隊員は撃たれてた。白無垢だけが原因じゃない。白銀の角隠し衣装こそが奴らを狂わしてるんだ。」ようやく悟った貞村は一佐は赤沢三佐に無線で叫ぶ。「赤沢。一か八かだ。白無垢の花嫁を楯にしながら撃つぞ。」「正気か。民間人だぞ。それに…」「全責任は俺が取る。とにかく聞いてくれ。」「了解。」その頃赤沢側にいた花嫁。皆藤真奈美もまた、G36C小銃を手にし、応戦していた。「よくも修一郎を。許さない。」5.56ミリ弾を打ち込む真奈美。「弾倉。」彼女の背中に隠れて特殊半透明型プラスチックの弾倉を手渡す。右手人差し指で弾倉止めレバーを前に押しやり、後ろから空弾倉を叩き落とし、そのまま新しい弾倉を差し込む。気がつけばロキア王国軍特殊部隊は全滅していた。「君達は一体。」「申し遅れました。私は予備自衛官の月菜灯と申します。」「同じく予備自衛官の皆藤真奈美と申します。」「え、あなたも…」「ええ。そういうあなたもなかなかの腕でしたね。」「いえ、そんな…」貞村がもう一人も含め、辞令を発動する。「なら話は早いな。月菜、皆藤、他両名は特殊作戦群本部まで同行するように。」「了解しました。」思わず敬礼する二人。96式装甲車に搭乗し、一路貞村達の本拠地へと向かった。それからと言うもの、各研究分野のエキスパートが召集され、彼女達の姿に何故ロキア王国軍が狂いだし、彼女達を避けてしか攻撃できないのか、ロキア兵の捕虜も交えて検証したら、やはり白無垢の角隠しをした花嫁衣装に対して攻撃ができないことがわかった。舩坂剛 中速連陸将は、…続く。

Re: 花嫁フォース〜白銀の角隠し ( No.5 )
日時: 2019/11/11 18:26
名前: 梶原明生  

…貞村一佐に臨時で白無垢花嫁衣装を身に纏う「花嫁フォース」の創隊と隊長就任を命令した。「地衣三尉、どうだった。」体格がデカいがだいぶデブ寄りの地衣に赤沢が聞く。「てんでダメっす。臨時で白迷彩服をつなぎ合わせて花嫁衣装にして角隠しまでそっくりにして出撃したってのに散々撃ってきますよ。うちの隊員二名が幸いにも命に別状ない重傷負いました。やはり彼女達と白無垢花嫁衣装が効き目抜群のようです。」「そうか。ご苦労だった。」「ちなみにですが普通科の連中嫌がりましたよ。白無垢花嫁衣装なんて着れるかってね。」「まるで湾岸戦争時代のSASみたいだな。」「と、言うと。…」「その昔イラクの砂漠地帯を駆け抜けるには、砂漠色よりピンク色の方が見えにくいってんでSAS特殊部隊はランドローバージープを真っピンクに染めたらしいんだ。しかし一般隊員は誰一人乗らず、SASは平気で乗りこなした。おかげで作戦はどれも成功した。軍人魂剥き出し過ぎると時として作戦の大局を見られなくなる一例だな。ま、俺ならピンク色の車に乗りたくない気持ちもわかるが。ハハハッ」苦笑いする二人。「赤沢、花嫁フォースのメンバーはリストアップしたか。」貞村一佐が天幕に入ってきた。「はい、ただ…」「ただ、なんだ。」「月菜と皆藤以外の三名は少々曲者揃いでして。」「なにが曲者だ。お前達だってかなりの曲者だろ。」「ハハハッ御冗談を。言われました通り、花嫁衣装着付けに心得があって、それぞれ必要な才能のエキスパートを選抜いたしました。先ずは朝倉怜華、17才。電子技術とハッキングの名手。」「まて、未成年か。」「やむを得ず。続きまして日田まひる、18歳。車両とヘリマニアでして、修理整備は天才的。UH−60ヘリを無断で駆って女友達を救出。ロキア兵を巧みな操縦テクニックで撃退。少年院行きか自衛隊か選ばせました。ラストは霧島冴子、22歳。舩坂陸将からの推薦なんですが…」「どうした。」「いや、今一つ出自がわからんのです。」「まさか愛人じゃあるまい。」「まさか…しかし偵察潜入はピカイチ。以上が花嫁フォースのメンバーになります。」「わかった。明日から付け焼き刃訓練だが、頼んだぞ赤沢。」「了解しました貞村一佐。」かくして翌日、灯をはじめとするメンバーが集められた。赤沢が挨拶を始める。「君達に集まってもらったのは他でもない。花嫁フォースを編成し、ロキア王国軍を撃退し、かつ、和平交渉に持ち込むためだ。…続く。

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