複雑・ファジー小説

Re: 右腕へ転生、背負うは大罪(5/14更新) ( No.17 )

日時: 2017/05/28 19:24
名前: うたかた ◆wr23E0BYk6

 夜が明ける前に村に帰れるように狩りを切り上げたが、最終的な獲物はオーク一頭と額に刃を生やした、ホーンラビットの上位種であろう【ソードラビット】三羽であった。キメラに襲われたことを考えればそこそこのものであろう。
 あーで、村に早く帰ろうとした理由だが、一つは肉に飢えている住人を刺激しないように爺さんに話を付けたいのと、もう一つは俺の異端さを露見させないようにするためだ。あんなに旨いもん、いや上位種であるオークを一頭であっても狩ってきたらどんな目で見られるか分からないからな。

 なんとか日の出る前に帰ることは出来たのだが、何人か大人が眠そうに目を擦りながら働き出していた。そんな彼らは、俺の狩ってきた獲物を見た途端、大騒ぎ。
 大の大人が騒ぎだしたらどうなるのかは言わずもがな。その結果、気が付いたら胴上げされてた。なんでだ。

そんなこんなで村の修繕はそっちのけで肉の下処理をすることになった。俺も手伝おうとしたのだが、狩ってきたら者を働かせる訳にはいかない、的な感じで手持ち無沙汰になっていたところに爺さんからお呼びだし。
 元傭兵の爺さんの目は誤魔化せず、キメラに遭遇したのがバレた。よくぞ奴から逃げ延びた、なんて言っていたがそこまで求めるのは酷か。
 しかしそれを聞くために呼び出した訳ではなく、キメラから逃げ延びるほどの実力を持ち合わせた俺に自身の技を教えたいとのこと。盛大に勘違いされている気が。

 無茶だと言おうとしたが、死ぬ気で、いや死んでも努力すれば出来ないことは無いらしい。

 やっぱ、この爺さん。何処まで見抜いてるかわかんねぇや。

 こうして半ば死にながらの修行が始まった。

□ ■ □ ■ □

 長い長い一ヶ月が過ぎた。
 いやぁ、死ぬかと思った。いや、死んだ。三回くらい死んだ。
 生身で剣撃を受けたり、口からブレス吐いたり、龍脈と言う不思議パワーを使わせようとしたりと、挙げていったら暇が無いが、弱小ゴブリンに龍人と同じクォリティーを求めんのは本当にやめろ。

 まぁ、そのお陰で
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ホブ幸は、スキル〈雄叫び〉〈竜の伊吹〉〈体当たり〉〈斬撃〉〈連撃〉〈重撃〉〈地均し〉〈甲盾強化〉〈防御強化〉〈肉体硬化〉〈竜鱗生成〉〈精神統一〉〈平行思考〉〈高速思考〉〈直感〉〈自制〉〈徹夜〉〈精神強化〉〈龍の意志を継ぐ者〉〈武龍道〉〈斬撃耐性Lv1〉を会得しました。
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こんなにも俺のスキルが増えた。

 え、全然増えてないように見える?
 確かにそうかも知れないが、スペックの違いとか、スペックの違いとかを考えてくれ。あ、それとスペックの違い。
 分かりやすいスキルだけ並べて見せたら少なく見えるかも知れないが、形に見えない基礎が大きく延びた。一ヶ月前の俺と比べたら2倍くらいの差があるんじゃないか?
 されども、あのキメラにはまだまだ届かない。それは爺さんも分かっているようだ。
 その問題を解消すべく、俺は【迷宮】に行くことになった。

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