二次創作小説(映像)※倉庫ログ

EVIDENCEーmonster hunter:
日時: 2016/08/16 10:47
名前: 年中漢

モンハン2次小説、「エビデンス」
年中漢はモンハン2次小説を結構飽きずにかけています!
これからもどうぞよろしくお願いします!
さて、プロローグからどうぞ!
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狩人は世界と世界を行き来する者。

死と生

人と自然

愛しさと憎しみ

辛さと楽しさ。

何でこんなことするの?僕にも分からない。

でも命を奪っている。でも命を還している。

ぼくはどこに行けばいいの?



___________分かったのは、血の海にいたのを知った時。
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目次
#1始マリ
>>1-9

#2疾風迅雷
>>10-15

#3目覚メ
>>16-21

#4轟カレントスル運命
>>23-28

#5侵食
>>29-32

#( ^ω^ )世界観解説、キャラ紹介
>>22

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Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.25 )
日時: 2016/08/06 09:57
名前: 年中漢

ヘレンにはリビングのテーブルに大人しく座ってもらった。

ショートカットの髪、少し気が強そうな、でも可愛らしい目つき、健康的に痩せた体、普通だったらまるでアイドルのようだ。でも性格は違う。ミリアの方が百億倍可愛く見える。

「えっと……どういうこと?」
「はぁ?決まってんじゃん。あんたのとこに泊めてっていうことよ。」
「誰に僕の家を紹介してもらったの?」
「ギルドマスターよ。あのじいさん結構やるわね。」
「えっ?ギルドマスター?それってつまり?」
「私もハンターよ。双剣を使うの。」
「し…………」
信じられない。スルガは心の底からそう思った。ヘレンが狩場に来たらどのモンスターも逃げてしまうのではないか。

そしてこの流れは……まさか……

「ねぇ…」

ミリアの時と同じく強制狩猟出発なのでは?

「私の財布金欠になりそうだし、ハンターっていう職業は金欠になりやすいから早く狩りに行こうよ。」

やっぱり(心の叫び)

「……一人で行けるだろう。」

休ませろ。(心の叫び)

「いいから来て。死ぬわよ。」

休ませろ。(心の叫び)

「分かったよ。ついて行くよ。」
「分かればよろしい。」

渋々だけど、集会所に行った。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.26 )
日時: 2016/08/08 11:09
名前: 年中漢

「実はねぇ、気になるクエストがあったんだ〜フフン♪」
ご機嫌だこと。

「ほほう、二人で新婚狩猟かね?」
もう枯れたじいさん声。実際にじいさんだ。問題のギルドマスターさんである。何てこと言うんだ。

「はぁ?!何言ってんだボケ!」
ギルドマスター の胸倉を掴む。おいおいやめろ。
「女子に叩かれるのもわるかないのぉ。」
「ヘレンさん、やめといた方が良いと思うよ。」
だがヘレンは止めようとしない。明日の三面記事だぞ。

その時、

「お疲れ様です。マスター。」

後ろから声がした。振り向くとセルタスシリーズのG級版(見たことない防具)と思われる20代ぐらいの男がいた。
「キャーーー!!貴方は!」
「えっと……有名人?」
「はぁ?知らないの?世界でも5人だけの円卓の騎士の一人、ソウゴ・イルナルクさんよ。会えるなんて奇跡よ!」

彼女の叫び声で群衆が出来てくる。
「ソウゴ・イルナルクだと?」
「嘘ッ!有名人じゃん!」

「あー……うん。」
聞き覚えはある。確か古龍ラオシャンロンを倒してミナガルデと呼ばれる町を救ったとか。

「サインして下さい!」
サイン色紙を持っている。どっから取ってきた。

「また後でね。僕はクエストを受注したい。」
「うぅ〜」

ヘレンのテンションが下がる。
それを見たソウゴは気の毒に思ったのか、
「それじゃあ、僕の狩りを見学するかい?」
「えっ!良いんですか!」

「そして君も。」
スルガを指差す。
「はぁ……」
それしか言えない。

「できれば僕の狩りから学べることが多くあれば良いね。」
「はい!!」
ヘレンの大きな返事。
どうすればそんな正直になるのか……

「じゃあ、これを頼む。見学二人だ。」
「えっ……そのクエストにするのですか?あまり調査が進んでいなくて、どのような事態が起きるのか分かりませんよ。」

ソウゴが指差したクエストはティガレックスという飛竜種のモンスターの狩猟だ。しかし、生態未確定というハンコが押してある。

「良いよ。狩るから。」

あっさりとクエストを受注した。

そしてソウゴはスルガたちに話しかける。
「君たちもしっかり装備した方がいい。何かあると危険だからね。」
見学は手出しをすることを禁じられている。しかし、そこまで言うなら万が一のために装備は整えた方がいいということなのだろう。

今回の装備……
スルガはラギアSシリーズに太刀、氷刃【雪花】
ヘレンはイーオスSシリーズに双剣、爆砕の双刃
ソウゴはセルタスXシリーズ(推定)にチャージアックス、ディヴァルキューレ(推定)

周りから、ソウゴさんといいなぁ、いいなぁと不満をぶつけられながら狩場に向かう荷車に乗った。

目的地は天空山である。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.27 )
日時: 2016/08/09 14:20
名前: 年中漢

荷車の中。

ガタンゴトンと車輪の音がする。外を見ると小型モンスターのガブラスが飛んでいるのが見える。

ブモオオォ

アプトノスが鳴く。今まで言わなかったが、この荷車はアプトノスが引いているのだ。

荷車は止まった。

そこは竜人族の村であった。
「こっちだ。」
ソウゴはスルガとヘレンを呼び、ある場所に連れて行った。
そこは飛行船乗り場であった。飛行船が崖から繋がれて宙に浮いている。

「予約は取ってある。二人とも、乗れ。」
そう言ってソウゴは飛行船に飛び乗った。
「うあぁ……崖怖い……」
ヘレンが怯える。しかし、勇気を出して、飛び乗った。

「あ……」
スルガも驚いた。かなり高い崖だ。下は見ない方が良い。

これから飛行船に乗って山の上まで行くらしい。
天空山。この異常なほどの高さならこの名も納得できる。

そして着いた。

ティガレックス。まさか自分がこれほどのモンスターを目にすることになるとは思わなかった。
名前も聞いたことあるだけだ。

「行くぞ。」
早ッ……!もうアイテムボックスからアイテムを取ったのか?
「あの……ソウゴさん?アイテムは……?」
猫を被ったヘレンが可愛らしい目つきでソウゴを見る。

「要らない。」

一蹴。ヘレンはぽかんという表情になった。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.28 )
日時: 2016/08/10 18:27
名前: 年中漢

1番エリアに行く。野生のアプトノスが悠々と歩いている。至ってのどかだ。

分かれ道が3本ある。

マップに記される限りでは、2番エリア、3番エリア、5番エリアにそれぞれ続く道である。

するとソウゴは急に歩き出す。5番エリアの方角だ。
今までの経験で初期位置を見出したのだろう。千里眼の薬を使わないとは、恐るべし。

そのままついて行く。
「……いた。しゃがんで。」
ソウゴが小声で言う。段差が多いゴツゴツした小さな平地に、小型モンスター、イーオスの群れと大きなオレンジ色の竜がいた。
それは長い首と、同じく長い尻尾を持ち、背には角ばった甲殻が立ち並ぶ。そしてその両脇に長い腕が生えて、それを地面につけ這いつくばるようにいる。
オレンジ色に青い縞模様があるのも目立つ。
目は凶暴そのものだ。

【轟竜】ティガレックス

殺気がジンジンとその存在から感じられる。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.29 )
日時: 2016/08/09 14:11
名前: 年中漢

図鑑でも細かくは書いてはいなかった気がする。それどころかその殺気に圧倒されて、あまり物事を考えることが出来ない。
スルガは思った。


「ここに隠れて。よく見ているんだ。」
ソウゴが言う。
そして、背中に背負ったチャージアックスの柄を握る。チャージアックスは両刃式の大きな斧のような形状だ。しかし、

ジャルルルルルルキンッ!

金属音を立てて変形、いや、分解した。
斧らしさを見せる飛び出た刃が盾のようになり、柄とそこから伸びる芯のような細い刃が剣になっている。

大きな片手剣のようだ。

ダッ!

ティガレックスに向かって走る。
ティガレックスもそれに気づく。

『グルォォォォ……スゥゥ……』

ティガレックスは肺に空気を吸い込む。これは咆哮の構えだ。しかし、ティガレックスの咆哮は違う。余りの音の大きさに凄まじい破壊力を持つ。

真っ直ぐに突っ込んで大丈夫だろうか。

しかし、ソウゴは曲がらない。

『ンギャアアルゥゥオオオオオオオオォォォォッ!!!』

鼓膜が潰れそうな大音量。
ソウゴ盾を構え、それを受け止め、右手に持つ剣の部分で喉、胸、足と切りつける。剣には血液が染み込んでいくように見える。

凄い……
スルガは思う。
離れたくなる咆哮を逆に受け止める度胸には驚いた。

ティガレックスが腕を振り、その勢いでさらに長い首を伸ばして噛み付こうとする。

タタッタタタッ

ティガレックスの腕を下に潜って避け、剣を上に向け腕を切ってから、噛み付こうとする頭を横に避け、剣を横に構え、頭に刺す。頭は骨が多く硬いため、表皮をえぐるだけで済む。

そしてさらに走り、背後に回る。

ティガレックスが首をソウゴの方に向けようとする。

だがその瞬間、ソウゴは宙にいた。剣を逆手に持ち、ティガレックスの背中から頭まで一気に切り裂いた。

『ギァヤァァァァルォオオ』
ティガレックスが悶える。頭の甲殻が欠損して血が流れている。

ソウゴの剣が赤く光っている。その剣を盾に差し込むと光が消え、ジャコッという音と共に内蔵されたビンにモンスターの血液が貯められる。

チャージアックスはモンスターの血液を利用して膨大なエネルギーを生み出す機構を持っている。
『ギャアアォォォォオオォォォォッ!』
「くっ!」

ティガレックスの突進。ソウゴは盾を使い衝撃を受け流しながら左に避ける。

ズドン!壁にぶつかりつつも方向転換し、再度突っ込んでくる。

瞬間、ソウゴは剣を盾に差し込み、合体させる。それはさながら巨大な斧のようになる。チャージアックスの真の姿だ。

ソウゴは突進してくるティガレックスに走り寄り、

シュゥウウン!!

回転して切り裂く。
ティガレックスとすれ違うようにして。

ジュバァァァァアッッ!
ティガレックスの全身から血液が出る。しかし、かすり傷のようだ。すぐティガレックスは立ち上がり、ソウゴを見る。
『グルゥゥゥゥ……』
ティガレックスの腕や顔に赤い血管が浮き出て見える。

鼻から白い息が出て興奮している。

___________怒ったのだ。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.30 )
日時: 2016/08/11 08:39
名前: 年中漢

『グルゥゥゥゥ……』
怒った。

ソウゴは飛びのいた。その横をティガレックスが突進する。途轍もなく速い。まるでトラックのようだ。

ズザザザザザァァッ!

ティガレックスが土煙を上げながら豪快にカーブする。そして壁の横を走り、ソウゴに飛びかかる。

ソウゴは避ける。

ドン!プチュッッ!

ティガレックスは地面に着地する。周りにいて今まで警戒して離れて見ていたイーオスと言う小さい恐竜型の小型モンスターがいとも容易く潰れる。

イーオスは同胞が潰されたことに怒る。

『ギャァギャァァッ!』

イーオスが小さく吠える。

ティガレックスは決まりが悪くなったのか、両腕に付いている翼を広げて逃げる。
ソウゴはそれを見る。どうやら今後ティガレックスがどこに逃げるのか見るつもりだ。

今まで少し大きな岩の裏に隠れて見学していたヘレンが、同じく見学していたスルガに話す。
「……ねぇ、スルガ、」
「ン……?」
「何でソウゴさんは疲れないんだろう?」
「……そういえば……何でだろ。」

走ったり、盾でガードしたりすれば必然的に疲れるはずだ。

「その理由はこれだ。」
「うわァッ!!」
スルガは驚いた。いつの間にか隣にソウゴがいる。その手には一本の小瓶を持っている。表面には強走薬グレートと書いている。
「ああ、なるほど……納得です。」
強走薬グレートは、人間のスタミナ、持久力を最大に近い状態まで引き上げる薬だ。
「……次は2番エリアだ。行こう。」
そう言って2番エリアに向かう。1番エリアを経由して行けるはずだ。


___________2番エリア。上にツタが全面に生えて広がっており、床のようになっている。地面が下にあって、ツタの床が上にある。要は二階建てのフィールドなのだ。

「……いた。君たちは2階に登れ。僕も登る。」
下階……地面のエリアにティガレックスはいた。
しかし、ソウゴは2階のツタの床で戦うつもりだ。

登る。ガサガサッ。ツタで音がする。

ピクリ。

下にいるティガレックスがその音に反応する。
そしてティガレックスはジャンプをするのか腰を低く構える。

_________今度こそ逃げなきゃ

スルガは思う。でないと、幾らソウゴでも強大な爪や、鋭利な牙でミンチになってしまう。

だが、ソウゴはティガレックスの構えに合わせるようにチャージアックスを逆手に持ち、剣が盾に刺さった状態で構える。
その構えは、まるで居合切りのようだ。

ガション プシュウウウウゥゥ

盾の変形機構が開き、蒸気が出る。

刹那、ティガレックスが跳ぶ。
『ギャァルゥゥアァァアアアァァッ!』

ツタを力任せに破り、勢いよくソウゴに飛びかかる。爪や牙を総重量をかけて突きたてようと空中でソウゴに向ける。

「……見えた。」
ソウゴはその一瞬を見逃さなかった。チャージアックスは一瞬で属性解放(ブースト)し、まばゆく輝き、ソウゴは居合切りの要領でそれを叩きつける。

チュイイイイン!

バシュンンッ

青紫色の紫電が迸る。ティガレックスは20メートル彼方まで飛ばされた。

何て力なんだ。
スルガは思う。




Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.31 )
日時: 2016/08/11 09:02
名前: 年中漢

ティガレックスが起き上がろうとする。怒りで浮かび上がった血管も今は収まってしまっている。
頭から胸にかけて深い傷があり、流血もひどい。所々、雷エネルギーの所為か、焦げ目も出来ている。

『グルゥ……グ……』

バタン

ティガレックスが力尽きる。ツタの床の上で、静かに。
ソウゴは腰の脇に提げている剥ぎ取り用ナイフを持つ。
ハンターはモンスターから、鱗や甲殻などの「素材」を剥ぎ取る。それは今後の武具に使われるのだが、素材を剥ぎ取ることはモンスターに対する慰霊にも繋がると言う。ハンターは自然に感謝し、素材を貰うのだ。
ソウゴはティガレックスの鱗に手を伸ばす。しかし、ふと、その手を止めた。

ドクン

ティガレックスの生命の鼓動が蘇った気がする。危険だ。
ソウゴは飛び退く。

プス、プスプス…
黒い煙がティガレックスの身体から出る。

「何だあれ」
今まで見ていたスルガは驚く。モンスターの死体から黒い煙が出るなんて見たこともないからだ。

ソウゴも再び剣を構える。

『ゴボエェッ、ギャッ、ヴァッ』
ティガレックスの身体がビクビク震え、体色が血管に沿って黒くなって行く。

『グベッ、ギャッ……ガルウウウウゥゥ』
ブリッチをする様に手をついてから、グワンと不自然に起き上がった。

ティガレックスの眼は白目を向いていた。そして赤く充血していた。

『ギャァァルァァァァ!!』
ティガレックスが吠える。その声は生物が出す声ではなかった。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.32 )
日時: 2016/10/08 11:09
名前: 年中漢

「ほう、こいつは凄いな。」
ソウゴは、黒みがかった体色のティガレックスを見る。

『グギャァゥゥアアアアア!!』
ティガレックスが走ってくる。以前よりも早いスピードだ。

ソウゴは横に避ける。

しかし、

「何ッ?!」

ティガレックスはソウゴの手前で急に首を伸ばし、噛み付く。

さらにソウゴはティガレックスの頭に手をついて上に避ける。すぐ近くでガチッと歯が噛み合う音がする。その瞬間、ティガレックスの口から黒い唾液が出る。
あの黒い唾液は体内に入ってしまうとどうなるか。
ソウゴはこれが人智を超えた病のようなものだと確信した。

それでも、ソウゴは尚も攻撃の手を止めない。

回って、尻尾、後ろ脚、背中、前脚、頭__________

だが、ソウゴの思った通りにティガレックスは動かなかった。ソウゴの予想では、一番攻撃を加えている自分に頭を振り向かせるはずだった。だが、ティガレックスは勢いよく、ソウゴを無視して、岩かげでじっと見ているスルガ達の方に前進したのだ。

ソウゴは不意を突かれた。

そしてスルガが驚く。
「やばッ……!」
スルガは噛み付くティガレックスの口を太刀で受け止める。本当ならば見学者はモンスターに手を加えてはいけないのだが、今回ばかりは仕方ない。

「スルガ……」
後ろでヘレンが震える。無理もない。いきなりティガレックスがやって来たのだから。


糞ッ、何て力だ!
スルガは思う。しかも、太刀を伝って黒い唾液が流れてくる。気持ち悪くて触る気がしない。しかし、ここで耐えなければ殺される。

「スルガ君、よくやった。」

後ろで声が聞こえる。ソウゴだ。

ソウゴは大きくチャージアックスを振り上げ、ティガレックスの背中を踏みつけ、ジャンプし、そのまま勢いよく振り下げた。

巨大な斧と化したチャージアックスはティガレックスの首の頸椎に食い込み、そこから身体を切り裂いていく。

ズザザザザザジャジャブチュルグチュア

一気に真っ二つになる。

「……どうやら筋組織も脆くなっているようだ。何かの病気だろうか。」
ソウゴは地面に着地し、チャージアックスの血糊を拭きながら呟く。グチャグチャに分かれたティガレックスの死体を見ている。

「ソウゴさん……ぁありがとうございます……」
なさけなくスルガは例をする。

「君らはよく頑張った。ヘレン君、君もさっきスルガ君の後ろで閃光玉を投げようとしていたね。」

「えっ……」
ヘレンはピンを引っ張って投げると閃光を撒き散らして破裂する、目眩し用のアイテム、【閃光玉】を手に持っていた。ソウゴがあの戦闘の中、それに気づくとは、思ってもいなかった。
「いい判断だ。閃光玉でティガレックスの目を眩ますことができれば、僕らにも逃げるチャンスが生まれる。スルガ君も太刀で攻撃を受け止める覚悟は素晴らしいと思うよ。」

ヘレンはソウゴに褒められ、顔を赤くする。

「さて、剥ぎ取りはやらないのか?」
ソウゴが言う。
「えっ……剥ぎ取りはしても良いんですか……」
スルガは驚く。
モンスターから鱗や甲殻などの素材を剥ぎ取る行為、剥ぎ取り。
本来は見学者はやってはいけないことになっている。

「特別だ。」

スルガは期待してナイフをティガレックスの肉に滑らせる。剥ぎ取り回数は規定で3回までなので、3つの素材が取れる。

スルガの入手した素材は、
轟竜の堅殻
轟竜の尖爪
轟竜の堅殻

「やったー♪」
ヘレンも何かとったらしい。

ソウゴは慎重に鱗を選び、何か黒紫色の結晶がこびり付いた鱗を取る。スルガはどこかでそれを見たような気がした。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.33 )
日時: 2016/10/08 11:30
名前: 年中漢


____大きな円卓。そこに12人の人間が座っている。

その中にソウゴ・イルナルクがいた。

「__________イルナルク、時は来たようだな。」

12人の中の一人……老人の男がソウゴの問いかける。

「ええ、この鱗が何よりの証拠となります。」

ソウゴが鱗を円卓に置く。ティガレックスの鱗だ。鱗には黒紫色の結晶が付いている。

「……これは!」

円卓の周りがどよめく。

「この鱗は世界の侵蝕と輪廻を司る神、『シャガルマガラ』の出現の予兆を示している。」

老人が目を見開く。
「十年前の惨劇を二度と、繰り返させないようにしなければならん。なんとかして討伐しなければ……!!」

ソウゴはそっと囁くように言う。

「その必要はありません。」

そう言うと、ソウゴは背に背負った「太刀」を素早く振る。




血が飛び散る。12人を切り裂く切れ味。細切れになった肉片に向かって言う。

「力はもう見つけた……」

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.34 )
日時: 2016/10/10 10:28
名前: 年中漢

「まだ〜スルガーー!!」

「いや、まだだけど……」

ヘレンが大きく呼びかける。

スルガは野菜炒めを作っている。
「ごめん……遅くなったね。」
スルガが野菜炒め、白米、味噌汁をお盆に乗せて持ってくる。

「……」
ヘレンは何かと不満そうだ。

自分の料理に何か落ち度があったか。
スルガは身構える。

小言どころじゃない。かかと落としが降ってくるかもしれない。

「……スルガ」
「…!!」

スルガはビクッと震える。

「何か堅苦しいわ。」
「……はあ」
「それよそれ!!……子供の頃、まだ引きずってるの?」
「……」
スルガは黙りながらも頷く。ヘレン顔をスルガに近づける。
「誰もあんたをいじりはしない。それに…」
「……それに?」
「私より、スルガ、あんたの方が強くなってるわ。」

何とも言えない複雑な気持ち。未だに自分より彼女の方が強い気がしたのに。

「コレで私とスルガは対等になった訳ね。」
ヘレンはそう言うと、口をスルガの唇に近づけようとする。
「わっ?!」
咄嗟に反応してスルガは首を横に曲げ、ヘレンの額に手を当てて止める。

「……スルガ?」



分からない……スルガは何を言えば良いか分からなかった。


「…ごめん……分からないんだ。」




スルガが口を開く。
「……でも、本当に対等になれるまで……少し待って。」

「またそうやって逃げるつもり……?」
ヘレンが聞く。

「もう逃げないよ。」

「じゃあ、まず、普通に呼び捨てで良いよ。他の人に私のことを話す時も。」

「!?それは……」

「やっぱり逃げんの?」

「……分かった。……えっと…早く食べよう?冷めるから…」

「まず一歩」
ヘレンがそんな感じに笑った気がした。






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