二次創作小説(映像)

ポケモンストーリー ハートゴールド編
日時: 2016/10/23 17:00
名前: たくと七星

 また、お会いします。たくと七星です。これまでスマブラの小説を書いてきましたが、今回から、再びポケモンの小説を書いていこうと思います。今回は「ポケットモンスター 金銀」のリメイク版、「ハートゴールド、ソウルシルバー」を題材とした作品です。


<今作の概要>


・初の男の子主人公に挑戦
 前作、ブラック編、ダイヤモンド編と女の子を主人公として来ましたが、今回は初となる男の子の主人公に挑戦しようと思います。


・憎めないキャラにして行きたいと思います
 主人公の性格は昔の昭和のアニメの主人公をイメージして書いていこうと思っています。やんちゃでおバカでお調子者だけれども芯はしっかりしていて決めるときは決める、そんなキャラにしていこうと思います。


・ジムリーダーが旅のお供に
 今作ではジムリーダーを旅のお供として登場させます。これはアニメの設定でジムリーダーの一人を仲間にして出してみたいと思っていたので今作で書いてみたいと思っていました。もちろん、ただいるだけの存在にはさせず、先輩としてサポートしたり、アドバイスをしたりフォローをしてあげたり、共闘したりしていくのでそれらを見ていただけたらと思います。



・今作でのポケモンの新能力
 今作ではバトルにちょっとした工夫を入れてみました。登場するポケモンがちょっとした芸当を持っていたり変わった戦術をしてきたりするのでよろしく見ていただけたらと思っています。


・後半からオリジナル要素を展開
 前半、中盤は普通に原作沿いになりますが後半からは実際のゲームではなかった要素を追加していこうと思っています。それは何かはまだ伏せておきます。


 以上が本作の概要です。明るい主人公とジムリーダーの二人旅、色んな人たちとの出会い、脅威となるライバルの出現など、時にシリアス、時にはギャグも、そしてクスリとさせられたりするそんな話に出来ればと思いつつ連載していきますのでよろしくお願いします。


<主要人物紹介>


・ヒビキ
 本作の主人公、ワカバタウン出身の少年。デザインは原作「ハートゴールド、ソウルシルバー」と同じ。研究所に届いた自分あての差出人不明のタマゴからワニノコが孵ったことで冒険の旅にでる。おバカでお調子者だが、決して諦めない強い心を持った熱血漢。意外としっかりした所もあり、義理堅い一方、激昂したり感情が高ぶると江戸っ子口調になってしまうことがある。


・ツクシ
 ヒビキが出会うことになるむし使いの少年。偶然ヒビキと出会い、彼と仲良しになって一緒に行動することになる。しっかり者でヒビキのボケに鋭いツッコミを浴びせたり、先輩としてトレーナーとしてのあり方をサポートしたりする。研究家を目指しており、ウツギ博士には尊敬の念を抱いている。


・レイ
 ヒビキ達の前に現れた、赤髪に切れ長の目をした少年。冷徹な性格でポケモンは強ければいいと考えている。至るところでヒビキ達と出会うが弱者とみなして相手にしない態度をとることが多いが・・・本作でのヒビキの生涯の壁。


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Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.76 )
日時: 2017/06/27 21:36
名前: たくと七星

第16話「アサギのとうのアカリちゃん」パート3

ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、コンパン、ウソッキー


「ヨルノズク、エアスラッシュだ!」
 ジョージがヨルノズクに指示を出した。エアスラッシュをイトマルに向けて飛ばした。
「イトマル、いとをはくんだ!」
「マル!」
 イトマルは天井に向かっていとをはき、ぶら下がってエアスラッシュをかわした。糸を自切すると、どくばりを連射した。しかしヨルノズクは翼を盾にしてガードした。
「さいみんじゅつだ!」
 ヨルノズクは着地したイトマルにさいみんじゅつを放った。イトマルは眠ってしまう。
「イトマル!そうだ・・・」
 ツクシはヒビキからもらったカゴのみを手にしてそれを投げ、イトマルの目を覚ました。
「イ、マルイト?!」
 眠気を覚ましたイトマルは首を振って体を起こした。その隙にヨルノズクが体を旋回させて迫って来た。
「イトマル、いとをはくんだ!」
 ツクシの指示でイトマルは糸をヨルノズクに向けて放った。しかし旋回しているヨルノズクには効果がなく、イトマルは掴まれてしまう。
「つつくのだ!」
 ジョージの指示でヨルノズクはイトマルをつつくで攻撃して足を放すと落下するヨルノズクを追撃に出た。
「イトマル、あれを使うんだ!」
 ツクシが言うと、イトマルは腹の模様を怒り顔にして仕込み針を飛ばした。針が刺さったヨルノズクは怒り狂って飛び回った。着地するとイトマルは糸を飛ばした。糸はヨルノズクの顔を巻き込みヨルノズクは糸を取ろうと飛び回った末に壁に激突して落下、力尽きた。
「やった!」
 不利な相性にもかかわらず勝利してツクシは喜んだ。そして、イトマルは光に包まれて姿を変えた。
「アリ・・・!」
 あしながポケモンのアリアドスに進化した。
「わー、進化した!」
「やったじゃねえか、ツクシくん!」
 アカネとヒビキが進化を喜んだ。
「進化するなんて嬉しいな。おめでとう。ヒビキくんの言う通り、僕もまだ捨てたものじゃないってことかな」
 ツクシはアリアドスの頭を撫でてあげる。イトマルだったアリアドスは嬉しかった。
「す、すまない、冷やかしではなかったようだな。お詫びといってなんだがミカンさんについて話しておこうか」
「うん、ミカンさんのこと?」
 ヒビキが聞きたがるとジェントルマンのジョージはミカンの過去について話をした。
「ミカンさんは昔、イワークなどのいわタイプを使うトレーナーだった。今ははがねタイプと言う新しいタイプの使い手になっている」
「へえ、はがねタイプね・・・」
「今はとうだいで苦しんでいるポケモンを看病している。どうか、労ってやってくれないだろうか」
 ジェントルマンのジョージは神妙な顔をして言った。どうやらとうだいにいるポケモン、アカリちゃんの病気は深刻のようである。
「解った、早めに行ってきてそのアカリちゃんを慰めてやりにいくぜ」
「ありがとうございます。ミカンさん、大丈夫かな?」
 その後も並み居るトレーナー達を倒していき、ヒビキ達は進んでいく。
「ぜえ、ぜえ、トレーナーさん達も中々元気すぎるもんだぜ・・・」
「本間や、もうウチの足も痛くなってきたで」
 ヒビキ達は疲れた体に鞭打ちながらも上を登っていく。
「ツクシくん、今、どの階にいるんだ?」
「うーん、今は4階にいるよ。あともう一階を登った所にミカンさんがいる」
「おう、あんがとツクシくん。じゃあこの階段を登って・・・」
 ヒビキが階段を登ろうとすると、
「待って!」
 聞き慣れない声が聞こえて来た。ヒビキ達が振り向くとそこには一人のミニスカートの少女がいた。
「あんたは?」
「あたしはミニスカートのレミ、アサギシティでミカンちゃんのトレーナーをしているの。貴方達は?」
「俺達、ミカンさんに会いに来たんだけど?」
 ヒビキの言葉にレミは良かったと拳をポンと叩いた。
「なら良かった、あたしもミカンちゃんの所へ行こうと思ってたの」
「何しに?」
 アカネが言うと、彼女は握り拳を作って言った。
「もちろん、ジムに帰ってもらうためよ。アカリちゃんを看病している間、ジムが留守になって来るトレーナーが来なくなっちゃったわ。これじゃあジムリーダーとしての仕事が疎かになっちゃうわ。だから、あたし連れ戻しに来たの」
「ええ、そいつは困るぜ」
「どうして、ジムのことはどうなってもいいっていうの?」
「気持ちは解るけどさ、ミカンさんって人はそのアカリちゃんを必死で看病してるんだぜ。病気で苦しんでいるポケモンを放っておくわけには・・・」
 ヒビキの台詞にレミはムッとした。折角連れ戻そうというのに正反対のことを言われたからだ。
「でもそのために私達のするべきことが放ったらかしになってるのよ。看病なら他の人にさせればいいじゃない!」
「それは無理だよ、アカリちゃんはミカンさん以外の言うことは聞かないから・・・」
 ツクシが言うとレミがボールを取り出した。
「解ったわ、貴方達、そんな適当なことを言ってミカンちゃんの元へ行かせないつもりでしょう!」
「おいおい、何早合点して・・・」
「こうなったら意地でも連れ帰るわ、行け!」
 レミはボールを投げてマリルを繰り出して来た。
「しょうがねえな、ここは俺が落ち着かせてやるか!」
 ヒビキは覚悟を決め手コンパンを出してレミの勝負を受けてたった・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.77 )
日時: 2017/06/27 22:57
名前: キノピコ厨

確かにジムを留守にすると困る人がいるのは仕方ないですね
アカネやツクシもたまには連絡してあげて欲しいです笑

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.78 )
日時: 2017/06/28 20:28
名前: たくと七星

「返信御礼」
 仰る通り、何かしらの連絡はしておいた方が良かったかもしれません。そこまで深くは考えていませんでした。まだまだ考えが至らなかったです。旅をしている以上は仕方ないとしても連絡ぐらいの模写はしておこうと思います。
 さて、今回の話で出ているジェントルマンとミニスカートですが「ハートゴールド、ソウルシルバー」でアサギジムで出会う勝負はせず、主人公を応援する役柄のトレーナ達です。名前はあくまでもうろ覚えなのですが、何かしらの役割をさせたいと思い登場させました。ミカンさんを何とか返させようと躍起になっているミニスカートとのバトルですがどうなっていくのか見ていただけたらと思います。それでは・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.79 )
日時: 2017/06/28 21:10
名前: たくと七星

第16話「アサギのとうのアカリちゃん」パート4


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、コンパン(戦闘中)、ウソッキー



「マリル、すてみタックルよ!」
「リル!」
 レミの指示でマリルは転がってすてみタックルをしてコンパンを攻撃した。
「コンパンーーーーっ!」
 コンパンは空高く吹っ飛ばされて地面に激突した。落下した衝撃でとうだいの破片や砂埃が飛び散った。
「中々、押しの強い攻撃してくれるじゃねえか。コンパン!」
 コンパンは起き上がると、ふさふさの体毛をまさぐって中から櫛を取り出すと、それを使って体毛を解かして体についた汚れを落としていった。
「隙あり、バブルこうせんよ!」
 マリルがバブルこうせんを飛ばして来た。コンパンは体毛の中から吹き矢を取ってこれを吹き、無数の泡を割っていく。
「コンパン、ずつきだ!」
「コンパン!」
 ヒビキの指示でコンパンはずつきをしてマリルを吹っ飛ばした。
「リルーーーっ!」
「マリル!」
 マリルはコンパンと同じように空高く吹っ飛ばされて地面に激突した。
「まだよ、マリル、れいとうビームよ!」
「リル!」
 マリルは起き上がってれいとうビームを飛ばして来た。コンパンはひらりとかわしたが、マリルは再びれいとうビームを飛ばして来た。コンパンは反転してこれをかわし、三度目のれいとうビームが来ると体毛からドライヤーを取り出して熱気を飛ばしてれいとうビームの冷気を溶かした。
「コンパン、しねんのずつきだ!」
 ヒビキの指示でコンパンはしねんのずつきをしてマリルを吹っ飛ばした。
「同じ展開にはならないわよ、マリル!」
 レミが叫ぶと、マリルは体勢と整えて壁を蹴ってその反動で空中からころがるをしてコンパンに迫った。
「コンパン、まもるだ!」
 コンパンはまもるでこれを防いだ。
「まだまだよ、マリル、もう一度ころがるよ!」
「リル、リル・・・!」
 レミが指示を出すがマリルはどこか疲れていた。それを伝えようとするが、
「マリル、弱気になっちゃダメよ、一気に攻めるの!」
 主人は戦うことに必死で聞いてくれそうにはなかった。マリルは疲れを押してころがるに出た。コンパンは赤いハンカチを取り出すと闘牛士のように華麗なみのこなしでマリルのころがるをかわしていった。
 ころがるを止めたマリルだが、様子を見ても明らかに体が疲労しているのが見て取れた。
「おいおい、もうこのくらいにしてやったらどうだ・・・。そいつ、凄く疲れてるぜ・・・」
 見かねたヒビキがもう終わりにしてやろうと言うが、レミは聞く耳を持とうとしない。
「そうやってミカンちゃんに会わせないつもりなんでしょ!絶対に降参なんかしないわよ、マリル一番の奴を決めて!」
 マリルは気力を振り絞ってハイドロポンプを放って来た。コンパンはひかりのかべを張ってこれを防ぐ。マリルは立て続けにハイドロポンプを連射するが全て防がれてしまった。
「リ、リル、リルウ・・・」
 やがてハイドロポンプは小さくなっていき遂に打つことができなくなってしまい、マリルは力尽きてしまった。
「マリル?マリル、どうしたの!」
 レミが抱きかかえるとマリルはか細い声でレミに涙を浮かべていた。
「スタミナ切れになったんだ・・・」
「それでもう戦えなくなったんや」
 ツクシとアカネの台詞にレミはハッとする。ミカンを連れ戻すことしか考えず、自分のポケモンの気持ちを何も考えていなかったことを。マリルが自分に伝えようとしていた不安を自分は。
「う、うう・・・ごめんね、マリル、ごめんね!」
 目に涙が浮かんでマリルを優しく抱きしめる。
「苦しかったんだよね、なのに私、貴方のこと・・・ごめんなさい・・・」
 マリルを抱いて自分の気持ちを思いで伝える。そうすると、安心したのかマリルはスヤスヤと眠ってしまっていた。
「そうだよね、大切なポケモンが苦しんでいたら、放っておけないよね・・・」
 レミは涙を拭いてヒビキ達にお願いした。
「私が言えたことじゃないけど、お願い、ミカンちゃんの元に行ってあげて。アカリちゃんを助けて欲しい・・・」
「あたぼうよ、弱ってるポケモンを放っておいていいはずがねえさ。俺達に任せておけよ」
 ヒビキは笑顔でサムズアップしてコンパンを頭に乗せるとツクシ達と共に最上階を目指していった・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.80 )
日時: 2017/06/30 01:12
名前: キノピコ厨

余計な言ってしまって申し訳ありません
描写が足りないという意味で言ったんじゃないんです
ただ、陰でいいので連絡位はしてあげていてほしいという自分の勝手な願望です
混乱させてしまって本当にごめんなさい
次回ミカンさんに会えそうなので更新楽しみに待ってます

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.81 )
日時: 2017/06/30 20:22
名前: たくと七星

「返信御礼」

 またのご投稿にまずは感謝申し上げます。ストーリーを真剣に書くあまりに深く考えすぎていたかもしれません。それを思うとキノピコ厨さんの真意を読み取れなかったことに私もまだまだだと思わずにはいられません。ですが混乱させたとは露とも思っていないのでご安心頂けたらと思っています。近いうちにミカンさんに会えるので気を取り直して楽しみに待っていただけたらと思います。拙い私の小説を心待ちにしてよく読んでくださっていることに厚く御礼申し上げます。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.82 )
日時: 2017/07/04 21:27
名前: たくと七星

第16話「アサギのとうのアカリちゃん」パート5

ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、コンパン、ウソッキー


 とうだいの最上階にあるライトルーム、その一室に憂えた瞳をたたえた美しい女性がいた。彼女は氷を溜めた水にタオルを濡らして、それをあるポケモンの頭に被せた。栗色の短いツインテールに清楚さがあるワンピースとサンダルを履いた彼女こそアサギシティのジムリーダー、ミカンである。
「アカリちゃん、どう・・・、涼しい・・・?」
 ミカンが尋ねるとそのデンリュウ、アカリちゃんは反応もなくうなだれていた。すると高熱で被せていたタオルがすぐに熱くなってしまった。
「そんな、私にはどうすることも出来ないの・・・。向こうの街に行けば薬が手に入る、でも、この子を一人にするわけには・・・」
 ミカンが非力さを嘆いていると、ノックの音が聞こえて来た。
「だ、誰?」
 ミカンが尋ねると、
「ミカンさん、僕です、解りますか?」
「ミカンさん、うちらもお見舞いに来たで」
「この声?」
 ミカンはすぐに誰の声なのか理解した。ドアを開けるとそこには文字通り、ジムリーダー仲間のツクシとアカネ、そして初対面となるヒビキがいた。
「貴方達、ツクシくんとアカネちゃん!」
「はい、ミカンさんのことが心配になって」
「だからこうして見舞いに来てやったで」
「ありがとう、二人共。あら、この子は?」
 もう一人の初めて見る何とも気さくな顔をした少年と顔を合わせる。
「あ、この子はヒビキくん、僕達の友達です」
「ツクシくん達の友達なの、ふふ、中々鍛えられて頼もしそうね」
「いやー、そうでもねえさ。俺、ヒビキって言うんだ。ツクシくん、アカネちゃん、ミカンさんと知り合いか?」
 ヒビキが聞くと二人は頷く。
「うん、小さい時からアカネちゃんと一緒によく鍛えてもらってね。食堂でごちそうしてもらったりアカリちゃんに合わせてくれたりしてね、僕達にとって優しいお姉さんみたいな人なんだよ」
 ツクシが厳しくも優しくしてもらった特訓の日々や色んな思い出を語った。
「まあ確かに、うっつくな人だし、優しい人だよな。ツクシくんとアカネちゃんが好きになるのも解るぜ。とそれはそれでだ、ミカンさん、アカリちゃんは?」
 ヒビキが言うと、ミカンは悲しげにアカリちゃんの方を向いた。顔は高熱で赤くなっていてぜえぜえと息を吐いている。テーブルを見ると食が進まなかったのかきのみをすり潰したお粥を残していた。
「うわ、ひどい熱やん・・・」
「どれどれ・・・」
 ヒビキがアカリちゃんの額に手を当てようとした。
「あ、ダメ!熱が高くて直に触ったら・・・!」
 ミカンが止めようとしたが、もう遅く、ヒビキの手がアカリちゃんの額の水晶に当たった。すると手があっという間に赤くなり、
「うわあああちやああああああああああ?!?!!!!!」
 大やけどをしたヒビキは足をバタバタさせて飛び上がり、アリゲイツのみずでっぽうでやけどした手を冷ました。
「ひー、あっちい、あんな熱いとは思わなかったぜ・・・」
「ミカンさん、アカリちゃん、そんなにひどい熱なの?」
 アカネが心配そうにアカリちゃんを見つめると、
「そうなの、なんとか熱を冷まそうとしたけど、氷を入れた袋も熱で破けて、タオルや削った氷を乗せてもすぐに溶けてダメになってしまうの」
 ミカンは今までやって来た熱冷ましを話してすべて失敗に終わってしまったことを語った。
「あちゃ、アカリちゃん、お粥をほとんど食べてへんや」
「ミカンさん、アカリちゃんをどうにかして治せないの?」
 ツクシとアカネは何とかしてあげたいと真剣な眼差しで訴えた。出来ることなら何でもしてあげたい、そう伝えている。
「一つだけあるの・・・」
「それって・・・?」
 ツクシが言うとミカンが話した。
「タンバシティと言う街に薬屋さんがあってそこに売っているひでんのくすりを手に入れれば・・・」
「なーんだ、そのタンバシティって街に行ってクスリを取ってくればいいだけのことじゃねえか。よし、だったら・・・」
 ヒビキが走り出そうとした。
「どこ行くの、ヒビキくん?!」
 ツクシが慌ててヒビキを止めた。
「決まってんだろ、タンバシティに行って薬を取ってくる。簡単なことだろ」
「いや、ヒビキくん、それが簡単じゃないんだ・・・」
「え、何だよ?」
 ヒビキが首をかしげるとツクシとアカネは言いたくても言えなさそうな顔をした。
「何だよ、何か問題でもあんのか?」
「実はね、その・・・、やっぱりダメよ、貴方達を危険な目に合わせてしまう!」
 ミカンも何かを言おうとするも言えずに口を塞いでしまう。
「何だなんだ、何か胸につかえちまうな、タンバシティに何か問題でもあんのか、何か言ってくれよ、大丈夫!危険なことなら俺達いくらでも経験してるからさ。それに・・・アカリちゃんをこのままにしていいはずがねえしさ・・・」
 アカリちゃんを見つめてヒビキはミカンにお願いした。
「ヒビキくん、気持ちは嬉しいわ。でも、やっぱり・・・」
 タンバシティに行けない理由、それは何故なのか・・・、それは外へ出て40番水道に来た時、その訳が解った・・・。


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.83 )
日時: 2017/07/06 21:15
名前: たくと七星

第16話「アサギのとうのアカリちゃん」パート6


ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、コンパン、ウソッキー



「げ・・・、嘘だろ」
 ヒビキ達はとうだいの外を出てアサギシティの40番水道の浜辺に来ていた。そこでヒビキ達は愕然とする。
「ミ、ミカンさん、まさかタンバシティってこの海を越えた先にあるのか・・・?」
 怖々した口調で聞くとミカンは静かに頷いた。
「ひでんのくすりがあるタンバシティに行くにはこの海を渡るしか方法は無いの。私が行こうにもあの子を置いていく訳にはいかないし、街に着くまではかなり時間がかかる。それに最近この海では渦巻きが発生しているの。頼みたくても貴方達を危険な目には合わせられない・・・」
 アカリちゃんの病気を治してやりたいが彼女を置き去りにはできない。人に頼もうにもその相手を危ない目に合わせてしまうかもしれない。ミカンはどうすることも出来ず涙で瞳が溢れていた。
「ツクシくん、海を泳いでいくっていうのはどう?」
 アカネが言うがツクシはそれは無理があると反論した。
「そうしたくても、タンバシティまでにはかなりの距離がある。それに僕達、なみのりを覚えられるポケモンは持ってないし、肝心のみずタイプもヒビキくんのアリゲイツしか・・・」
 八方塞がりになってしまいツクシはどうすればいいか悩んでしまう。一方、ヒビキは何かを見つめていた。それは街に所々に植えられている木だった。
「そうだ、ツクシくん、39番道路に木々が生えてたよな?」
「え、それはそうだけど、何か思いついたの?」
「ああ、海を超えられるいい方法を!それに、あのアカリちゃんをこのままにしていいはずがねえしな・・・」
 ヒビキはとうだいを見つめてアカリちゃんを思った。
「おし、早速、行こうぜ!」


<39番道路>
 ヒビキ達は39番道路に来ていた。ツクシのストライクが落ち着いて立っている。そして風が過ぎ去った直後、
「ストラーイク!!!」
 素早く走り出して両腕の鎌を振るい木々を切り落としていった。アリアドスもきりさくをして木を倒していく。
「いいよ、ストライク、アリアドス!」
「お、ツクシくんもやるな。おし、俺も!」
 ヒビキは腕をブンブンと回して木を思い切り殴ってその衝撃で折ろうとしたが・・・、
「うぎいいいいいいい!!!」
 体が衝撃でブルブルと震えた。
「ヒビキくん、何やって・・・?」
「そんなことしても木は倒れへんで・・・」
「あの、大丈夫・・・?」
 ツクシとアカネは呆れていてミカンはとても心配していた。
「あーはは・・・、人様の力じゃ折れねえのは知ってたさ。さーて、アリゲイツ、オオタチ、オニスズメ、頼んだぜ!」
 アリゲイツ、オオタチ、オニスズメは素早く動いてきりさく、つばめがえしを振るって木を切り倒した。そして、あっという間にたくさんの丸太が出来た。
「まあ!」
 ミカンは驚いて感心した。
「おーし、これぐらいありゃあいいだろう」
「なるほど、いかだを作ろうって言う訳だね!」
 ツクシが言うとヒビキはその通りとグーサインをした。
「そう言うこった!皆、力を貸してくれ、俺も先頭に立って作るぜ!」
 帽子をオニスズメに加えさせると手ぬぐいを巻いて金づちや釘などを手ぬぐいに差して行動を開始した。
「任せてヒビキくん!」
「私もお手伝いしていいかしら?」
 いかだ作りが始まった。ヒビキとツクシが丸太を整列させると、アリアドス、トランセル、コクーンがいとをはいて丸太が解けないよう固定させる。ストライク、アリゲイツ、オオタチが鎌や爪で気を切り裂いてオールを作っていた。
 オニスズメが杭を咥えて飛んで来てヒビキに渡した。
「あんがとよ、オニスズメ」
 ヒビキは平らな板を丸太に載せて金づちで杭を打ち付けて固定させた。ツクシも金づちを持って杭を打ち付けている。ミルタンクやイーブイ、アローラロコンが弾んで板を接着させようとしていた。
「皆、頑張ってーっ!」
「貴方達も頑張ってるわ、はい」
 アカネとミカンがきのみジュースを持ってきて疲れたアリゲイツとストライク、オニスズメやオオタチ達に振舞った。そうして・・・、


<40番水道>
「出来たぜ!」
 遂にいかだは完成した。丸太が浮き具替わりになり板が足場になっていて中央の旗にはヒビキが描いたコイキングの絵が立っていた。
「俺特製のいかだの完成だ、151匹乗っても壊れねえぜ!」
「じゃあ、乗せてみようか・・・?」
 ヒビキが自慢げに言うとツクシがクスリと笑って突っ込んできた。
「い、いや、やめとこう・・・。さすがに潰れちまうだろうし、まあ、これで乗ってけばタンバシティに行けるはずさ!」
「そうだね、皆でオールをこいで行けばそんなにはかからないかな?」
「ヒビキさん、さっすが!」
 アカネに褒められてヒビキは照れ臭くなって頭をかいた。
「ありがとう、貴方達に辛い役目をやらせてしまうかもしれないけど・・・」
「いいんだよミカンさん、病気のポケモンのためとなりゃあこれぐらいは当然のことさ。おし、皆押してくれ!」
 ヒビキとツクシ、そして二人のポケモン達が力を合わせて一斉にいかだを押した。見事にいかだは船に浮いてヒビキ達は船に飛び乗る。
「おーし、出発だ、目標、タンバシティ!」
「ミカンさん、くすりは必ずもらってくるから!」
「うちらに任せてて!」
 出港するとヒビキ達はミカンに手を振ってタンバシティを目指していった。彼女もヒビキ達の無事を祈る。
「貴方達、頑張って・・・、どうか、無茶はしないでね・・・」

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.84 )
日時: 2017/07/11 20:30
名前: たくと七星

第16話ミニコーナー「ヒビキとツクシのポケモン解説」第12弾


ヒビキ「いよう、今日も早速、ポケモン達を紹介していくぜ!」


ツクシ「まずはこのポケモン!」



『ホーっ!』



ツクシ「ジョウト図鑑16、ふくろうポケモンのヨルノズク。ホーホーが進化した姿だね。ジェントルマンの人の手持ちとして登場したね。相性では不利だったけれど僕のイトマルが見事に勝利したよ」



ヒビキ「ああ、そんで進化もしたんだよな。そう言えば俺がハヤトさんで戦ったホーホーは足が結構伸びてたよな。と言うことはこいつも足が伸びるのか?!」



ツクシ「いや、全部がそうなるとは限らないよ・・・。少なくともあれはハヤトさんのホーホーだから出来る技だからね・・・」



ヒビキ「そいじゃ気を取り直してこいつ!」


『リルリル!』



ツクシ「ジョウト図鑑132、みずねずみポケモンのマリル、尻尾の先は浮き袋になっていてそれを水面に浮かばせて泳ぎ、好物の水草を食べる習性があるんだ。今回登場したのはミニスカートの女の子の手持ちとして出て来たね」



ヒビキ「あいつが言ってた言葉、解る気はするんだけどな・・・」



ツクシ「そうだね・・・。(後でジムに連絡しておこうかな。皆には内緒で・・・)じゃあ、次回もよろしく、次はうずまきじまだよ」


ヒビキ「おう、じゃあまたな!」


続く・・・。

Re: ポケモンストーリー ハートゴールド編 ( No.85 )
日時: 2017/07/18 21:26
名前: たくと七星

第17話「うずまきじまの伝説ポケモン」パート1

ヒビキ現在の手持ち
アリゲイツ、オオタチ、イシツブテ、オニスズメ、コンパン、ウソッキー

今回の注目ポケモン
・うずまきじまのポケモン
・レディバ


今回の注目ポイント
・あの伝説のポケモンが登場
・ヒビキとツクシの友情が試される



「うーん、天気がいいぜ」
 晴れ渡る空、海に浮かぶいかだでヒビキは背伸びをする。いかだに乗って向かう先はタンバシティ。ミカンが看病するアカリちゃんの病気を治すために薬を手に入れに行くのだ。
「オニスズメ、何か見えたか?」
 旗の上にいるオニスズメに聞くと、オニスズメはまだ陸地は見えてないと首を横に振った。
「ツクシくん、タンバシティってそんなに遠いのか」
「うん、40番水道を南下して更に西の方へ進んだ先にあるからね。結構遠いと思うよ」
「そっか・・・」
 早くアカリちゃんを助けてあげたいと言う気持ちがあったがいかんせんいかだのスピードは早くなかった。アリゲイツやストライク、オオタチ、イシツブテがオールをこいで何とか進んでいる。一方、コンパンは釣竿を出してのんきに釣りをしていた。
「まあ、じっとしてても何もならねえし俺も何かするか」
 オールを手に取ると、ヒビキもポケモン達と一緒にいかだを進ませた。
「うーん、陸地はまだ見えないね・・・」
 双眼鏡を手にして遠くを見渡すツクシだが、タンバシティはまだ見えていなかった。
「うーん、涼しい」
 一方、アカネは足を海水に付けて涼んでいた。近くに脱いだシューズと靴下が置いてあった。彼女の太ももでアローラロコンがこなゆきをまいていた。
「ツクシくん、こっちおいでよ」
 可愛い笑顔でアカネはツクシを誘った。
「え、でもタンバシティのある場所を見ないと」
「平気平気、ちょっとの時間やったらええやろ」
 双眼鏡を置くと、ツクシはまあ少しだけならと、近くに座った。アカネは靴を脱ぐ仕草をすると、ツクシも理解して靴と靴下を脱いで彼女と一緒に海水に足を浸けた。
「ツクシくん、いつ以来やろな。こうして一緒に旅するの・・・」
「そうだね・・・ヒビキくんに会うまでは別々だったからね・・・」
 ツクシとアカネは空を見上げて思い起こしていた。二人はポケモンじゅく以来からの親友で一緒に競い合い、ミカンの元で修行していた時期もあった。ジムリーダーになってからは会う機会があまり無くなってしまい、こうして再び一緒になるのも久しぶりだった。
「楽しかったやね、あの頃」
「うん、君にはボロ負けだったけどね・・・」
 少し涙を浮かべてしまう。何故なら、勝負の時にはいつもアカネのミルタンクに打ち負かされていたからだ。
「それはうちが可愛くてメッチャ強いから仕方ないやろ」
「まあ、確かに君にもトレーナーとしての才能があった。だからミカンさんも他のジムリーダーの人達に僕達を受け入れてもらえるよう色々やってくれたんだよね」
「そうやった、思えばうちらに優しくしてくれたのはあの人やったから・・・」
 アサギシティのミカンはツクシとアカネに取って姉替わりのような存在だった。修行の時には自分達に真摯に接してくれた人だった。だからこそ助けになりたかったのだ。
「ヒビキくんには感謝やな」
「そうだね、彼と出会ったお陰でこうして君とミカンさんに会えたんだから」
 ポケモン達とオールをこいでいる一生懸命な少年、そんな彼をツクシとアカネは見ていた。
「なあ、ツクシくん、ミカンさんがこの海には渦巻きが発生してるって言ってたよな、あれって何だ?」
「ああ、この辺りにはうずまきじまって言う島があってね」
「うずまきじま?」
 オールをこぎながら首をかしげるとツクシが説明した。
「うずまきじまはね、40番水道の真ん中にあるうずまきに守られた人が入ったことのない神秘の島でね、ある話では伝説のポケモンを迎えるための儀式が行われたとされている場所なんだ・・・」
「へえ、伝説のポケモンねえ、どんなのなんだ・・・」
「確か、銀色の羽をまとった美しく凛々しいポケモン、そう聞いた」
 ツクシの言葉を聞いてヒビキも興味が湧いてきたが、今はそれどころではないと首を振った。
「結構面白い話だよな、でもそんなことよりも今大事なのはアカリちゃんのことだ。うずまきじまは見ないふりしてタンバシティを・・・」
 目の前を見てヒビキは驚愕した。顔がすっかり真っ青になってしまっている。
「どうしたん、ヒビキく・・・あああ・・・」
 アカネも不安になりアローラロコンを抱きしめる。
「ツ、ツクシくん、あれって、まさか・・・」
 慌ててツクシに聞くと彼もうんうんと頷いた。
「間違いないよ、あれは・・・」
「渦巻きだーーーーーっ!」
 目の前の渦巻きに巻き込まれていかだが一瞬で破壊された。ヒビキ達の体が宙を舞い、空高く飛ばされていく・・・。



「へ、へーくし!!!」
 ヒビキがくしゃみをして目を覚ました。近くを見るとアローラロコンがいる。どうやら冷気を出して目を覚まさせたのだ。
「はあ、すげえ渦巻きだったぜ・・・それよりも皆は・・・!」
 ヒビキが廻りを見ると、アリゲイツ、オニスズメ、オオタチ、コンパンが戻って来た。
「お前等、良かった!本当に良かったぜ!無事で!お前等に何かあったら、おら、おらあ・・・!」
 鼻水を垂らして涙で顔がグチョグチョの状態で自分のパートナー達を力いっぱい抱きしめた。
「そうだ、ツクシくんとアカネちゃんは?!」
 二人はどこへ行ってしまったのか、心配になると、
「お前、ツクシくんの」
 ツクシのエースであるストライクが目の前にいた。
「おい、ツクシくんとアカネちゃんはどこにいるんだ?」
 かまきりのポケモンは鎌であるものを差した。そこには気絶している二人の友達がいた。
「ツクシくん、アカネちゃん!」
 二人を見てヒビキの顔がほころんだ。駆け寄って声をかける。
「う、ううん・・・」
「あ、ヒビキさん・・・うちら、今・・・」
「やったな、皆無事で良かった!」
 大粒の涙を流して二人を抱きしめた。驚くツクシとアカネだがすぐに彼の気持ちを理解して喜ぶのだった。
「それにしても、うちらは今どこにいるの・・・」
 アカネが辺りを見ると、どうやらある島に着いたようだ。ツクシが歩くと海にうずまきが浮いていた。
「ヒビキくん、アカネちゃん・・・」
「何だ、ツクシくん?」
「どうやら僕達、うずまきじまにいるみたい・・・」
「そうか、うずまきじまに・・・てうええええ?!」

 
続く・・・。

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