二次創作小説(新・総合)

スイカは割るより切る方が美味い ( No.260 )
日時: 2017/08/21 19:14
名前: トクマ


 今回は夏にピッタリな話でございます。まぁ、銀魂のパロですが笑って流してくださいませ。それでは、どうぞ……




 夏。

 衰える事ない太陽が照りつけ、その下にいる人々から体力を奪っていく。スマッシュブラザーズがいる世界でも暑さは変わらず、殆んどのファイター達は涼しい室内でのんびりと過ごしていた。

 そんなある日、マリオとルイージ、リンクとゼルダの知り合いからスイカが大量に送られ、メンバーは瑞々しいスイカを食べることにした。

シュネー「美味しいですね。お姉さま!」
サンドリヨン「そうですね。シュネーヴィッツェン」
シュネー「……でも、少し残念ですよね」

 まるで姉妹のように並んで食べるサンドリヨンとシュネー。するとシュネーがどこか悔やむような声で呟いた。

サンドリヨン「何故ですか? シュネーヴィッツェン?」
シュネー「スイカって美味しいのに種が邪魔で面倒じゃないですか」
サンドリヨン「確かに……一度は種を気にしないで、少しはしたないですが思いきりかぶりつきたいと思った事はあります」

 シュネーの一理ある言葉にサンドリヨンが納得し、少しだけ恥ずかしそうな表情で同意する。

トクマ「わかってねぇな二人とも」

 その二人に後ろから声をかけたのは、同じようにスイカを食べているトクマと無心にスイカを貪っているドレディアだった。

トクマ「スイカっつうのはこの面倒な種という障害を乗り越え食すといういわばプチドラマがスイカの味に緩急を生みより旨みを引き出してるんですよ……つまりスイカっつうのは実ではなくそこに生まれたドラマを食うもんなんだよ」

 スイカを食べながら、時折種を口から飛ばすトクマをシュネーは怪訝な表情で言う。

シュネー「……なんでアンタがいるのよ」
トクマ「オレの部屋なんだけど。食堂で食えばいいじゃねぇか!」
シュネー「イヤよ! この時間帯はどこも人がたくさんいるから、ここで涼ませなさいよ!」

 カーン、どこかゴングが鳴ったように口喧嘩しあうトクマとシュネー。それを見かねたサンドリヨンが仲裁に向かう。

サンドリヨン「まぁまぁ、落ち着いてください二人とも」
ルフレ「そうだ。折角涼しい部屋が暑くなるだろ」
トクマ「なんでテメェがここにいんだ? バカ白髪」

 矛先がいつの間にかいたルフレに変わり、いつものように睨みあいが始まった。

ルキナ「すいません。涼しい部屋は殆んど満員だったので、ここぐらいしか涼しい部屋がないんですよ」
ルフル「当麻さんの不幸体質は健在で去年より酷くはないですが地味にキツいので避難させてください……この小説の新刊てありますか?」
トクマ「……そっちにある」

 ルキナとルフルの理由に毒気を抜かれ、トクマは渋々納得してルフルに小説の方向を指で示す。ルフルが言った通り当麻の不幸体質はまたもエアコンにダメージを与えた……去年よりは酷くなく、壊れてはいないが、風力が最大にしても弱いのだ。

 壊れていない分、地味にキツい。

サンドリヨン「あの、トクマさん。先程のスイカの話で聞きたいことがあって……」
トクマ「ん?」

 元の場所に座り、ドレディアにスイカをあげるとサンドリヨンが質問してきた。

サンドリヨン「トクマさんの話は要するにスイカは障害が大きくなればなるほどそこにドラマが生まれるほどおいしくなるってことですよね?」
トクマ「……まぁ……そういう事になるか?」

 サンドリヨンの言葉にトクマは首をかしげながら答えると笑いながらサンドリヨンは言った。

サンドリヨン「だったら……もっと工夫しておいしく食べましょう!!」
シュネー「どうやってですか? お姉さま?」

 サンドリヨンの言葉に疑問を覚えたシュネー。彼女の言葉にサンドリヨンは笑顔で答えた。

サンドリヨン「大丈夫。私に任せてください!!」

 その言葉に周りにいたルフレ達も首をかしげた。


 まだ続く。コメントはまだだよ。

スイカは割るより切る方が美味い ( No.261 )
日時: 2017/08/21 20:15
名前: トクマ

 とある場所。

 サンドリヨンの言う工夫とはスイカ割りだった。夏の定番と言っても過言じゃない事に全員は納得してサンドリヨンの意見に賛成。別の所でやろうと珍しくサンドリヨンが勧めたので全員は冷えたスイカを持って移動し、丁度いい空き地を見つけ、近所の人から許可を貰ってスイカ割りを始めた。

 目隠しをして木刀を握るサンドリヨン、ドレディアとシュネーの賑やかな声援、見守るルキナとルフル、目的のスイカの左右に役割分担として配置されたトクマとルフレ……まさにスイカ割りの光景である。

トクマ&ルフレ「……」

 トクマとルフレの二人がスイカの左右で動けないように縄で縛られていることを除けばの話だが……

サンドリヨン「それではいきます……チェストォォォ!」
トクマ&ルフレ「アッブネェェェ!!」

 サンドリヨンの横一閃を紙一重になんとか避けたトクマとルフレ……なにこの新手のいじめ……こんなのPTA見たらドン引きだよ!!

トクマ「ちょっと待ってサンドリヨン! ちょっと1回落ち着こうかサンドリヨン!」
ルフレ「俺達の知ってるスイカ割りと違うんだが!」

 サンドリヨンに何故こうなったか聞くとサンドリヨンは首を傾げながら答えた。

サンドリヨン「こっちのほうがよりドラマチックになるかなと思って」
ルフレ「誰がサスペンスドラマ作れって言った!!」
トクマ「サンドリヨン、ゼルダの生き霊でも取り憑いてる? 天然ドS姫のゆうれ、スタンドでも取り憑かれてるの?」

 まさかの考えに大声をあげるルフレ。サンドリヨンの後ろにぼんやりと透明なゼルダでもいるのか戸惑うトクマ。

シュネー「グチャグチャうるさいですよ。クリフトとブライは黙って馬車にいるかアリーナに振り回される運命さだめです」
トクマ「誰がクリフトとブライ!? じゃあこのスイカはトルネコか! 馬車3兄弟か!」

 個人的にはトクマにクリティカルヒットして欲しいと内心願うシュネーがトクマを見下しながら言い、流石にトクマは反論した。

シュネー「ほらほら、うまくスイカのところに導かないとアリーナの会心の一撃決まっちゃうよ!」

 ふらふらと移動するサンドリヨンを見たトクマとルフレは血相を変えて急いで指示を出す。

トクマ「こっちくんな! クリフトの方に行け!」
ルフレ「ふざけんな! ブライ! ブライの方だ!」
サンドリヨン「あの……クリフトとブライじゃわからないのですが……」
トクマ「……えっと……」

 躊躇なく他人に当たるように指示するもわからないサンドリヨンにトクマは言葉を止め、ルフレはチャンスとばかりに指示を出した。

ルフレ「ザラキ! 右斜め30度にザラキ!」

 ルフレ は ザラキ を 唱えた。

トクマ「違う! ザラキ! 反対30度にザラキ!」

 トクマ は ザラキ を 唱えた。

ルフレ「右にザラキ!」
トクマ「左にザラキ!」
ルフレ「ザラキ!」
トクマ「ザラキ!」
トクマ&ルフレ「ザラキ! ザラキ! ザラキ!」
シュネー「ザラキを連発しないでください!」

 二人の指示に戸惑うサンドリヨン。いや、それ即死呪文なんだけど! 他人に躊躇ない二人に苦笑いを溢すルキナとルフル。

サンドリヨン「えっと……確か……30度に……」

目隠しをしながらトクマとルフレの指示通りに動くサンドリヨン。

トクマ「違う違う! やべぇ! サンドリヨンにザラキかかっちまった!!」

 しかし、向かった方向はスイカとは真逆の方向で道路に出てしまった。動こうにもトクマとルフレは縛られてて動けない。

ルフル「危ない! 危ない!」

 幸いにも車が来ていない状態で必死に戻るように指示を出すシュネー達。

シュネー「お姉さまそっち違います! 180度ザオラル!」
トクマ「待て180度ザオリクだろ?」
ルフレ「いやどっちでもいいから! 頼むから動くなよ!」

 するとサンドリヨンの前方にバイクが接近してきた事にトクマ達はさらに焦り始める。

トクマ「そのまま、そのままだぞサンドリヨン!」

サンドリヨン「え? そのまま……―

















































      ――ベギラマァァァァァ!!」


 サンドリヨン は ベギラマ を 唱えた。

トクマ「誰がベギラマっつった? サンドリヨンって言ったの!」
ルフレ「どうすんだ! 一般人にベギラマかましちゃったぞ!」

 すいません。被害が出ないように動くなと指示したらベギラマ言いながらバイクに乗った人をフルスイングしちゃったんですが……その際に一般人のバイクのカゴからバッグが飛び、サンドリヨンの木刀に引っ掛かった。一般人に怪我をさせてしまった事にパニックになっていると向こうから女性が駆け寄ってきた。

女性「それ私のバッグです! ありがとうございます。そいつひったくりです」
トクマ「ベギラマかました相手ひったくり犯だった! 奇跡的に盗品とり返したアァ!!」

 奇跡的にひったくり犯だったことに驚きながらもホッとする五人と一匹。

女性「何とお礼を言っていいか…」
サンドリヨン「えっ南東?」

 女性の言葉に反応したサンドリヨンが急に回れ右して走った。

サンドリヨン「南東にルーラァァ!」
トクマ「どんな聞き間違い!? 盗品持ったまんま逃走ルーラしちゃったよ! そっち南東でも何でもねえし!」
女性「いやァァァ泥棒!」

 目隠しのせいであまり聞き取れないのか、それともスイカ割りに夢中なのかわからないサンドリヨンが女性のバッグに気付かないまま疾走、女性が大声をあげる。

警察官「ちょっとキミ止まりなさい!」
トクマ「やっべえ、タイミングよくポリスメンだ! おいシュネー早く説明してこい! ドレディアさんは縄をほどいてくれ」
ドレディア「ディア!」
ルフル「兄様は私がやるので、ルキナさんはサンドリヨンさんをお願いします」
ルキナ「は、はい!」

 タイミング悪くサンドリヨンの前に警察が現れ、ドレディアとルフルはトクマとルフレの縄をほどこうとし、シュネーとルキナはサンドリヨンの事情を説明しに行った。

ルキナ「すみません。サンドリヨンさんは悪くないです」
サンドリヨン「それ、ベギラマDEATH!」

 サンドリヨン は ベギラマ DEATH を 唱えた。

ルキナ「エェェェ!?」
シュネー「何でですかッ!?」
トクマ「おい、なんかすごい音が聞こえたけどどうしたんだ!」
ルフレ「二人とも、遠回しだ。遠回しに説明してサンドリヨンを刺激させるな!!」

 下手言えば状況が悪化する事にある意味冷や汗を流しながら説明を始める。

警察官「な……何をする? 取り押さえろ!」
ルキナ「ま、待ってください! 彼女は私達の身内です」

サンドリヨン「ベギラゴンDEATH!」

 サンドリヨン は ベギラゴン DEATH を 唱えた。

トクマ「それベギラマの身内!」
ルフレ「身内までベギラマ変換!? もうなに言っても全部ベギラマだぞ!」
トクマ「誰かあいつにマホトーンかけて呪文封じてくれ!」

サンドリヨン「いかずちのつえDEATH!」

 サンドリヨン は いかずちのつえ DEATH を 使った。

トクマ「道具使ってまでベギラマ!? どんだけベギラマ推しなんだよ。もうむしろ『ベギラマ』って言ったほうが『サンドリヨン』に聞こえるんじゃねえのか?」

シュネー「ベギラマDEATH!」

 シュネー は ベギラマ DEATH を 唱えた。

トクマ「お前に言ったんじゃねえよ!」

 あ る 意 味 カ オ ス。

 謎の誤字変換するサンドリヨンに振り回されて慌てるルキナ、ベギラマ言いながら警察官を威嚇するシュネー、棒立ちで木刀を構えたまま動かないサンドリヨン……第三者が見たら近付きたくない空間がそこにはあった。

トクマ「早くあのベギラマ娘たちを止めねえととんでもねえことになる……ドレディアさんまだ?」
ドレディア「……ディ……アァ!!」
トクマ「ぅごぉおぉ……締まる締まる締まっているぅぅ……!!」
ルフレ「うおぉぉぉ……抜けねェェ!!」

 縄をほどこうにもほどけず、逆にキツくなって苦しむトクマ。自力で抜けようにも抜けないルフレ。

警察官「早くその女をつれていけぇ!」

 警察官の一人がサンドリヨンをパトカーの中に入れ、そのまま運転を始めた。

シュネー「ああ!」
トクマ「ドレディアさん!」
ドレディア「ディアア!」

 ギリギリで縄をほどいたトクマがドレディアに指示し、ドレディアがパトカーに張り付いてそのままパトカーはドレディアに気付かないまま遠くへ行った。

 シュネーが倒れている警察官の一人に話しかけた。

シュネー「お姉さまをどこへ連れていったのですか? 貴方達は勘違いしてます。あれは……――」

警察官「スマブラファイターの一人にして、真夜中の戦姫と謳われた女騎士……サンドリヨンだろ?」

 警察官の言葉に全員が反応した。何故なら警察官の目には良からぬ事を企む目になっていた。

テロリスト「勘違いしているのはお前達の方だ……我々は警察などではない。テロリスト集団『百陀院ヒャダイン』だ!」

 ……なんでさっきからドラクエなんだよ!!

 ツッコミを喉から出掛けたがトクマはなんとか耐え、テロリストの話に耳を傾ける。

テロリスト「彼女の身柄を対価に我々の命令に耳を傾け、動いて貰おうと狙っていたのだ……もっとも、時として彼女の身体には傷付いて貰う必要があ――」

 言おうとした瞬間にテロリストの顔に足がめり込み、そのまま蹴り飛ばされた。気絶したテロリストを一瞥し、どうするか考え始める。

トクマ「やばいぞルフレ。サンドリヨンに何かあったら……いや、もう現時点でターミネーター婆さんのサンドバッグコース確定だぞ!!」

 頭にグランマことターミネーター婆さんが怒りながらトクマとルフレをスタンド顔負けのスピードで拳を叩き込む姿を想像してしまい、トクマは背筋が寒くなった。

ルフレ「こういう時こそ落ち着け。こいつは不幸中の幸いだ。やつらはテロリスト。誘拐の取り引きが始まる前にやつらを全滅にすれば今回の件は誰にもバレねえ」
ルフル「ですが、いくらドレディアさんがくっついてるパトカーと言っても、移動している車を街中で見つけるのは至難の技じゃないですか?」

 ルフルの言葉にルフレは考え込んだ。確かにドレディアがパトカーにしがみついているとはいえ、振り落とされるのは時間の問題……いくら力が強い彼女でもこうして考えてる間に体力が消耗している。

 GPS内蔵の携帯を渡せば良かったと少しだけ悔やんだ。

シュネー「たとえできたとしても、お姉さまは自分のお願いで起こってしまった責任を忘れられないです! 遊びに誘っても答えてくれないですよ!」

 シュネーの言葉に全員が沈黙する。

シュルク「あれ? トクマくん?」
サムス「珍しいわね。貴方達がこんな所にいるなんて」
キャミイ「何をしているのだ?」

 すると後ろから声をかけられ、振り向くとシュルクとサムス、キャミイの三人がこちらを見ていた。

ルフレ「……いや。きっといい夏の思い出になるだろうぜ」
トクマ「……背に腹は変えられないな」

 逆転の一手を思いついたルフレはニヤリと笑い、トクマは仕方なさそうにため息を吐いた。



 意外に長かったので、まだまだ続くよ!

スイカは割るより切る方が美味い ( No.262 )
日時: 2017/08/21 19:23
名前: トクマ


 文字制限で切ることになったけど続きです。



テロリスト「急げ! ヤツらが嗅ぎ回る前に交渉に移せばならない!! でなければ計画は白紙に戻る!!」
サンドリヨン「……あの……」

 ドレディアが張り付いたパトカーを運転するテロリストは一秒でも早くアジトに戻ろうと周りにいる四人に伝えるとサンドリヨンが声をかけた。

サンドリヨン「ずいぶん遠くにあるんですね。スイカ」
テロリスト「……スイカ?」

 サンドリヨンの言葉に首をかしげるテロリスト。すると前方にスイカを持った人影が現れた。

シュネー「いいえ。スイカならもう目の前にありますよ……お姉さま」

 スイカを持った人影――シュネー達が笑いながら佇んでいた。

テロリスト「バカな!? どうやって我々を追跡したのだ!!」

 テロリストが振り切った人物達を見て驚く中、ルフルが呆れながらもルフレに話した。

ルフル「改めて驚きました……まさかモフモフ派とプニプニ組のネットワークを利用するなんて……」
ルフレ「今じゃ大組織の一つである彼らの力を借りれば、目的のモノもあっという間に見つかる……犠牲も一人で済むから文句は無いだろ」
トクマ「そうだな……その顔を地面に落ちたザクロのようにしたいが……今回だけは目をつむってやる」

 ルフレの言葉に苛立ちを隠さないトクマだったが、必要経費と割りきって怒りを納めた。

ルキナ「では約束通り、『動物ビスケットで白熊になってモフプニ三時間』は忘れないでくださいよ!」
トクマ「おい待て、一時間じゃなかったのか」
ルキナ「『口止め料合わせて交渉しろ』とサムスさんから言われたので……それにこんな機会は早々にないと思ったんです!!」
トクマ「忘れてた……ルキナがモフモフ派だったこと……」
シュルク「ちなみにモフモフ派とプニプニ組の時間は別々で三時間ですよね?」
トクマ「六時間じゃねぇか! モフプニセットで三時間に決まってるだろ!!」
ルキナ「そんな! 足の毛もモフリたいんですよ!」
トクマ「それなら安心しろ。ルフレの足をモフれば万事解決だ」
ルフレ「どこがだ! 新たな問題が発生してるだろ!!」

 グダグダに話し合うトクマ達。まるで助けるのは余裕と言わんばかりの様子である。

テロリスト「かまわん! ヤツらをそのままひき――」

 痺れを切らしたテロリストがトクマ達に車をぶつけようとそのまま前進しようと瞬間にトクマ達は手に持っていたスイカを投げてきた。

テロリスト「――前がァァ!!」

 ぶつけられた事により、前が見えなくなってブレーキを踏むテロリスト。どこかぶつかって止まると思っていたら自然に止まって戸惑いながらも車内からでる。

ドレディア「ディィアァァァ!!」
テロリスト「ぶげら!?」

 テロリストの車を自身のパワーで止めたドレディアが不意打ち気味にテロリストの一人を飛び蹴りで蹴り飛ばして気絶させた。

テロリスト「早くしろ! 早くその女を連れていけぇ!」

 アジトまで遠くないと判断したテロリストのリーダー格が徒歩で連れていくように指示する。

ルフレ「あーいストライク!」
ルフル「ストラーイク」
ドレディア「ディーア!」

 ルフレとルフルは持っていたスイカをテロリストの足元に向かって転がし、ドレディアはスイカをテロリストの頭部を狙って投げた。

テロリスト「待て! 地面中にスイカが転がってるぞ!!」
テロリスト「スイカも飛んできあべし!?」

 スイカを踏んだテロリストは転んで頭を打ち、自身の顔に向かって飛んできたスイカに当たって気絶するテロリスト。そして、残りはリーダー格のテロリストだけになった。

テロリスト「ええいやめんか! これ以上邪魔立てすればこの女の命はないぞ! 手を挙げろ!!」

 しかし、リーダー格はサンドリヨンの首にナイフを当て、これ以上動けば斬ると警告する。これには動けないルフレ達は手を挙げ、ドレディアも手を挙げるついでにスイカを上に投げた。

サンドリヨン「……フフ……」
テロリスト「なっ……何を笑っている?」

 しかし、この状況下で笑うサンドリヨンにリーダー格は怪訝な表情で見る。

サンドリヨン「だって本当にドラマみたいなんですもの」

 その言葉にリーダー格は理解できなかった。

テロリスト「ドッ……ドラマだと」
トクマ「いやいやすまないな。やっすい2時間サスペンスドラマになっちまって」

 困惑するリーダー格の後ろから手を挙げたトクマが出てくる。

サンドリヨン「いいえとっても楽しかった。でもそろそろスイカも甘くなった頃じゃないかしら?」
トクマ「そうだな。じゃあ、そろそろいただきますかサンドリヨン」
テロリスト「貴様ら、何をはなし――」

 トクマとサンドリヨンの話に声を荒らげるリーダー格だが、その様子にトクマは口角を上げた。

サンドリヨン「え? いただきにスイカ?」

 サンドリヨンの呟きと同時にトクマが視線をサンドリヨンの頭上に向けるとそこにはドレディアが上に投げたスイカが落ちてきている。

サンドリヨン「ベェギラマァァァァァ!!」

 リーダー格の顔とスイカが重なった瞬間にサンドリヨンはリーダー格の腰を掴んでオーバーヘッドキックのような感じで身体を持ち上げた膝蹴りをスイカに打ち込んだ。
 スイカは砕け、その勢いでリーダー格の顔に膝蹴りが打ち込まれてそのまま蹴り飛ばされた。

サンドリヨン「……ふぅ……やりました!」
ルキナ&ルフル「お見事です!!」
ドレディア「ディーア!!」

 サンドリヨンは目隠しを外して砕けたスイカを見てガッツポーズを決め、ルキナとルフル、ドレディアから賞賛を貰った。

サンドリヨン「あら、いつの間にこんなに人が」
トクマ「気にするな。折角だし、おいしいスイカを食べようと盛り上げ役に頼んだんだ」

 ここでサンドリヨンが周りに知らない人がいた事に気付くが、トクマがテロリストを盛り上げ役だと偽って説明した。

サンドリヨン「そんなことまで? 本当にありがとうございましたエキストラの皆さん。いい思い出になりました」
テロリスト「……いいえ……どういたしまして……」

 否定しようにもトクマとルフレ、シュネーの『バラしたら海に沈めるか山に埋めるかの嫌いな方を選ばすぞ?』と言わんばかりの眼光に圧し負け、力なく返事をした。

サンドリヨン「じゃあせっかくだしスイカをみんなで食べましょう。これだけドラマがあったんですもの。きっととってもおいしくなってますよ」

 そう言いながらサンドリヨンは自分が砕けたスイカをトクマ達とテロリスト達に渡した。

全員『いただきまーす』

 そしてスイカにかぶりついた。しかし、表情はみるみる暗くなり、サンドリヨン達はスイカを一瞥する。

サンドリヨン「時間……経ちすぎましたね」

 時間をかけすぎて冷えたスイカが温くなっていた事に全員が沈黙を返し、照りつける太陽を黙って見上げる。

トクマ「やっぱりスイカはベギラマよりヒャダインだな」

 トクマの呟きに全員が無言で肯定した。


 これで終わり! 感想やコメントOK!! 後日、怪談大会(笑)も投稿致します!!