二次創作小説(新・総合)

彼らとの分岐点 ( No.320 )
日時: 2017/10/16 19:07
名前: トクマ


 今回はエピソード0が早めにできたので、そちらを投稿致します。

 この話でエピソード0は大きくうごきます。

 それでは、どうぞ。


 これは、彼ことトクマが運命の分岐点に近付き始めた話である。

 ある晴れた午後。リビングにトクマが人魚のような女性と何か話し合っていた。

トクマ「へぇ、あの人魚姫なのか」
シレネッタ「そうなの! 私は歌に魔力をこめて周りをサポート出来るの!」

 人魚のような女性――シレネッタから住んでいた世界や魔法などを聞いており、忘れぬようにメモをしている。

トクマ「そうだ。歌うのにコツってあるのか? オレ、下手くそだからそういうの教えて欲しいんだけど」
シネレッタ「いいわよ!」

 ふと、自身があまり歌が不得意だと思い出し、シレネッタから歌う時のコツを聞いてみる。

シネレッタ「歌のコツわね……おとこを沈めるつもりでやるの!」
トクマ「おとこ!?」

 予想だにしない答えに驚くトクマ。

シネレッタ「やればわかるから歌ってみて!」

 シレネッタに促されるままに歌い始めるトクマ。あまり上手くない歌声がリビングに響き渡る。

シネレッタ「ダメ! まだ浮いてる!」
トクマ「何が!? 心の男が!?」

 シレネッタの言葉にトクマは指摘するがシレネッタはトクマの肩を掴んで言う。

シネレッタ「周りの人達を引きずり込むの!! 暗い海の底まで!!」
トクマ「怖いわ!! え、なに? お前ラブソング歌ってる時あるけどそんな感じで歌ってたの!?」

 強く言うシレネッタに驚くトクマ。自身の肩からシレネッタ手をはがし、メモをする。

シネレッタ「それ、何を書いてるの?」

 メモが気になったシレネッタがトクマに質問する。

トクマ「これか? 自分以外の世界から来たメンバーの情報だよ……見るか?」
シネレッタ「ありが……うわぁ……」
トクマ「いきなり酷くないか?」

 別段、困ることもないのでシレネッタに快く見せるも彼女は見た瞬間に顔を歪め、明るい彼女の口から出るとは思えない程の引き気味の声にツッコム。

シネレッタ「いや、だって、予想以上にびっしりと書いてあるんだよ。誰だって言っちゃうよ」
トクマ「……そんなに酷いか?」
シネレッタ「酷い」

 断言されて少しへこむ様子を見せるトクマ。そんなトクマを置いてメモを黙々と見るシレネッタ。

シネレッタ「びっしりと書いてある事を除けば、すごい詳しく書かれてる……もうメンバーの中で知らない事はないんじゃない?」
トクマ「いや、知らない事もあるんだ」

 シレネッタは素直に感想を言うもトクマはメモを受けとると確認する。ふと、シレネッタは視線を感じて振り向くとサンドリヨンがいた。

シネレッタ「あ、サンドリヨン!」
サンドリヨン「ごきげんよう、シネレッタさん」

 手を振って挨拶するとサンドリヨンも微笑みながら手を振る。

シネレッタ「ごきげんよーう! どこ行くの?」
サンドリヨン「ロゼッタさんに子供達の勉強の手伝いに呼ばれ、伺うところです」
シネレッタ「そっか! 頑張ってね!」

 そのままサンドリヨンはロゼッタの所まで歩いていき、その姿が見えなくなるまでシレネッタは手を振る。

シネレッタ「それで? 知らない事ってなんなの?」
トクマ「おまえがさっき話してたサンドリヨンの事だ」
シネレッタ「えぇ!?」

 知らない事が気になったシレネッタが聞くとサンドリヨンだった事に驚くシレネッタ。一番教えてくれそうな人物が教えてない事に驚いたようだ。

トクマ「どうも、オレは避けられているようでな……」
ルフレ「ま、そうだろな」

 トクマの言葉にいつの間にか来ていたルフレが同意する。

ルフレ「飲み会やひったくりの捕獲で汚い手段を使ってたからな……普通なら距離を取るぞ……これだからアーパー天パは」
トクマ「お前も人の事言えねぇだろ」

 カーン、どこかでゴングの音が鳴り響いた。

ルフレ「俺はギリギリの範囲であるグレーゾーンでやってるんだ! お前と一緒にするな」
トクマ「オレだってギリギリだ! ダークグレーゾーンでやってるわ!!」
ルフレ「それギリギリアウトだろ」
トクマ「悪い。少しばかり脚色入れすぎた……レッドゾーンでやってるわ!!」
ルフレ「完全にアウトじゃねぇか! チェンジしてこい!!」

 睨みあうトクマとルフレ、するとパァン、という音が響いて固まる。顔を向けるとシレネッタが手を合わせていた……どうやら先程の音はシレネッタの柏手のようだ。

シネレッタ「……決めた!!」
トクマ「……何が?」

 何かを決意した顔で言うシレネッタをトクマは首をかしげた。

 コメントはまだ!

彼らとの分岐点 ( No.321 )
日時: 2017/10/16 19:11
名前: トクマ


 スマブラ館にある会議室。大きく『サンドリヨンと和解しよう大作戦』と書かれたホワイトボードの前でシレネッタがここに来る前に呼んだトクマとルフレを除くピーター、アリス、美猴、当麻の四人に事情を説明している。

シネレッタ「というわけで、皆に協力してほしいの!!」
ピーター「なるほどねぇ……トクマとサンドリヨンを仲良くさせようって話か」
アリス「私は良いと思うな」
美候「……いいんじゃねぇの」

 椅子に座りながら肯定の返事をする三人にシレネッタは嬉しそうに礼を言う。

シネレッタ「ありがとう! 本当は吉備津彦やミクサ、スカーレットも呼んで相談したかったんだけど三人とも用事があるみたいなの」

 その様子をトクマとルフレは後ろの席で少し呆れた表情をしながら見ていた。

トクマ「考えって全員の意見を聞いて改善するって事か……」
ルフレ「あまりお薦めできないな」
当麻「そう言うなよ二人とも、集まってくれたのに失礼だろ。それに俺もトクマとサンドリヨンの関係が心配だから良いと思うぞ」

 二人の言葉をとがめながら当麻はシレネッタの考えに賛同する。

トクマ「とは言っても、どこを改善するんだ?」
ルフレ「そうだぞシネレッタ。こいつは捕まった仲間に攻撃する性根まで腐った外道だ……修復不可能だろ」
トクマ「鏡見てこいクサレ外道」
当麻「おいおい、喧嘩するなって」

 売り言葉に買い言葉。お互いが同族嫌悪で一触即発の空気に当麻が二人をなだめながら他の四人に話しかける。

当麻「と、とりあえず何かないか……例えば、嫌いな人物とか」
アリス「それなら、私知ってるよー!!」

 当麻の質問にアリスが勢いよく返事する。早くも情報が得られるとシレネッタは内心喜びながら耳を傾けた。

アリス「リヨンちゃんの嫌いな人物は『不誠実な人』だって!!」
三人除く全員「オツカレー」
トクマ「お前ら待てやゴラ」
シネレッタ「待って待って! お願いだから待って!!」

 諦めること、風の如く。

 言葉にするならまさにそれだと彷彿するような早さで諦めを見せる四人にシレネッタとトクマが待ったをかけた。

美候「いや、魚の嬢ちゃん……無理だろこれは」
ピーター「流石のオレでも無理だとわかるぞ」
ルフレ「アリスの言葉が本当なら、これからは誠実を心がけろって事だろ? その言葉はコイツにとって一万光年かけ離れたものだぞ?」
当麻「……悪い……」
トクマ「ツラ貸せやバカ白髪! その髪を真っ赤に染めてやろうか?」
シネレッタ「そんな事言わずに、ね? 頑張れば見つかるって!」

 三者三様ならぬ四者四様。

 その様子にトクマはルフレに噛みつき、シレネッタはなんとか説得する。

トクマ「第一、オレ程誠実な人間はいないぞ! 365度誠実だ!!」
ルフレ「5度多い」
当麻「5度多いぞ」
ピーター「5度多いな」
アリス「5度多いね」
美候「実質5度だぞ」
トクマ「5度余分に多いって意味だよ!」

 発言を指摘する五人にトクマは耳を赤く染めながら強く反論する。ふと、シレネッタは何かを思い付いた。

シネレッタ「あ、だったら服装を変えたらどうかな?」
ルフレ「なるほど。それなら少しぐらい変わるな」

 性格をすぐに矯正する事は難しいと判断し、まずは見た目から変えようとするシレネッタの案を肯定するルフレ。

アリス「じゃあ、まずはその赤ジャージを脱いで……」
トクマ「え、でもこれ……オレのトレードマークみたいなモノで……」
ピーター「そういう固定観念を崩していこうぜ……誠実をアピールする為に白い服着させよう」

 アリスの案に珍しく戸惑うトクマ。その様子をピーターは一蹴してホワイトボードに描いていく。

ルフレ「洋服だと白スーツか……コイツには似合わないから和服にするぞ」
トクマ「テメェは一々オレを罵倒しないと会話に参加できねぇのか?」
美候「強さをアピールする為に角でも着けようぜ」
トクマ「角着けたら人じゃなくなるぞ」

 何が起こるかわからない事に頭を悩ますトクマ。そんな本人を置いといて着々と描いていく。

アリス「最後に武器を持たせて……できた!」

 その言葉とともにトクマは意を決してホワイトボードに描かれた完成図を見る。

 頭に蝋燭が着いた白いハチマキを身につけ、左手に藁人形、右手に杭と木槌を持った全体が白い着物のトクマがいた。

トクマ「これ、お百度参りする人物像じゃねぇか!!」

 日本が誇るホラースタイルにツッコまざるえなかった。

美候「オヒャクドマイリ? よくわからねぇが、それをするやつは強いのか?」
トクマ「そうだな。夜中にこの衣装でうろうろする奴はある意味ハートは強いな」
ルフレ「……どっちにしろ。これはダメだな」

 トクマの様子を見て駄目だと判断したルフレが完成図を消して再び考え始める。

美猴「こういうのはワイルドなイメージをつけたらどうだ?」

 美猴の言葉に全員が納得の表情を浮かべた。

 ……それはオレが普段は男らしくないって事かオイ。

 怒りの言葉を言おうとするが、これ以上長引かせる訳にはいかないのでトクマは言葉を飲み込む。

当麻「だったら、毛皮だな」
アリス「大胆にあしらって……」
ピーター「仮面をつけてみるか」

 再び描き始めた三人を黙って見守るトクマ。そして絵は完成した。

 上は仕留めたであろう動物の毛皮を肩にかけ、下は腰ミノだけ。手には先端が石でできた槍を持って頭部は赤、青、緑、黄色の四色をふんだんに使ったサイケデリックな仮面を身に付けていた。

トクマ「南米の部族か!!」

 思わずアフリカを走り回るイメージをしてしまった事をトクマは内心後悔した。

トクマ「部族でベテランの狩りができる人物か! こんなのいたらターザンだって二度見するわ!」
当麻「どっちかというと部族の長老だな」
美猴「やったじゃねぇか」
トクマ「全然嬉しくねぇよ!!」

 嬉しくもない格上げにえるようにツッコミをいれる。

当麻「じゃあ、ここから毛を刈っていって……これでどうだ?」

 その様子を見て、修正した当麻がトクマに見せる。

 今度はズボンを着ているが、上は袖が破れてノースリーブ化した革ジャン、頭部はモヒカンへとなり、単刀直入で『ヒャッハー!』と言いそうな人物像が完成した。

トクマ「どこの世紀末出身のモヒカンだ! その革ジャンはどっから持ってきた!」
当麻「強さをアピールできる……これなら治安が悪いところでもたくましく生きれるだろ?」
トクマ「いや、こんな格好だったら不良も寄ってこねぇよ! 寄って来んの警察くらいだ!!」

 こんな格好で暮らせば間違いなくギャグカオス組の餌食になると判断したトクマは強く否定した。

シレネッタ「駄目だよみんな!」
トクマ「そうだ! 言ってやれシレネッタ」
シレネッタ「全然強そうに見えない!」
トクマ「そっち!?」

 シレネッタのまさかの言葉にトクマは驚く。

シレネッタ「サンドリヨンが安心して任せられる強そうで、トクマのイメージを損なわないモノを出さないと!」
トクマ「難しすぎるだろその注文。諦めて良いだろ」
アリス「だったらこうして――」

 そこからあーでもないこーでもないと相談しあう五人にトクマは呆れた目で見る。

トクマ「迷走ばかりで頭痛がする」
美猴「そういうな。ピーターやアリス、この俺様もお前とサンドリヨンの仲を不安に思っていたんだよ」
トクマ「……全員、サンドリヨンが好きで行動したんじゃないのか?」

 隣に美猴が座って話しかけてきた。しかし、美猴の言葉にトクマは思ってた事と違うことに少し驚いた。

美猴「俺様達キャストは神筆使いと共に戦うが、話し合ったりはできねぇ……童話の住人だから現実世界の人と見たり触れたり話したりは新鮮なんだよ」

 その言葉を言い、思い出したかのようにトクマに対して口を開いた。

美猴「得にアリスは異世界だが元々現実世界の人間だ」

 その言葉にトクマは固まった。

美猴「ここに来たお前とワンダーランドに初めて来た自分と重ねてんだ……少しぐらい、歩み寄ったらどうだ?」

 美猴の言葉にトクマはゆっくりとアリスを見る。明るく笑っている彼女だが、内面は自身を心配していた事に気付き、後頭部を軽くかいてため息を吐いた。

トクマ「……意外に強かったんだな……」
アリス「できたー!! クマちゃん見てごらんよ!」
トクマ「……誰がクマちゃんだ」

 アリスに変なあだ名で呼ばれ、トクマは軽く笑いながら返事する。

 これが、トクマがアリスに『クマちゃん』と初めて呼ばれた瞬間であった……なお、このあだ名が長く続く事をトクマはまだ知らない。

 完成した絵をトクマは改めて見る。

 ガスマスクをつけられ、黒い和風の甲冑に黒いマント。さらにガスマスクを着用し、手にはスマブラでお馴染みのアイテムであるビームソードが握られ、どこぞの侵略者みたくなっている。

トクマ「これ、ただのダー〇・ベイ〇ーじゃねぇか!! お前らはマジメに考える気ないだろ!!」

ルフレ「フォースと共にあれ」
当麻「兄より優れた弟などいない」
シレネッタ「考えるんじゃない、感じるんだよ!」
ピーター「オレがお前の父親だ!」
アリス「お前がママになるんだよ!」

トクマ「うるせぇぇぇぇ!! テメェらだけデス・スター行って二度と帰ってくんな! てか、最終的にファッションどこいった! いつの間にかお前らの大喜利になってんだろうが! そしてアリス! そのセリフは違うやつだろ!!」

 トクマのツッコミが会議室に響き、結局この日は収穫なしに終わって解散した。


 まだまだ続くよ。コメントはまだ。

彼らとの分岐点 ( No.322 )
日時: 2017/10/16 19:18
名前: トクマ


 スマブラ館には浴場があり、汗をかいたファイター達が汗とともに疲れを流す数少ない憩いの場となっていた。マスターハンドの趣味で露天風呂があり、景色は絶景とはいかないが、そこから見る星空は綺麗で最初は風邪を引くファイター達が多かった。

 なお、覗き防止の工夫もされているので天国に行こうとした者は冗談抜きで逝く事になる。

トクマ「……あ"ぁ"~生き返る」

 シレネッタの作戦会議から大喜利にシフトチェンジし、結局はいつもの日常になった事に疲れたトクマは館に設置してある露天風呂でのんびりとしていた。

美猴「おっさんかよ」
トクマ「こっちはツッコミで疲れたんだ……別にいいだろ」

 そこには美猴の姿もいたが、流石に戦うようなマネはせずに大人しく風呂に浸かっていた。

美猴「大体よぉ、なんでガラスの嬢ちゃんと仲良くしねぇんだよ」
トクマ「それはこの場所で言う必要は――」
美猴「無いと言うのはなしだぜ」

 不敵に笑う美猴にトクマは眉を潜める。

美猴「ここらで濁すのはやめて、腹わって俺様だけでも正直に話したらどうだ?」
トクマ「……」

 笑いながら言う美猴にトクマは暫く長考する。長い沈黙が続き、観念したかのように息を吐いた。

トクマ「……そうだな。これから先、しつこく聞かれるよりマシか……その代わりだが他人に口外しない事と――」
美猴「聞き耳たてられる事を嫌がるなら安心しな。妖術で探査したがここには誰もいねぇ……俺様も見境なしに言うマネはしねぇよ」
トクマ「……はぁ……用意周到なゴリラめ」
美猴「誰がゴリラだぁ!!」

 最初から逃がす気はなかった美猴にトクマは仕返し程度に呟いてから話始める。

トクマ「……サンドリヨンが良いヤツってのは良くわかる……そんなアイツを好まない理由はある……その中で一番なのは……」

 ふと、上を見上げて沈黙し、美猴はその様子に首をかしげるとトクマは口を開いた。

トクマ「……単純にムカつく」
美猴「……は?」

 予想だにしない言葉に固まる美猴。その間にトクマは風呂から出る。

トクマ「先にあがるわ」
美猴「待て待て待て待て! 単純にムカつくってなんだ! 何にムカつくのか良よくわからねぇだろ!」

 そのまま行こうとした美猴に止められ、トクマは嫌悪感を表す。

トクマ「……」
美猴「そんな嫌そうな顔されてもわからねぇよ……もうちょっとわかりやすく言ってくれねぇか?」

 美猴の指摘にトクマはまたもや長考を始め、そして呟いた。

トクマ「……アイツの……笑顔だな」

 その言葉を最後にトクマは風呂場から出た。止めようとするも止まらない事を思った美猴はそのままトクマを見送り、また風呂に身体を浸かる。

美猴「たく、笑顔がムカツクって相当ひねくれてるのか、それともアイツの感性が歪んでいるのかよくわからねぇな……」

 トクマの言葉に頭をかき、美猴は男湯と女湯をしきる壁に向かって声をかけた。

美猴「そう思わねぇか……ガラスの嬢ちゃん」
サンドリヨン「……」

 女湯ではサンドリヨンが一人、湯に浸かりながら佇んでいた。どうやら、トクマと美猴の話を聞いていたようだ。

サンドリヨン「……なんで、嘘をついたんですか美猴さん」
美猴「嘘はついてねぇ。俺様は『男湯ここには誰もいねぇ』と言ったけど『女湯そっちにはいねぇ』とは言ってねぇからな」
サンドリヨン「……屁理屈ですね」
美猴「ウキャキャキャキャ。屁理屈も理屈の一つよ」

 美猴の言葉にサンドリヨンは指摘するも美猴は笑いながら言う。

美猴「おめぇさんも変な意地はらないで仲良くしたらどうだ?」
サンドリヨン「……意地なんて張ってないです」
美猴「だったらわかるだろ……アイツはお前が思う人間じゃねぇって事がよ」

 美猴の言葉に黙り始めるサンドリヨン。その様子に美猴は知らずにため息をはいた。

 ……こいつは時間がかかるな……ただでさえ頑固者の二人が意地なんて張りやがってる……

 元々、美猴こと美猴王は西遊記に出てくる孫悟空の別名。中国の妖怪である彼は人二人の事なんて気にする必要はないと思う。

 ……はぁ……アイツのお人好しが、いつの間にか移っちまったか……

 しかし、人使いならぬ妖怪使いが荒い自身と共に旅をしていた一人の法師を思い出し、自身もその法師の影響を受けていたことにまたため息をはいた。

美猴「ま、さっさと仲良くしろとは言わねぇ。少しずつ仲良くなっ――」
サンドリヨン「無理です」
美猴「――いや、はえぇよ! 頭ごなしに否定しても……」

 間髪入れずに否定するサンドリヨンに反論する美猴。

美猴「……は?」

 しかし、彼女の口から出た言葉に頭の中で作り上げた言葉が崩れた。

美猴「……ガラスの嬢ちゃん……いま、なんつった……」

 恐る恐るサンドリヨンが言った言葉を確認する美猴。その表情には『嘘だと言ってくれ』という感情が込められていた。

 そして――

サンドリヨン「……私は――











































































 ――近い内に此処スマッシュブラザーズを脱退します」

 分岐点が、姿を見せた。


 終わりです。感想やコメントOKです!!