SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

そのカップラーメンは彼女の手によって食べられる運命でした ( No.72 )

日時: 2017/03/10 12:06
名前: 表裏 ◆zYKVTEpUmc

「扉を開かないと怖いんだ。外の様子を見ていないと、知らない間に世界が変わってしまうかもしれない。
 ……それって、怖いだろう?


 ほら、考えてみたら良い。
 目を逸らしている間に、何処かの場所で狂った科学者が人類を滅亡させる、そんな兵器を作り、ボタンを押すかもしれない。隕石が落ちて、文明が終わってしまうかもしれない。隣の家のお喋り大好きなおばさんが回覧板をもって家に上がってくるかもしれない。更に、キッチンにあるカップラーメンは既に食べごろになっているのかもしれない。
 でも、そんなもの、避けられない未来と言うなら仕方がないじゃないか。と、思う人もいるだろう。
 それでも、俺は……。目を逸らしたせいで、何も知らないまま、有無を言されせずに未来に従わされるのはごめんだ。


 だから、俺は扉を開けているんだ。」
 俺の力説を聞いて、目の前の少女は呆れたように言った。



「どーでもいいけどさ、トイレ中はドア、閉めてよね」
おにーちゃん。
 
 躊躇なく、彼女はドアを閉めた。



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(蛇足。とっても蛇の足。ひたすら蛇の足)
大変、汚い話ですが、彼はドアを開けていた事で、意図せずなにかを守り、運命を変えることができました。と、言うお話です。
そもそも、それは主人公もドアを開けていても知る事が出来ない事ですので、安心してトイレのドアは閉めて下さい。切実に。

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