SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

一人ぼっち ( No.21 )

日時: 2018/01/02 16:34
名前: シュピーゲル

ショートストーリー初めてでよくわかんないんですがよろしくおねがいします。


どうしてだろう。あの子、いつも独りぼっちだよ。
何でだろうね、関わんない方が良いよ。クラスメイトの誰もがその少女から離れていった。
少女の身体は傷だらけ、女の子なら大事にすべき顔も痣や切り傷で埋め尽くされていた。
なんでか分かる?そう、虐待されているんだ。でも少女は、助けを求めない。普通なら、両親を憎んでクラスメイトに八つ当たりしてもおかしくはないのに……。でも少女は違った。
助けを求めなかった。身体の底にあるのはどろっとした黒い何かではなく、別の何かだったのだ。
4月8日、少女はその日から昼休み、紙に何か書いていた。先生が名前を呼んでも、返答せずに書き続けた。それは勿論、クラスメイトにもいえる事だった。
「ねえ、ちょっといい?」
「……」
「ねえってば!」
「……」
「もう…いいよ。」
無視され続けたクラスメイトは、強行手段にでた。そう、いじめだ。一人で教室掃除させたり、授業中も間違えた時に笑ったり、物を投げつけられたり、無理矢理、髪を切ったりした。しかし、少女は声も出さず、表情一つ変えなかった。

時は流れ、季節は秋になった。でも、いじめは続く。
痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。やめてやめてやめてやめて。この二言さえ少女は言わない。ただ、変わったとすれば泣くようになったということだけ。ただ、声も出さずに無言で涙を流す。
この時から、身体の傷もふえてった。頭には包帯を巻くようになり艶々の黒髪は少しずつ荒れていった。
「おい、雑巾。ツラ貸せよ。」
「…。はい。」
ギリッ。髪を引っ張られても少女は無言。
先生も他学年もこの時からいじめの荷担していった。
それでも少女は昼休みになれば紙に何かを書き続けた。その内容は、誰も知らない。

そして、季節は春になった。みんながクラス替えで賑やかになっていく。そんな雰囲気に水を差すかのように、校長先生が悲しそうに放送した。その内容は、あの少女が、自殺したということ。

少女のクラスメイトは一瞬で静まりかえった。
「……ッ皆さんは悩み事があったら、ため込まず相談してください。」
プツッ。放送が終わり、みんなが教室からでて家路つこうとして、下駄箱にむかう。

バコッ。……がさっ。
「っ、えっ。」下駄箱から一枚の紙が落ちる。少女のクラスメイトは顔を見合わせる。一人が開き始めるとみんなが開き始めた。
その紙にはこう、書かれていた。

「皆さん、ごめんなさい。皆さん、知っての通り
両親に虐待を受けていました。そのせいで身体も心もぼろぼろでした。だから、皆さんとお話しできないとずっと思っていました。自信が無かったのです。いつまでも独りぼっちでいました。ある頃を境にいじめられるようになったときも私は最初、皆さんがかまってくれているだけとそう、おもっていました。でも、次第にエスカレートしていってそんなときでもわたしはしんじていました。
みんな、私にかまってくれているだけだと。でも、時間が経っていくうちに耐えきれなくなってきました。辛かった。だから、自殺しました。
皆さんに最後にこれだけは言わせてください。
私なんかにかまってくださってありがとうございました。みんなと過ごした日々のすべてが私の宝物です。みなさん、私の分まで生きてください。皆さん大好きです。」

「……っうっ。」
読んだクラスメイトはみんな泣き始めました。この時はじめて、少女の本当の気持ちを知ったのでした。
憎しみは必ず悲しみへと変わる。



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