SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

愛と憎しみ ( No.28 )

日時: 2018/03/16 13:05
名前: ミニウサギ

どうすればいい?
どうすれば、彼女は僕だけのものになるだろう。
誰にも触れさせたくないし、同性だろうが異性だろうが誰かと彼女が話していると相手を殺したくなる衝動に駆られる。
ああ、彼女も憎くなってきた。殺したいほどに。
彼女の目、鼻、口…ありとあらゆるものが美しく、性格も聡明で優しいため、両性に好かれやすい。
彼女が他人に美しい、聡明だねと褒め称えるたび、彼女に触れるなと叫びたくなる。
しかも、彼女には許婚がいる。日本のかの有名な財閥の子息。彼もまた聡明で冷静な人間であるが、つい先日会った時、「この人は君の奴隷かい?」と言われた。彼は他人が思っているような人間でない。憎い。
しかも、彼女は彼との結婚を嫌がっている。しかも最近は話しかけてくれなくなった。
どうすれば、いいのか。
ある日、俺は気がついてしまった。
彼女を殺し、自分も死ねばいいのだと。
早速彼女を殺す最中、彼女は優しく微笑み、振り絞る声で呟いた。
「あり…がと…う。あの…人…はあなたを…殺す…つもり…だった」
と。
彼女の死後、俺も紐の輪っかに首を通し、息が途絶えた。
死ぬ直前、これで、やっと2人とも永遠になるのだと思うと、嬉しく思った。

葬式の日
「あの人元々頭おかしかったものね。猫を殺したらどうなるかなとか言っていたし…」
「でも、ある意味社会的には死んでよかったわね」
「ちょっと!死んだ人の事悪く言ったらダメでしょ!」
「そうよね…」

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