SS小説(ショートストーリー) 大会【平日イベント】

トンネルのその先。 ( No.44 )

日時: 2018/12/21 17:55
名前: ユッキー

トンネルを抜けるとそこは、大人のみの世界だった。
そう分かったのは、子供の姿が見当たらないから。そして、街中を歩いていくにつれ、大人の施設ばかりだったから。街中にも限らず、酔っぱらいのおじさんがたくさんいる。
私は、突然やってきてしまった世界に驚きを隠せなかった。私は12歳。大人でも子供でもないが、大人から見れば子供だろう。周りの大人がじろじろ見ている。
「ねぇねぇ、子供がいるよ?」
「え?なんで?」
そうひそひそ周りの大人がしゃべっている。丸ぎこえだっつーの。
あたりはどんどん暗くなっていき、夜が来た。ぐぅ。
私のお腹が鳴り、おなかがすいていたことを自覚した。どうしよう。どこにもいくあてがない。旅館にも行けない。お金を持っていないから。
「大丈夫かい?」
なかなかイケメンのメガネをかけた25歳ぐらいのお兄さんが話しかけてきた。ここの世界に来て初めて話しかけられるので警戒心を抱く。
「どこにも行くところがないだろう?いっしょにおいで。」
なんだか私は不審者に話しかけられているような気がしてならなかったけど、今はもうお腹がすきすぎてその人にふらふらとついていった。
その人の話によると、この世界からは3年ほど前から子供がいなくなってしまったという。昔、少子高齢化というものが進みすぎ、子供がいなくなって大人ばかりの世界になっているという。
子どもが生まれてもすぐ死んでいく人が多く、社会問題だそうだ。
【END】

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