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フェアリーテイル ―雪国の氷―  完結
作者: ハヤチ  (総ページ数: 65ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 
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三話「取り戻す」

「…なんで君らいるわけ?」

ルドの呆れ気味な声は、ナツには聞こえていたらしい。
ナツは上を見上げ、叫んだ。

「グレイ!!!」
「!ナ、ナツ…。」

グレイはビクリと体を震わせ、後ずさりをした。

「グレイ、貴様はギルドを破壊する人間ではないはずだ。」
「はぁ!?どういうことだよエルザ!」
「………っ。」

グレイは哀しげに顔を歪ませる。

「私の独断で隠していたが、実はラクリマにグレイが街を壊すところが映っていたんだ。」
「そんな…!!」

有り得ないとルーシィが驚く。
ナツはグレイに思い切り叫んだ。

「どういうことだ!グレイ、答えやがれ!!」
「……悪ぃ…としか、いえねぇよ。」

グレイの声は弱々しく、小さい声だった。
言い方が悪かったかとナツは後悔する。

「もう、後戻りはできねぇ。…だから俺は、」

グレイはネックレスを外した。

「グレイ…やめてくれ。」
「!!レイガ…。」

突然現れたレイガにグレイは驚愕した。
レイガは罰が悪そうに、グレイの肩をつかむ。

「君は、まぶしいな。」
「何言ってやがる!いいからそこを、」
「…君がこうなった原因も、俺だ。」

レイガの瞳は揺るぎない。
まっすぐな目、あの頃の目だった。

「昔、俺が馬鹿げた事をした。そうルドから聞いてる。」
「……………。」
「それが本当なら、俺は君を正さなくてはいけない。」

すると、上から笑い声が聞こえた。
赤毛の少女と、特有のはね毛の少女。

「…エーガ、ギル。」
「あはははははっ、ばぁーかっ!」

エーガはケラケラと笑う。
ギルはクスリ、と静かに笑った。

「ガーレ…いや、レイガ?もう儀式は終わったわ。」
「何…!!?」
「グレイがギルドの紋章を消した瞬間、あれで儀式は成立したのよ!」

笑い声は止まない。
ギルは静かに、冷たく微笑んだ。

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