完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*34*
「最初は・・・。少し不安だったかな。ゾロは元賞金稼ぎだし、ナミは一度裏切ったでしょ。船長もぱっと見アホだし、サンジはエロ。ただ一人顔を知っているのはウソップだけ。だけど頼りない。上から目線だけど、正直この海賊、大丈夫なのかなー?って思ってたんだ。だけどね。ルフィ、私のこと仲間だって言ってくれた。船のことを仲間だって・・・・。嬉しかった。ほんっとうに嬉しかった。みんなと過ごした時間は・・・・特別なものだって思ってるよ。
メリーは少し照れくさそうだが、一味の方を見て微笑んだ。
その時。
「キャッ!」
どこから飛んできたのか、まるで生きているような縄がメリーに纏わりついた。手、足、胸、腹と、体のあらゆるところに縄が絡まり、とうとうメリーはぐるぐる巻きにされてしまった。
「メリー!おっ、お前・・・大丈夫かよ!?」
ウソップがメリーに近寄る。
「だいじょ・・・ぶ。・・・縄・・・解いて・・・。」
よほどきつく巻かれているのだろう。声を出すのがやっとの状態だ。他のクルーたちも集まってきて、メリーの縄をほどく。
「なんだこりゃ!?とれねぇ・・・!」
ルフィが縄を引っ張るが、メリーの縄はどんどんきつくなるばかり、
しまいには、メリーはうめき声をあげている。
「なんなの?この縄・・・。ゴムみたいで切れない。・・・・てぇ!?ゾロ!!!何で寝てるの!?メリーの一大事なのよ!手伝いなさーい!!!」
ナミがゾロを叱った。ゾロは仲間のピンチにも寝ていたらしい。ゾロはあくびをすると、メリーに近寄り、縄をいとも簡単に切った。これにはほかのクルーたちはびっくりし、目を丸くさせている。
「・・・・。ゾロ・・あ・・りがと・・・・。」
ゾロはメリーをちらっと見ると、またもといた場所にもどり、寝てしまった。
続く