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夏休み後半で宿題を終わらせる方法
作者: 綾 (総ページ数: 1ページ)
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*紹介文/目次*
2013年8月13日
――僕は記憶喪失になった。
目が覚めたときには病院だった。
僕の記憶では、今日は2011年8月12日。
壁にかかっているカレンダーは2013年8月。
ナースさんが、今日は14日だと教えてくれた。
僕は丸一日意識がなかったらしい。
大きなけがはないので、明日検査をして異常がなければ退院らしい。
「息子さんの場合、頭を打った衝撃より、精神的なものが原因ではないかと…」
医者が言っていた。一体僕に何があったのだろう?
家に帰ってビックリした。
まあ、当たり前のことなのだけど、机の上に中3の教科書(と夏休みの宿題)が置いてあったからだ。
今の記憶は中1までなので
「こんなのできるか!」
と思った。できた。
なんでも、僕が忘れたのは「エピソード記憶」というやつだけで、勉強したことなんかは覚えているらしい。
都合良すぎるだろ、と思ったけど実際良いので何も言わない。
勉強面に対しては問題ないので、9月から普通に学校に行くそうだ。
夏休みの宿題に取りかかる。べつに真面目なわけじゃない。でも遊びに行こうにもケータイには知らないアドレスばかりだし、宿題は大量にあった。
「…やるしかないよなぁ」
そして無事宿題を終わらせ、残りの休みをだらだらと過ごしたのだった。
――という夢をみた8月30日でした。
作文・「夏休み後半で宿題を終わらせる方法」
「ざけんなテメェ!まじめに宿題やれ!」←国語教師(女)
「おれ作文苦手なんだよ…」
クラス中爆笑だった。
そして俺は冬休みまで「記憶喪失の」あきやくん、とからかわれ続けたのだった。
* …作文が再提出になったのは言うまでもない。