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作者: 赤鳥さん (総ページ数: 7ページ)
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第2章 鉄壁の少女
:1
黒子「初春!位置情報を」
初春「そこから南に100mです!」
黒子「了解ですわ」
学園都市の裏道、ジャッジメントに少女が襲われていると連絡があった。黒子たちは現場に向かっている。
初春「そこを右です」
足を止め、腕章を見せつけ、いつものセリフをぶつける。
黒子「ジャッジメントですの!」
暴漢A「なんだぁ?ただのガキじゃねぇか」
暴漢B「なあ、やっちまおうぜ」
黒子は「はぁ」とため息をつく
黒子「甘く見られたものですわね」
暴漢A「あぁ?聞こえねぇよ!」
暴漢が殴りかかってくるのを華麗にかわし、テレポートで服に針を打ち込む。
暴漢は壁に打ち付けられ、身動きが取れなくなった。
暴漢B「お、覚えてやがれー!!」
黒子(少々、ベタすぎませんの?)
少女「あ、あの…」
黒子「大丈夫ですの?」
少女「は、はい」
黒子(無傷?まあ、何もないに越したことはないですけれど)
少女「ありがとうございました」
黒子「どういたしまして。お手数ですが、少々お時間をいただけますか?」
少女「あ、はい。分かりました」
:2
上条「はぁ、不幸だ」
当麻は、土御門の依頼で通り魔の調査にあたっていた。
上条「もう3日目だけど、相変わらず見つかんねぇな〜」
土御門『そう言わず頑張るぜよ』
上条「んなこと言ってもこんだけ探しても見つかんねぇんだから居ねぇんじゃねぇの?」
土御門『いや、情報は確かぜよ。何しろ上が直々に情報を提供してきたんだからにゃ〜』
上条「あー、さいですか」
当麻は、ため息交じりに調査を続けた。
上条「ん?あれは…」
当麻の視線の先には、体の細い少年が立っていた。学園都市に7人しかいないLEVEL5の第1位“一方通行”である。
一方通行「あァ?」
上条「お前、アクセラレータ!」
一方通行「チッ、テメェか」
上条「お前なんでここに…」
一方通行「んな事テメェに関係ねぇだろォが」
上条(ん?待てよ、コイツなら通り魔の事なんか知ってるかも…)
上条「なぁ、お前。最近噂になってる、通り魔についてなんか知ってるか?」
一方通行「あァ?テメェが、んな事聞いてどォすんだァ?」
上条「いや、まあちょっと事情があってな」
一方通行「チッ、まあいいか。そいつならここには来ねぇぞォ」
上条「なに?マジかよずっとここを探してたのに…不幸だ」
一方通行「ま、何をする気かしらねェが、アイツは危険だ、気負つけろよ」
上条「お、おう」
一方通行「じゃァな」
一方通行は夜の闇に消えた。
:3
固法「それで、お名前は?」
少女「あ、はい“麗美 華奈”です」
初春「麗美さんですね」
初春は彼女の身元を学園ネットで調べた。結果…
初春「え!これって」
黒子「どうしましたの?初春」
初春「し、白井さん。これ…」
黒子はパソコンの画面を見ると少しばかり驚いた。
黒子「れ、LEVEL4ですの?暴漢に襲われていたとは思えませんが…」
麗美「すいません…」
初春「能力は…、念動能力ですね」
黒子「それこそ暴漢を追い払えそうなものですけれど…」
麗美「私の能力、念動盾(サイコシールド)って言って、身を守る為だけの能力なので」
黒子(それで無傷でしたのね)
固法「それじゃ、手続きは済んだから帰ってもらって大丈夫よ」
初春「はやっ!」
黒子「流石ですわね、では自宅までお送りいたしますわ」
そう告げると、彼女は少し焦った様に言った。
麗美「あ、あのお願いしたいことがあるんです!」
黒子「なんですの?」
突然の依頼にも動じず、黒子は冷静に対処した。
麗美「人を、探して欲しいんです」
黒子「人探しですか、その人のお名前は?」
麗美「名前は“堕我 敦”です」
黒子「初春!」
初春「堕我 敦…、LEVEL4の発火能力者ですね」
黒子「では、見つかり次第連絡いたしますので、今日の所はおかえり頂けますか?」
麗美「は、はい。分かりました」
彼女は、少し不安そうな顔をしていた。