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*紹介文/目次*
■150字のあらすじ
―「吸血鬼」そんなものがこの地には400年前から住みついていた。
ある日、そんな吸血鬼であるルリィのもとへ一人の青年が生贄として訪れる。
これが孤独な吸血鬼とわけあり人間、二人の始まりだった。
「私はどうやら今の世に言う『恋』というものしてしまったらしい」
■こんにちは
もしくは初めまして。 妖狐です。
今まで多くの駄作を生み出してきましたが、よろしくお願いします^v^*
誤字・脱字多いと思いますがそこは温かい目でお願いします<(_ _)>
■登場人物
吸血鬼/ルリィ(偽名)
青年/ナイト
魔女のような老人/キューマネット夫人
夫人の孫 ルリィに恋する少年/ケイ
ルリィの昔からの知人・オネエ/フレル・パレイドール
フレルの毒舌な部下/キャッツ・ミネリア
悪魔/ルシファー
その他/村・町の人々、食われる方々、生贄。
■目次
一章 世にも奇妙な運命の出会い 1話>>1 2話>>2
二章 幸せと命を賭けた契約 3話>>11 4話>>14 5話>>17
6話>>18 7話>>26 8話>>35
9話>>46 10話>>52
三章 それは恋の試練 11話>>58 12話>>66 13話>>72
14話>>91 15話>>100-101 16話>>108
17話>>115-116 18話>>126-127 19話>>140-141
四章 厄介な秘密情報部 20話>>149-150 21話>>158-159 22話>>164
23話>>176-177 24話>>185 25話>>192-193
最終章 闇告げる王と最後の涙 26話>>196 27話>>199 28話>>204-205
29話>>211-212
エピローグ 吸血鬼だって恋に落ちるらしい 30話>>213
番外編1 危険な香りと甘い味 >>86-87
2 病人にはお気をつけて >>167-168
トーク1 >>99
参照300突破>>48
参照400突破>>63
参照500突破>>85
参照600突破>>97
参照700突破>>123
参照800突破>>135
参照900突破>>154
参照1000突破>>166
参照1100突破>>182
参照1200突破>>187
参照1500突破>>214
あとがき >>218
■注意
・吸血鬼出てきます(生贄さんも魔女さんも)
・糖分は普通ですが、たまに甘い。
・ほとんどファンタジー
・亀最新です。そこは皆様の温かい目で見守ってくださると嬉しい
・誤字脱字ありました、すぐコメを!
■お客様
コメントをくださった皆様
誄螺【ruira】様
sakura様
氷菓子様
いろはうた様
美味ななし様
百歌様
蒼様
となりの黒。様
ヒヨリ様
二重奏様
水岡月緒様
ピーチティー様
ドレミ様
アイサ様
結衣様
緋兎の血*様
朔良様
ヒヨリが待つ終焉様
もち黒こめこ様
梅桜様
りんご様
仁様
璃湖様
華憐様
華那様
莉遠様
藍歌様
母上様
四ノ宮様
ぴんくのうさぎ様
からあげ様
璃湖様
反逆者A様
ゴマ猫様
カリン様
合計35(?)名様
■今まで書いてきた 物語たち
神様による合縁奇縁な恋結び!? 連載途中
ラスト・ファンタジア 連載中止中
僕らの宝物の日々〜君が隣にいるから〜 なんとなく完結(過去ログ)
笑ってよ サンタさん 完結
ではでは、本編へ レッツゴー!
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~
*1*
私は吸血鬼
今の世じゃ、ヴァンパイアとも言うらしい。
人間の血を吸って生きながらえる吸血鬼
「わたくしに血を捧げなさい」
って言ったら、そこらの男なんて転がるように逃げていく。まあ、逃げても無駄だけど。
いくら吸っても、『足りない』 お腹は空っぽ。いつも空腹。
だから毎日のように血を吸わなくちゃ生きてけない。
はあ、いじわるな神様、 私だって一度くらい満腹感を味わいたいわ。
一日に何百人と食らったりしてみたし、 一週間血を吸うのを我慢してみたりもした。だけど、どれも全部ダメ。
一カ月我慢してた時なんて、気が狂いそうだった。実際に狂ってしまったけど……
町の人間を全て食らってしまうのはやっぱりだめだったかしら?
そんなこんなで三百年。私は空腹。いくら食らっても『足りない』
食らって、食らって、変わらない日々。でもここ最近ちょっぴり変わったことがある
それは五年に一度、私に人間が一人よこされるようになったこと。
「生贄」 そんな言葉がぴったりね。
生贄を捧げるからもう、他の者は食らうなということ。
私だって今まで罪悪感なく食らってきたわけじゃないのよ? だから、そんな人間の考えにのってあげた
三百年生きてきたからか、一日一人単位の食事量が一日鳥一羽で済むようになった。
それからさらに百年。私は空腹。 いくら食らっても『足りない』
私のもとへ来たのは19人。性別も年も容姿もみんなバラバラだったけど、たった一つだけ共通点があった。
それは、背中にコウモリの焼き印があるということ。
「どういう意味なのかしら」
いまだにその理由は分からないまま。
聞こうとしてみたことはあったけれども、みーんなおびえて死んでいった。
だから、今日は絶対に聞いてやる!
そう、今日は20人目の生贄が来る日。
歳は四百歳。私は空腹。いくら食らっ……ああ、もうこのくだりはいらないって?
ついにやってきた。記念すべき20人目の『生贄』が。
どんな目で私を見るのかしら。憎悪の目?恐怖の目?それとももう壊れてしまってたり……
でも20人目の生贄は予想していたのとはどれも違っていた。
真っ黒いストレートな髪に黒い瞳。何もかも飲み込むようなその眼は、今までないような美しい瞳だった。
私の心の中の何かがコトリッと音をたてた。
人間の世じゃ『恋』と呼ぶらしい
私は吸血鬼 私は空腹。 いくら食らっても『足りない』……でも、もしかしたら
満腹になる日が来るかもしれない。