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*31*
参章現実という絶望論
どうやら、気絶していたみたいだ。死にかけだったらしい。
「あの、質問いいですか?」
「ああ」
「どうやって僕の家に?」
「普通に入った。」
普通に、いやいや、おいおい。不法進入だよ。
「なぜここに?」
「気になった。」
気になったから・・・ですか。まぁ、命救われてるし。
「あの・・・。」
「なんだ?」
「名前、教えてください。」
彼は少し躊躇っているように思えた。たしかに、言えなそうな雰囲気がある。
ってか、鎧着てるし。髪は短い黒。瞳もか。でも、どことなく“闇”みたいな・・・。まがまがしくて、荒々しくて、不穏で、
まるで、“破滅”とかそういったものみたいな・・・。
「架狩狼だ。」
冷たく、暗く、重く、その言葉は、響き渡った。
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