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最期のメッセージ
作者: 朝霧  (総ページ数: 14ページ)
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10~

*1*

ねぇ、僕にはずっとわからないことがあるんだ。
ずっと前から君をみてきたからたいていのことはわかったし、
なにしろ君は顔に出やすかったからね。
でも、そんな君のことだけど、1つだけまだわからないんだ。
君はこの世界からさよならするあの日、僕に言ったよね。
「私はもうすぐここから去るわ。だから私から君への宿題。
 さよならは言わない。でも、私が伝えたかったこと探し出して。」
探し出すってどこから?そう聞いた僕に君は、いつものように明るい笑顔で言ったんだ。
「そうだなぁ、君と私の大切な場所、かなぁ。
 焦らないでゆっくりでいいから必ず。
 それで次会うときに答えを教えて。
 大丈夫、また会えるから。」
君は大丈夫って言ったけど、まず、大切な場所ってどこ?
そんなの多すぎてわかんないよ。
僕は諦めようかと思ったけど、これは君からの宿題だし、
なにより君に負けた気がする。その思いが僕に諦めることを許さなかった。
しばらくして僕はある場所を思い出した。
僕は絶対の自信があったし、「早く見つけてやる!」という持ち前の
負けず嫌いから、その場所へ全速力で駆け出した。
        
              〜後半へつづく〜

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