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*43*
「第25話暴走のギプス死闘ブーバーン!」パート1
アイコ現在の手持ち
モウカザル、ムクバード、ゴローン、ヨルノズク、フワライド、トゲピー
ズイタウン、この街にはズイの遺跡がある。アイコとコウキはストライクに連れられ遺跡の中を走っていた。
「あ、あれは」
コウキがあるものを目にした。そこで彼等は動きを止めた。それはアンノーンと言うポケモンを文字にした壁画だった。コウキがつぶさに見ていると、ストライクが人の気配を察して二人と一緒に物陰に隠れた。
しばらくして、ギンガ団の下っ端たちがブツブツ何かを話しながらやってきた。
「いや〜、それにしてもプルート様も恐ろしいことを考えたもんだ」
「ああ、あれがもし人間にも摘要されたらぞっとするよな」
下っ端達の言葉をアイコ達はしっかり聞いた。下っ端達は壁画の前に来ると、「ひらけゴマ」と分かりやすい合言葉を口にした。すると、壁画が開いて地下へと続く階段が出てきた。
「階段があったなんて」
「だけど、ありふれた合言葉だよ・・」
コウキは苦笑いをしたあと、あの壁画に立って同じように合言葉を言った。そしてその階段を降りていった。しかし、アイコ達の行動は監視カメラにしっかりと写っていた。
「コラッタ達が入ったぞ」
「プルート様、いかがしましょう?」
監視室のモニターを見た下っ端がプルートと言う人物に対策を訪ねた。
「まあ待て、ここは奴らに私の作品を見てもらおうじゃないか。これも想定の内さ」
プルートは薄笑いを浮かべてアイコ達を見ていた。一方、アイコ達は階段を走って進んでいた。
「それにしても」
「どうしたの、アイコ?」
「ここまで来たのにギンガ団が出てこないな、と思って」
「そういえば、そうだね」
アイコとコウキは不安になりながらも前へ進んで言った。そしてある部屋へと到着した。
「こ、これは!」
「ストライク?!」
そこでアイコたちが見たもの、それは左右に鎖でつながれたポケモン達の列だった。共通するように彼等にはあのサイドンが付けていたプロテクターが付けられていたのである。
「これってサイドンが着てた・・!」
「そうか、ここは・・!」
「ふっふっふ、その通りじゃよ」
アイコ達が今までの事件の原因に気づいたとき、プルートが下っ端を連れて現れた。
「貴方は、誰?!」
アイコが言うと、プルートは自分の名前を名乗った。
「わしか、わしはギンガ団の四人目の幹部、天才のプルート様さ」
「これはあんたの仕業か!」
「その通りじゃよ。ところでお前さんたち、きょうせいギプスを知っているかい?」
「知っているよ、素早さが下がる代わりにポケモンを強く育てるのだろ」
コウキが言うとプルートはクク、と笑ってギプスのことを話した。
「そう、その通りじゃ。わしはそこに目をつけたのさ。きょうせいギプスを、更に強力なプロテクターに改造させてポケモンに装着させるのさ。そしてこの街に来たトレーナーを襲わせて更に凶悪に強くさせる。そうすれば、わしらギンガ団の野望のための貴重な戦力、駒になるからなあ」
「そのためにポケモンたちを!」
「許せない!」
アイコとコウキはボールを手に取った。ストライクも戦闘態勢に入る。
「ほう、そう来たか。ではこちらも一番の傑作でお出迎えをしようかね。おい、あれを出せ」
「はは!」
プルートに言われて下っ端があるスイッチを押した。すると、部屋の奥にあるハッチが開き鎖に繋がれたポケモンが出てきた。それはプロテクターを付けたブーバーンだった。
「それポチッとな」
プルートがリモコンのスイッチを押した。するとプロテクターが起動してブーバーンが目覚めた。怪力で鎖を引きちぎるとドシンと音を立てて咆哮を上げた。
「こいつは」
「どうじゃ、こいつは今までのポケモンで一番の最高傑作じゃ。より強力で頑強なギプスを付けておるからな。さあブーバーンよ。このコラッタ達を黒焦げにしてやれ」
プルートが命令を出した。しかしその時だった。ブーバーンの体に付いているプロテクターに火花が走った。ビリビリと壊れる音がしてブーバーンは暴走を始めた」
「おい、どうなっておる?!」
「大変です、ブーバーンの体温にプロテクターが制御が不能になったようです!」
「何じゃと、馬鹿な、こんなはずでは」
プルートがうろたえているのも束の間、ブーバーンが火炎弾を飛ばして基地を破壊し始めた。
「ひいい、逃げるぞ!」
プルートと下っ端たちは基地を捨ててエレベーターに乗って逃げていった。
「待て!」
コウキが止めようとしたが、ブーバーンはジャンプして壁を突き破り、町に出て行った。
「コウキくん、あのポケモンを止めないと!」
「分かった!」
「ストライク!」
アイコたちは急いで基地を出た。外ではブーバーンが火炎弾を飛ばして町を火の海にしようとしていた。アイコたちがようやく出てきた。そして、ブーバーンに立ち向かっていった・・・。