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しりとりシリーズ
作者: 彩都  (総ページ数: 51ページ)
関連タグ: しりとり 
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*27*

 『陽日』

 あぁ……暇だ……そう思いながら、テレビを見る……俺の名は、京介……三歳下の妹がいる……妹の名前は、陽日(ハルヒ)……某有名憂鬱系のアニメの名前から取ったらしい……因みに俺の名前も同じアニメのキャラをもじって使っている……だから、何時も、家族から呼ばれる渾名は『キョン』だ、そんな俺、『キョン』の日常を少し綴ろうと思う……これが俺の日常だ……

 大体、何で七月二十日から、俺の通っていた小学校基、陽日の小学校は夏休みなんだ……?妹である陽日は、元気っ娘なので、何時の家に居ると、とても煩いのだ……全く……受験勉強中の俺にもっと優しくして欲しいぜ……そう思いながら、自室で数学の勉強をしていると、妹である陽日が俺の部屋のドアを開けた。
「ただ今、暇だよぅ〜お兄ちゃん?構って?ねぇねぇお〜ね〜が〜い〜?」
「今は無理だ、陽日、お兄ちゃんは受験勉強の為、忙しいんだ、後にしてくれ」
 0点だけは取りたくないからな、と付け足して、勉強を続ける俺……すると、陽日がとんでもない事を言った、それは俺のその後を左右する内容だった。
「大量に隠してあるエロ本をお母さんに見せても良いんだね……?『ジュクジョ系』とか、『イモウト系』とか、『ロリ系』とか……」
「勘弁して下さい!陽日様!」
 負けました……それはバラさないで……!と付け足して言った、すると陽日は、『良いんだよ?男の人がそう言うのを読むってのは……でも流石に机の中は無いよ……そう言うのに鍵って、勉強の息抜きにヌくっていう……』それ以上はマジで止めろ!と、怒鳴って、止めさせる……仕方無いので、外を歩く事にした……

 ただ今、昼の二時……公園の中は案外寒い……そこにミニスカ半袖妹はブランコで遊ぶ……いや、マジで寒いよ?マイナス3度だし……子は風の子って言うけど、あれは太陽の子だろ?と、自分で嘯きながら、笑う……そんな筈は無いって……そう思いながら、寒い公園で三時間を過ごした……その時間内に、ブランコ、滑り台(滑る所が凄く冷たい……陽日には寒さを感じないのか?)、シーソー(乗るのは小学生の男子二人)、回転するでかい丸い球体(名前が分からないんだが……?地球とか何とかだった気が……?)等を乗り回して、今日は終わった……もう寒い……そう思いながら、俺と陽日は帰った……その後、何とか、今日一日の勉強分を終わらせた……元々少なかったけど……そう思いながら、俺は就寝した……今日の日記は終了、一ヵ月後の入試迄飛ばす……

 数ヶ月も俺は勉強をして、何とか、受験を受けた……受けた高校は、日本でも有数の天才学校だった、俺はその高校に入学する為に、努力してきたんだ……そう思いながら、まぁ……今日はその受験の合否発表日だ……合格していたい……!それだけを思って、俺は合否が書かれた場所に向かって、歩いた……そして、着いて、番号を確認……俺は『07245』だった……この高校の受験は、最初が『00001』から、始まるので、大体7000人程が受験に参加、もしくはそれ以上が参加しているだろう……そう思いながら、番号を07200から見る……07234……07242……もうすぐ俺の番号だ……そう思いながら、心臓がバクバクと、警告を鳴らす……落ち着け自分……焦るな……そう思いながら、俺は大きな深呼吸をして見た……07244……07246……07289……えっ……俺の番号が無い……?よくよく見ると、07245が薄かっただけだった……ちゃんと書かれている……つまり……俺は合格……?あまりの嬉しさに俺は泣いていた……これは感動して泣いているのだろうか……?それは分からないが、とにかく嬉しい事は分かった……俺は涙と嗚咽で電話したが、良く聞き取れなかったらしい……それは知らないけど、『受かってよかったね』と母の声、『お兄ちゃんが受かる位の高校はさぞかしアホの集まりなんだね』と、陽日の声……お前、後で覚えとけよ?お兄ちゃん直々に喧嘩するから、そう思いながら、俺は右ポケットのピンクのハンカチを……ピンクのハンカチ……?俺はそんな物を持ってないが……折り畳まれたハンカチ(?)を拡げると……陽日のパンツだった、おまけにウサさんマークの……それを見た受験生の女の子が悲鳴を上げる……俺はそのまま、学校の中に入って、お叱りを受けた……そして、弁解を解く迄に、三時間掛かった事は、誰にも言うまい……

 今のが、俺の合否発表の災難だったんだが……その後、妹である陽日をボコボコにしたのは言う迄も無いのだが……ここ迄が、日記の内容だ……ていうか、あまり俺は日記とかをあまり書かない性質でな……まぁ、これが俺と妹との会話でもあったりする……最近は思春期であまり喋らないけど……この日記で書いた物が、俺と陽日の普通の会話だった……今はもう喋らないけどな……まぁ、もう話さなくても良いが……さて、これで俺の日記はお仕舞い……また、日記が綴れればいいが……

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