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*1*
トド松side
はあ…今日はバイトで怒られたり、電車に3秒差くらいで乗り遅れたり、本当に嫌な日だった。あーーー疲れたーー!もう薄暗い中、少し怖いな〜なんて思いながら、家に帰る。
トド松「ただいま…」
靴を見ると、兄さん達は全員いるみたいだった。でも、母さんは買い物で、父さんは仕事っぽい。
十四松「トッティ〜!!おかえり!!」
トド松「あ、うん。ただいま、十四松兄さん」
十四松「ねえねえねえ!トッティ!トランプしよ!」
今日は一段と疲れていて、遊ぶ気分にはなれなかったし、少し、イライラしていた。
トド松「ごめんね、十四松兄さん。今日、ちょっと疲れてるんだ。また今度しよう」
十四松「ええー!今しようよ!トッティ帰ってくるの待ってたんだよ!」
トド松「うん、ごめんね」
十四松「じゃあ、UNOしよ!楽しいよ!」
今日、相当暇だったのか、いつも以上にしつこく誘ってくる。
トド松「いや、そういう問題じゃないからね」
十四松「えー?!UNOもダメ?!じゃあ、人生ゲームは?遊ぼーよー」
トド松「…るさい」ボソッ
十四松「え?」
トド松「うるさい!」
十四松「トッティ…?」
トド松「なんなの!帰ってきたと思ったら、ねちねちねちねち誘ってきて!疲れてるって言ってるじゃん!しつこいよ!」
十四松「トッティ、あの」
トド松「だいたいさ、わがままなんだよ!いつもいつも!全然兄さんらしくないよね、他の兄さんと比べて!僕、十四松兄さんのこと、本当は、兄さんなんて思ってないんだから!!!!」ダッ
十四松「…」
十四松兄さんを玄関に残して、僕は誰もいない部屋に逃げた。
どうしよう、十四松兄さんに酷いことを言った。僕らの間で暴言なんて日常茶飯事だけど、今回のはちょっと違う。僕は、なんてことを言ったんだろう…。後悔ばかりが胸を締め付ける。
トド松「…うっ…っ」ポロポロ
おそ松「…」チラッ
トド松「っうっ…」ポロポロ
おそ松「…」スタスタ
トド松「…?」
今、足音がしたような?でも、誰もいないし、気のせい…?うう、なんか怖いし、もう夕飯の時間だし、仕方ない…いつもの兄弟の部屋に行こう。