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【コラボ】アラビアンナイト外伝「ピースフル」(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 167ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン アラビアンナイト オールスター 先にロスヒ推奨 
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*1*

プロローグ

「ごきげんよう」


「何?私は誰かと?」

「そうだな...金の語り部とでも呼ぶがいい」

金の語り部
「ある時空のある世界、そこで起きた物語の話をしよう」

金の語り部
「まぁ、よくある話さ...男と女のラブストーリー」



金の語り部
「はたしてこの話はシンデレラのような喜劇か、ロミオとジュリエットのような悲劇か...それは、最後までの楽しみだ」


金の語り部
「さぁ、一緒に見ていこうじゃないか...私も興味があるのだよ、この話にはな...」

金の語り部と名乗る『者』が指を鳴らすと、一面が砂で囲まれた集落に切り替わった

金の語り部
「ここは時空番号A-646、人間的に言えばアラビアに近い所」


金の語り部
「この世界、昔はよく拘りをつけていた...所謂『階級』という制度がある」

金の語り部
「階級は上から王族、貴族、富裕族、平民、奴隷、スラムに分かれている」

金の語り部
「ちなみにこの世界にそういった括りを決める法律は無いのだ、しかし不思議なことではない」

金の語り部
「現実世界においても、上下関係に拘る者がいるだろう...生き物というのは、そういうものだ」

金の語り部
「何?本筋を話せと?」


金の語り部
「...ラブストーリーというものは、二つの主役が存在する」



金の語り部
「男と、女だ」


金の語り部
「場面を変えよう、ここからが大事だからな」

金の語り部が再び指を鳴らすと、場面が製造途中の城と複数の男達へと切り替わる

金の語り部
「この物語の主役は『カイドウ・リクヤ』階級は平民」

リクヤは岩石を持ち上げ運ぶ

リクヤ
「父さん、これはどこにやればいい?」

「ああ、そっちに置いてくれ」

金の語り部
「彼の父は王族の住む巣...及び、城の建築家をしており、リクヤはその支援を行っていた」

金の語り部
「毎日...毎日...」


「...結構、それっぽくはなってきたんじゃないか?」

リクヤ
「そうだなぁ...何ヵ月も続けてきたけど、ようやく、だよなぁ」

「全く...あいつらは何個も城を作りたがるんだからよ」

リクヤ
「まずいって父さん、王族に聞かれたら」

「気にすんなってリクヤ、こんな汗臭いおっさんだらけのむさいところに王族なんかがよりつくわけが」

リクヤ
「でもあれ」

「ブァッ!?」

リクヤはいかにも高級そうな服を着た女を指差す

金の語り部
「そう、あれこそが王族...名を『フネイ・ソラミ』」

金の語り部
「ここからが始まりだ...男と女の、愛のな」


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