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嫌い
作者: 日影@hikage  (総ページ数: 2ページ)
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 僕は小学三年生で、人類史上最高のIQだった。色々な人から取材が来た。それに返事を返したのは一割もない。そこで僕のお父さんとお母さんは、きっと天才なんだろうと、マスコミや記者が家に囲ったり、話しかけたりするようになった。話題が二か月経つと、少しは減ったが、まだいる。やっと一年が経ったころ、小学四年生となり、記者たちはやがていなくなった。
 ある日の図画工作の授業で、身近な人へのお礼の手紙を出そう、というものが一か月をかけてやることになった。そこで、僕は原稿用紙二十三枚を書き、そこに手書きで書いた両親の似顔絵を描くことにした。すると、学校の先生から、これほど素晴らしいものを初めて見た。と言われた。学校の数少ない友達以外からでも、すごいなあ、とか、僕にもなんか書いてよ、とか話しかけられるようになった。準備の一か月が済んで、両親に渡そうと持って帰る時が来た。帰りの遅い両親が僕の手紙に気付くように、リビングのテーブルに置いておきました。
 次の日の朝、テーブルを見てみると、両親が僕へのお礼の手紙を置いてくれていました。僕は、いい事をしたな、と思いました。
 ある日、僕がお父さんのiPadを取りに、両親の部屋に入った時、目に入ったのが、ごみ箱だった。その中に入っていたものは僕は言わない。想像に任す。
 それから、僕は、両親と話すことを減らした。
 また別の日、いじめをされ、先生に話したら、両親とも相談しないと、と言われ、そこでは両親は必死に助けたり、心配してくれた。もう大丈夫だぞ、と笑みを見してくれた。けれど、僕はありがとう、と薄暗い表情でいた。

 僕は三年後、中学生になった時、呪いの子ともいわれるようになった。僕の両親がいなくなったからだ。いまだに行方不明である。僕は、ずっと生きている間、緊張して、小学三・六年のころのことを気にしていた。

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